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2012年8月23日(木)

ボス連戦やザコの物理攻撃反射でぐぬぬ! ダンジョンRPG好きでも油断するとあっさり死ぬ『ロストヒーローズ』プレイレポート

文:そみん

 9月6日の発売が迫った、バンダイナムコゲームスのPSP/3DS用RPG『ロストヒーローズ』。電撃オンラインで展開している特集ページの特別企画として、ダンジョンRPG好きの編集者によるプレイレポートをお届けします。

 さて、『ロストヒーローズ』と言えば、『ウルトラマン』や『仮面ライダー』、『ガンダム』シリーズの新旧キャラクターが登場する“ヒーローRPG”=キャラクターゲーム的なタイトルとしてクローズアップされがちですが、実はもう1つの顔があります。

 それは、名作ダンジョンRPGを多数手がけてきたランカースが作る、骨太な本格ダンジョンRPGとしての顔です。これ、ダンジョンRPG好きにとっては絶対に見落としてはいけない大事なポイントであります!

『ロストヒーローズ』 『ロストヒーローズ』
▲人気ヒーローが多数登場するのもポイントですが、ランカースが手掛けるダンジョンRPGという側面もゲーマー的に見逃せません!

 というわけで、このプレイレポートは『ウィザードリィ』から『世界樹の迷宮』まで、新旧さまざまなダンジョンRPGをたしなんできた電撃の編集者・そみんがお贈りいたします。まあ、かつてはテーブルトークRPGで“マッパーのオソメ”と呼ばれた自分です。久々に本気出してダンジョンRPGをプレイしちゃいますよ! あ、マッパーはダンジョンのマップ作りを担当する人のことですよ、念のため。

 そんなこんなで、まずはダンジョン探索前に必要な5つのアイテムを文房具屋さんでゲット! 方眼用紙、鉛筆、消しゴムという基本セットに加えて、定規と鉛筆削りも新調しました。

『ロストヒーローズ』
▲マッパーにとって必須とも言える5つの装備品を自前で購入。

 鉛筆削りで鉛筆を削ったら、もう準備はOK! それではプレイレポートを始めますよ。

『ロストヒーローズ』 『ロストヒーローズ』
▲なんだかんだで20年ぶりぐらいの鉛筆削り。最後に使ったのって、大学受験のマークシートの時とかだっけ? 削りすぎて芯がポッキリいくのもなつかしい感じですな。

■こんなにダークでシリアスでいいの? “絶望襲来”は伊達じゃない!

 ゲームを始めると、ヒーローものとしては珍しく、かなり重々しい雰囲気での幕開けに期待が高まります。そして、いざ最初の一歩を踏み出したところ……。

『ロストヒーローズ』 『ロストヒーローズ』
『ロストヒーローズ』
▲あれ? 自動的にマッピングしてくれるよ?

 あ、やっぱりオートマッピングに対応していたのね。まあ、今の時代はそうですよねー。

 でもまあ、マッピングの楽しさの7割くらいは自己満足という説もありますし、まったく気にせず手書きマッピングで進めることに。

 少し進んだところで、エレキングが登場してバトルに突入! ああ、子どものころに買ってもらった初めての怪獣人形はテレスドンで、その次がエレキングだった気がするなあ、なんて思い出にひたりつつ画面を見ると……え? 全体攻撃を受けてウルトラマンゼロたちが瀕死に!?

『ロストヒーローズ』 『ロストヒーローズ』
▲なんじゃ、このダメージは? エレキング強すぎる! 強すぎます!!

 ウルトラマンゼロいわく、「敵が強くなったんじゃない……俺たちが、力を失っているんだ」とのことで、いったん避難するヒーローたち。ここでオープニングデモが挿入されるんですけど、そのキャッチコピーは“絶望襲来”

『ロストヒーローズ』 『ロストヒーローズ』 『ロストヒーローズ』
▲デフォルメキャラが主人公だけに子ども向けかと思っていたけど、ガチでシリアス。力を失い、突如極限まで追い詰められたヒーローたちの戦いが幕を開けます!

 一方、マッピングをしていた僕自身は、別の意味での絶望に襲われることに。

『ロストヒーローズ』
▲あれ、続きを書きたいのに書けない。むぐぐ。

 マッピングの開始位置が悪かったせいで、マッピング途中に方眼用紙の端になってしまう羽目にトホー。

『ロストヒーローズ』
▲仕方がないので、下側に続きを書くことに。

 まあ、マッパーをやっているとこういうことはよくあるわけで……と、負け惜しみを残しつつ、マップの続きを下から書いて乗り切りましたとさ。

 さておき、ゲーム本編の話に戻ります。このように、ヒーローは力を失っているという設定になっていますが、そうは言っても強かったりするのがお約束。そんな軽い気持ちでプレイしたのですが、あれれ、わりと普通にヒーローが弱い(笑)

『ロストヒーローズ』
▲ザコ敵の攻撃1発でHPの20~30%くらい削られることも多々あるほどシビアなバランス。序盤から状態異常を使ってくるものイヤーンな感じ。

 正直、ちょっとナメてました。「どうせ“ATTACK(通常攻撃)”を連打してれば楽勝のキャラゲーでしょう?」なんて気持ちも少しはありました。ごめんなさい。

 序盤からボスとの連戦はあるわ、イベントバトルかと誤解するほど強い敵とのバトルはあるわで、プレイして30分くらいでかなり認識をあらためることに。

 世間的にダンジョンRPG好きにはマゾが多いという噂もありまして、個人的にはこういうキツメのバランスは大歓迎! やっぱりゲームは歯ごたえがなくっちゃね。

 とはいえ、別にバランスが悪いわけではないので、そこはフォローしておきます。単に敵の能力や行動パターンが意地悪なだけなんですよって、あまりフォローになっていないか(苦笑)。でもゲーマーなら、その微妙な違いを察してくれると信じます。

 ぶっちゃけ、わりとよく全滅するタイプのゲームではあるんですが、それがあまりストレスにならないのは、ある意味で今風なのかもしれません。バトルで負けてもバトル直前からリトライできますし、ダンジョンのどこにいても一瞬で拠点まで戻れるコマンド(使用回数などの制限はいっさいなし)もあります。しかもバトル演出は超高速でスキップできるので、ザコ戦なんかは1バトル5秒前後でサクっと終わりますからね。

『ロストヒーローズ』 『ロストヒーローズ』
▲ダンジョンRPGと言えば、黙々と経験値稼ぎ&アイテム集めを楽しむのも作法の1つ。バトル演出を高速でスキップできるのは、とてもうれしいです。もちろんボス戦などは、ド派手な演出をじっくり楽しむのがオススメです。

 まあ、かつてさまざまなダンジョンRPGで、レアアイテムを求めて2時間ぐらい戦い続けていたら首をはねられてすべてが一瞬でおじゃんとか、複雑怪奇なワープゾーン&周囲の地図を見る魔法が使用不可というフロアでガチで迷って帰れなくなるとか、身もだえするような悔しさを味わってきた自分にとってはちょっと今風だなと思う部分もありますが、そう思うのは少数派かもしれませんね、ハイ。

 ちなみに中盤以降のザコ敵には、物理攻撃を反射する技を使ってくるヤツもいます。とあるダンジョンRPGではすごくうざがられてますよね、反射を使う敵って(苦笑)。もちろん『ロストヒーローズ』の反射もうざいですよ。そういううざさも含めて、このゲームはプレイしていて骨太だと感じます。

『ロストヒーローズ』 『ロストヒーローズ』
▲余談ながら、セーブができる中継地点があったので“S”と書いたんですが、よく考えると別の場所にあったシャッターの記号として“S”を使っていたのを思い出し、中継地点の“中”と書き直しました。あるあるネタだと思いますが、全国のマッパーの皆さん、いかがでしょう?

→やり込み要素はどうなのよ? 半端なボリュームじゃ満足しないぜ!(2ページ目へ)

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※画面は3DS版の開発中のもの。

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データ

▼『ロストヒーローズ』ダウンロード版
■メーカー:バンダイナムコゲームス
■対応機種:PSP(ダウンロード専用)
■ジャンル:RPG
■発売日:2012年9月6日
■価格:6,280円(税込)

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