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2004年5月13日(木)

『デビルメイクライ3』も公開!ロサンゼルスでカプコンプロデューサー発表会開催

 米ロサンゼルスの「E3 2004」開催を控え、現地時間の5月10日に、カプコンによるマスコミ向けの発表会が行われた。この発表会では、カプコンのプロデューサー陣4名が登場し新作タイトルを紹介。今回紹介されたタイトルはすべてプレイアブルのROMが用意され、会場で自由にプレイすることができた。以下にプレゼンテーションの模様をレポートしていこう。

■『SHADOW OF ROME』稲船敬二氏
 最初に登場したのはPS2『SHADOW OF ROME』プロデューサーの稲船敬二氏。『SHADOW OF ROME』は、ローマの史実をベースにしたアクションアドベンチャーで、2人の主人公を交互に操作して、隠された謎を解き明かすという内容。稲船氏曰く「基本的に拳闘の部分が中心になるゲームですが、父親の無実を晴らしていくという謎解きの要素が強くあるので、そこにも注目してもらいたいと思う」「2人の主人公がいて、1人(アグリッパー)は力の強い拳闘士となって戦いに参加し、1人(オクタヴィアヌス)は知恵を使っていろんなところに潜入して謎を解き明かしていくという役割を持たせている」「戦いの駆け引きを大切にしたゲーム性を考えている」とのことだ。
 「なぜローマの史実をもとにしたゲームを作ろうと思ったのか」という問いに対しては「『鬼武者』で戦国時代をやって、次はヨーロッパに目を向けたかった。日本人は『三国志』のような中国の歴史は好きだけど、ローマもおもしろいんだということを伝えたくて」と語ってくれた。なお、このタイトルは、アメリカとヨーロッパでの先行発売を予定。日本での発売は未定となっている。

■『バイオハザード4』小林裕幸氏
 続いて小林裕幸氏がゲームキューブの『バイオハザード4』とともに登場。「『バイオハザード4』は『バイオ』シリーズの生みの親である三上真二氏自らがディレクションを担当しており、まったく新しい『バイオハザード』を目指している」という発言からプレゼンテーションはスタートした。具体的な新要素としては、後方カメラを採用している点、いままでのシリーズよりアクションに特化しており、アクションボタン(Aボタン)1つでいろいろな行動が可能となっている点などが挙げられた。武器も多彩で、手榴弾やスナイパーライフル、ロケットランチャーなどバラエティ豊か。今作の敵に関しては、ゾンビはまったく出てこないが非常に巨大な“シリーズ最大級の敵”が登場するとのことだ。なお、後方視点を採用していながらも操作系は、『バイオ』シリーズ同様にラジコンタイプの操作を踏襲。銃をかまえると自動的に一人称的な視点に変化する。
 気になるシナリオについては、ディレクターの三上氏自らが担当しており、ラクーンシティ崩壊から6年後のヨーロッパが舞台となっている。主人公のレオンは大統領の娘(アシュリー)を救出するためにある村に向かい、その村で突然群集に襲われる。大統領の娘を救出して、彼女を守りながら村からの脱出を図るのが目的だ。なお小林氏によると「アンブレラはラクーンシティを崩壊させたためにアメリカ政府によって倒産させられている」とのことだが、群集を操りレオンを襲わせる勢力として、アンブレラほどの巨大な集団がほかにあるとも思えず、そのあたりも本編の謎のひとつとなりそうだ。
 なお、会場では映画版『バイオハザード』の第2弾が米国で今年9月から公開されることも発表。こちらは前作に続き、ミラ・ジョボビッチさんが主演を務める。また、同時に発表されたタイトル『UNDER THE SKIN』に「ラクーンシティ」をモチーフにしたステージがあり、『バイオハザード』シリーズに登場したジルや追跡者が登場することも明らかになった。

■『ビューティフルジョー2』稲葉敦志氏
「ほかのタイトルが大作感あふれる映像でうらやましいなぁと思っていた」と言いつつ登場したのが、クローバースタジオの稲葉敦志氏。とはいえ米国では『ビューティフルジョー』は日本以上に人気を集め、さまざまな賞を受賞しており、続編に対する期待は非常に高い。
 今回の『ビューティフルジョー2』に関して稲葉氏は「今回は2つの新要素を取り入れています。1つは新しいVFXパワーの「リプレイ」。これは録画と再生のパワーで、うまくいけば敵に3倍のダメージを与えることができ、失敗すると敵から3倍のダメージを受けてしまうというものです。そしてもう1つの新要素は、新しいプレイヤーキャラクターの「シルビア」です。前作でもオマケでプレイできたんですが、それとはまったく違い、銃を使ってジョーとは違うプレイスタイルを楽しめるキャラクターとして登場しています」と発言。また、『2』がゲームキューブとPS2の両プラットホームで発売されること、それに伴い前作『ビューティフルジョー』をPS2に移植すること、そしてPS2版『ビューティフルジョー』では『デビルメイクライ』のダンテがプレイヤーキャラとして使用できること、などが米国のマスコミに対してはじめて発表された。
 また、先日日本で行われた発表会では見ることができなかったダンテの映像も披露され、会場は大いに沸いていた。なお、ダンテはゲームを一度クリアしたあとに使用できるようになるとのこと。ダンテならではの2丁拳銃によるアクションに期待したい。

■『デビルメイクライ3』田中剛氏
 最後に登場したのが『デビルメイクライ3』プロデューサーの田中剛氏。「『1』も『2』も当たり前のように超える作品にしなければならないということで、グラフィックエンジンをすべて作り直しました」という気合いの入った最新作は、確かにステージの質感などがさらに美しくなっており、スタイリッシュアクションの面目躍如といった印象。ゲームシステムについては「スタイル」という新要素が採用されており、自分好みのダンテを選んで育てることが可能になっているとのこと。具体的には、ガンスリンガー(遠距離戦に対応した銃の使い手)、ソードマスター(近距離で剣を使って戦う)、トリックスター(壁を走るなどのトリッキーなアクションを得意とする)、ロイヤルガード(ガードをして受け止めた攻撃をさらに強い攻撃として跳ね返す)など、独自の性質を持った複数のダンテを選んで戦うことができる。
 また、この4種類以外にも「実際に発売するときにはいくつかスタイルが追加される予定(田中氏)」とのことで、この「スタイル」の選択によって戦闘の自由度が大きく広がる模様。なお、現時点のバージョンには収録されていなかったが、戦闘時には後方視点のカメラが採用される予定だ。

 以上、4タイトルの他にも『モンスターハンター』『ティム・バートン ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』『Killer7』『UNDER THE SKIN』といった作品の映像が公開され、各国マスコミの注目を集めていた。また、カプコンからはこれらの他にも今回のE3に多くのタイトルが出展されるという。詳細は電撃オンラインであらためてレポートしていく予定だ。

自信作『SHADOW OF ROME』を携えて発表会に臨んだ稲船氏。日本人としてローマの史実を扱うのは「大リーグに挑戦するような気持ち」だとか。



『SHADOW OF ROME』は2人の主人公を交互に操ることで、格闘と謎解きの要素を楽しむことができる。

『SHADOW OF ROME』は日本での発売は未定。過激な暴力表現がネックになっている模様だが、稲船氏からは「そこがゲーム性だから」との発言も。

「まだ完成度は10%程度」と語る『バイオハザード4』プロデューサーの小林氏。三上氏との強力なタッグに期待がつのる。



『バイオハザード4』の画面は、パッと見ではこれまでのシリーズとはずいぶん異なる印象。銃の照準は上中下のアバウトなものではなくアナログで狙いをつけられるとのこと。

『ビューティフルジョー2』プロデューサーの稲葉氏。米国のゲームサイトを見ていたら前作『ビューティフルジョー』の難易度が「ミディアム(中くらい)」と書いてあって悔しかったと語る。

さらにド派手なエフェクトが用意された『ビューティフルジョー2』のゲーム画面。

ゲーム中ではジョーとシルビアが同時に戦闘している画面も見ることができた。これはいったい……?



PS2版『ビューティフルジョー』にはあのダンテが参戦! 敵に捕われたトリッシュを助けるために戦うのだろうか。

「例えば『ストII』なら“オレはザンギエフしか使わない”とか“万能型が好きだからケンを使う”というように自分のスタイルがありましたよね」と語る『デビルメイクライ』プロデューサーの田中氏。その楽しさを実現したのが、『デビルメイクライ3』のスタイルシステムだ。



スタイルが増えたことによって戦法がさらに多彩に。特定の武器とスタイルの組み合わせでしか出せないような技も用意されている。

今作もとにかくかっこいい『デビルメイクライ3』の映像。『2』に比べると若干難易度は高めになる予定だとか。

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