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2005年11月30日(水)

メインキャスティングが明らかに!バンプレスト&ガスト、『アルトネリコ』発表会

 バンプレストとガストは、2006年1月26日に発売を予定しているPS2用ソフト『アルトネリコ 世界の終わりで詩い続ける少女』の発表会を行った。

 


 『アルトネリコ』は、バンプレストとガストのコラボレーションにより開発が進められているファンタジーRPG。古代文明の遺産である塔「アル・トネリコ」と浮遊大陸で構成された世界「ソル・シエール」を舞台に、塔を守護する役目を持つ熱血騎士“ライナー・バルセルト”の冒険が描かれていく。
 「ソル・シエール」には、塔のシステムに働きかけて魔法のような力を発揮する「ヒュムノス」=“詩(うた)”と呼ばれる旋律と言語が存在する。この“詩”はゲーム中に全12曲用意されており、それぞれ志方あきこさん、霜月はるかさん、みとせのりこさん、石橋優子さんという4人の人気アーティストによって奏でられている。

高くそびえ立つ塔「アル・トネリコ」と浮遊大陸を冒険していく『アルトネリコ』。塔は階層ごとに異なる雰囲気になっており、登っていくことでどれくらいすごい場所を冒険しているか、体感できるようになっているという。

 発表会には、『アルトネリコ』に開発ディレクター・サウンドディレクションとして関わっているガストの土屋暁氏、そして歌姫の1人である志方あきこさんがはじめに登場。『アルトネリコ』の中で重要な役割を持つ、“詩”について語ってくれた。
 土屋氏によると、志方さんのことは友だちに「この人はすごい!」と勧められ、その唄声を気に入っていたとのこと。当時志方さんはメジャーデビュー前で、ネット通販でCD購入を志方さんのサイトに申し込んだところ、志方さんは以前から土屋氏のゲーム音楽のファンだったため、メールのやり取りが始まったという。今回『アルトネリコ』の開発に際し、土屋氏はゲームに歌を使うなら「単なる挿入歌ではなく、物語に密接に関わるものにしたい」という考えがあり、「ヒュムノス」が生まれ、アーティストの起用が決定したとのことだ。
 また、「ヒュムノス」で使われている言語は土屋氏発案によるオリジナルの「ヒュムノスワード」というもので、志方さんが一番多くの単語を生み出しているという。志方さんは、「ヒュムノス語は感情が構文のはじめに来るという特徴があるんですが、すごい気に入っちゃって歌詞を考えるのが楽しいです。『アルトネリコ』は、物語を通じて“ライナー”君をはじめとしたキャラクターたちが成長していくお話なので、私の歌がその助けになるのはすごくうれしいです」とコメントした。
 このゲーム中に収録されている楽曲は、音楽CD「星詠~ホシヨミ-Ar_tonelico hymmnos concert Side 蒼-」(エイベックス・エンタテインメント)、「月奏~ツキカナデ-Ar_tonelico hymmnos concert Side 紅-」(ソニー・ミュージックディストリビューション)として2006年1月25日に2枚同時リリース。志方さんをはじめとした4人のアーティストのファンは、注目しておこう。

 続いて発表会では、バンプレストの河内厚典氏が登場し、『アルトネリコ』のゲームシステムを紹介した。
 『アルトネリコ』は、前述の通り“詩”が魔法のような力をもっており、この“詩”を奏でられるのは「レーヴァテイル」という希少種族に限られている。物語に登場する2人のヒロインが「レーヴァテイル」で、“詩”を唄うことで主人公の冒険を手助けしてくれる。プレイヤーは、ヒロインたちの精神世界に潜る“ダイブ”を繰り返して信頼関係を築き、新たな“詩魔法”を紡いでいくこととなる。
 “詩魔法”は、「グラスノ」という有害物質をヒロインが体内に取り込む「インストール」という儀式を行うことで強化することができる。ヒロインたちの主人公への思いが大きいほど、複雑な「インストール」に耐えることができ、より強力な“詩魔法”を作ることができるという仕組みだ。
 さらに、冒険に必要なアイテムを手にいれる方法として、ガストの人気タイトル『アトリエ』シリーズで好評の「調合」システムを彷彿とさせるアイテム作成システム「グラスメルク」を用意。「グラスメルク」を使いこなすことで、さまざまなアイテムを作り出すことができる。

『アルトネリコ』では、ヒロインたちの精神世界に“ダイブ”することで新たな“詩魔法”を手に入れることができる。精神世界のヒロインたちは、その時の精神状態によってコスチュームが変化する。


 発表会の最後には、『アルトネリコ』のキャラクターを演じる声優陣の中から、主人公“ライナー”役の布施雅英氏、2人のヒロイン“オリカ・ネストミール”役の宮崎羽衣さん、“彌紗(ミシャ)・アルトセルク・リューン”役の野川さくらさん、塔の管理者“シュレリア”役の酒井香奈子さんが登場。以下に、各キャラクターの詳細とそれぞれのコメントを紹介していく。

“ライナー・バルセルト”

物語の主人公。曲がったことが嫌いな熱血少年で、“シュレリア”を守護する「エレミアの騎士」のひとりとして塔の敵“ウィルス”と戦っている。

CV:布施雅英氏
「真っ直ぐな少年という性格をうまく演じられるように、アフレコに臨みました。ゲームのアフレコは1人で収録するので、他のキャラクターとのやり取りが大変でした。“ライナー”が冒険を通じて色々な経験を積んで、成長していく姿に注目してください。」


“オリカ・ネストミール”

物語のヒロイン。音を力に変える「レーヴァテイル」と人間のハーフで、“詩魔法”を奏でることができる。もとは明るい性格だったが、過去の経験、心に負ったトラウマのため、人との関わりを避けるようになった。「エル・エレミア教会」の聖女候補。

CV:宮崎羽衣さん
「過去のつらい経験のせいで、陰のある娘で主人公にもなかなか心を開かないんですが、信頼することで本来の明るさを取り戻していきます。トラウマを克服していく過程をうまく演じられるよう、気をつけました。私はゲームではRPGが好きで、出るのが夢だったんです。だから戦闘の掛け声とかすごく気合を入れているので、ぜひ聴いてください(笑)。」


“彌紗・アルトセルク・リューン”

物語のもう1人のヒロイン。「レーヴァテイル」の中でも数少ない純血種で、大きな力を秘めている。豊富な知識を持つインテリ型だが、子どもっぽい部分も持っている。

CV:野川さくらさん
「もともとゲームが好きで声優のお仕事をはじめたところもあるので、『アルトネリコ』のような作品に関わることができてうれしいです。普段はボケボケなキャラを演じることが多いので、“彌紗”は知的なヒロインということで緊張しました。“オリカ”と“彌紗”は、精神世界ではいろんな性格に変わるので、演じ分けが大変でした。ストーリーが進むことで“彌紗”の素性が明かされていきます。重い宿命を背負っていますが、それを乗り越えて一緒に素敵なエンディングを迎えてください。」


“シュレリア”

塔の管理者。普段は最上部「リンカーネイション」にいるが、重大なウィルスが発生した場合、“ライナー”たち「エレミアの騎士」とともに戦いに身を投じる。厚い装甲を身につけ、沈着冷静な態度を崩さない彼女の素顔とは……

CV:酒井香奈子さん
「“シュレリア”は見た目どおり、多くの謎を持っています(笑)。まだいえない部分が多いので、ゲームをプレイしてその謎を解き明かしていってください。強い女性なんですが、女性らしい弱さを持っているので、その心の葛藤をプレイヤーの皆さんに伝えていければと思います。」


『アルトネリコ』の発表会に出席した面々(写真後列左から、バンプレストの河内氏、“ライナー”役の布施氏、ガストの土屋氏、写真前列左から“シュレリア”役の酒井さん、“彌紗”役の野川さん、“オリカ”役の宮崎さん)。

 ついにベールを脱いだ、バンプレストとガストの共同開発による期待のRPG『アルトネリコ』。ゲームソフトの他にも、現在「月刊コミックブレイド」(マッグガーデン刊)に連載中のコミック、2006年1月25日に発売予定のボーカルアルバム、2006年2月22日から順次発売されるOVAと、さまざまなコンテンツで展開されるので、ゲームファンは今後の動向に注目していきたいところだ。


データ

(C)GUST CO.,LTD. 2006 (C)BANPRESTO 2006

▼『アルトネリコ 世界の終わりで詩い続ける少女』
■メーカー:バンプレスト
■対応機種:PS2
■ジャンル:ムスメ調合RPG
■発売日:2006年1月26日
■価格:7,140円(税込)

■関連サイト
『アルトネリコ 世界の終わりで詩い続ける少女』公式サイト
バンプレスト
ガスト