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2005年7月22日(金)

“巨像”の体に触ってきました!SCE、今秋の注目作『ワンダと巨像』プレイレポート

 SCEから10月17日に発売される期待のPS2用ソフト『ワンダと巨像』。『ICO』の制作スタッフが開発を担当し、独創的なシステムや世界観が注目を集めている本作だが、今回特別に体験版ROMをプレイさせてもらうことができた。

 この体験版ROMは、5月に開催された「E3 2005」出展バージョンを日本語仕様にしたもの。実際にプレイしなければわからない魅力などに触れつつ、以下にプレイレポートを掲載する。

■オープニング【魂を失った少女、愛馬“アグロ”とともに古えの地へ】

 ROMを立ち上げて最初に目に入ったのは、タイトルロゴ入りのオープニングムービー。タイトルロゴは、石を切り出して作ったようなデザインになっており、『ワンダと巨像』の世界観にピッタリの雰囲気を持っていた。
 オープニングムービーで描かれるのは、愛馬“アグロ”に乗った青年が古えの地へと向かう姿。高く険しい谷や広大な草原、そして雨が降り続ける森を抜けてたどり着いた古えの地。ここに位置する1つの祠が、“ワンダ”の長い旅のスタート地点となるようだ。

 ゲーム中に挿入されるキャラクターの声やナレーションは、『ICO』同様に謎の言語となっていたが、本作では画面上に字幕が表示される。幻想的なストーリーも『ワンダと巨像』の魅力の1つとなるだけに、物語が進むにつれて徐々に明らかにされるであろう、さまざまな謎にも注目してプレイしていきたい。


■基本操作【古えの地の探索、“巨像”との戦いで重要なアクション】

 今回体験したバージョンには、すでに“ワンダ”に多彩なアクションが用意されていた。ゲーム中で特に重要となりそうな動作は、「“アグロ”への呼びかけ」と「剣を掲げる」、そして「つかむ」の3つ。
 まず、「“アグロ”への呼びかけ」は、離れている場所に残してきた“アグロ”を自分のもとへと近づけるために使用。呼びかけられた“アグロ”は、“ワンダ”との距離がかなり離れていたり、途中に障害物がある場合でも駆け寄ってきてくれた。ただし、“アグロ”にも乗り越えられない段差などがあり、その場合には“アグロ”を置いて“ワンダ”1人で進んでいくことになる。

 続いて、「剣を掲げる」というアクションだが、“ワンダ”が持つ剣には特殊な効果がある。この剣に反射した光は普段は放射線状に広がっているが、“巨像”が待ち構える場所に向けることで収束し一直線になる。剣を高く掲げ、一直線になった光の指す方向にフィールドを移動することで、“巨像”の居場所にたどり着ける仕組みになっている。

 そして「つかむ」は、古えの地の探索において、つたのような植物や崖にぶら下がる時に使用。また、“巨像”との戦闘においては重要度がさらに増すことになるが、これについては、下記の“巨像”との戦い方の紹介を参考にしてもらいたい。

■フィールド【“アグロ”と駆ける広大な古えの地。“巨像”の居場所へ】
 体験版ROMの内容は、1体目の“巨像”を倒すまでを収録したもの。フィールドすべてを移動できるようにはなっていなかったが、製品版では果てしなく広大な世界を“アグロ”に乗って駆け回ることが可能になるという。
 また、今回は“巨像”の居場所以外に、イベントが発生するような場所は確認できなかったが、たまには寄り道をしてみるのもいいかもしれない。何かしらの仕掛けが用意されていそうだが、果たして……。


■“巨像”との戦い【圧倒的な存在感。光る弱点を目指して】
 剣の光に導かれ、1体目の“巨像”がいる場所にたどり着くと、低い地鳴りとともにBGMが緊張感を抱かせるものに変化。霧の中から姿を現した“巨像”は、右手に棍棒を持っており、体は岩のような質感となっていた。注意深く観察してみると、ところどころに毛が生えており、つかんでよじ登れそうな出っ張りが見える。
 “巨像”は“ワンダ”との距離を詰めると、手にした棍棒を勢いよく振り下ろしてきた。反応が遅れると強烈な一撃で体力を半分近く奪われてしまうので、“巨像”の動きに注意しながら周囲を動き回る必要がありそうだ。


 ところで“ワンダ”の持つ剣には、“巨像”を攻撃する以外にも重要な使い方が存在する。剣に光を反射させて“巨像”に当てることで、体の一部分が光り、弱点が判明するという仕組みだ。今回対決した“巨像”は、どうやら額が弱点らしい。当然のことながら、地面からは“巨像”の弱点を攻撃することができないので、“巨像”の体を登ることに挑戦する。
 ひとまず“巨像”の背後に回り、足へとつかみかかることに。この際、「つかむ」ボタンを押し続けていないと“巨像”の激しい動きに振り落とされてしまう。膝の裏側あたりに剣を突き刺すが、画面左上に表示された“巨像”の体力はほとんど減っていないように見える。それでも何度か剣を突き刺すと、“巨像”がバランスを崩して動きを止めた。

 そのスキに背中まで上っていくが、“ワンダ”の腕力が尽きて地面に落ちてしまった。“ワンダ”がつかまっていられる時間は限られており、“巨像”を登る途中で腕を休める場所を見付けなければならないようだ。再度“巨像”の体を登り、ちょうど平らになっている場所を選び腕力の回復を図る。この間にも“巨像”は動き続けるので、振り落とされないように注意しなければならない。
 数回のチャレンジを経て“巨像”の頭部に到着、弱点である額に剣を突き刺すと“巨像”の体力を大幅に奪うことができた。その後、頭部につかまりながら剣による攻撃を繰り返し、ついに“巨像”の体力をすべて奪うことに成功。“巨像”は前のめりに倒れ、少しも動かなくなった。この後“ワンダ”の体にある異変が起こるのだが……。ここから先は、実際にプレイしてその目で確かめてほしい。

 以上、プレイレポートをお届けしたが、『ワンダと巨像』の世界観、魅力が少しでも伝わっただろうか。製品版では、特徴の異なる多数の“巨像”が“ワンダ”の前に姿を現すはず。それら“巨像”を工夫しながら攻略し、物語の謎を少しずつ明らかにしていく日が待ち遠しい限りだ。公式サイトで明らかにされる最新情報をチェックしつつ、10月27日の発売を期待して待っていてほしい。


データ

※上記プレイレポートは、「E3 2005」出展時のROMに日本語訳を施したバージョン。製品版とは内容が異なる場合がある。

(C)Sony Computer Entertainment Inc

▼『ワンダと巨像』
■メーカー:SCE
■対応機種:PS2
■ジャンル:A・AVG
■発売日:2005年10月27日
■価格:7,140円(税込)

■関連サイト
『ワンダと巨像』公式サイト
SCEJソフト情報ページ
SCE