既報の通り本日6月20日、バンダイナムコゲームスは「『テイルズ オブ』シリーズ2006年度ラインナップ発表会」を都内で開催し、同社を代表するRPG『テイルズ オブ』シリーズの新作として2006年秋以降に発売を予定している4タイトルを発表した。
発表されたタイトルは、PSP用ソフト『テイルズ オブ ファンタジア -フルボイスエディション-(以下、TOP -フルボイスエディション-)』(2006年9月7日発売予定)、PS2用ソフト『テイルズ オブ デスティニー(以下、TOD)』(今冬発売予定)、PSP用ソフト『テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー(以下、TOW レディアントマイソロジー)』(今冬発売予定)、PSP用ソフト『テイルズ オブ デスティニー2』(2007年発売予定)の4タイトル。
発表会には、現在開発を進めているDS用ソフト『テイルズ オブ テンペスト(以下、TOT)』(2006年発売予定)をはじめ、これまでのシリーズプロデューサーを務めてきた吉積信氏、『TOP -フルボイスエディション-』プロデューサーの野口信二氏、『TOD』ディレクターの馬場英雄氏、『TOW レディアントマイソロジー』プロデューサーの大舘隆司氏といった開発スタッフ陣が出席。各開発スタッフらによってそれぞれの内容や特徴が説明された他、各タイトルに縁のあるゲストを交えてのミニトークショーが行われた。
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発表会に出席した開発陣。左から、『TOT』プロデューサーの吉積氏、『TOP -フルボイスエディション-』プロデューサーの野口氏、『TOD』ディレクターの馬場氏、『TOW レディアントマイソロジー』プロデューサーの大舘氏、バンダイナムコゲームス代表取締役副社長の鵜之澤伸氏。 |
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司会は、『テイルズ オブ デスティニー』の“リオン”役、『テイルズ オブ デスティニー2』の“ジューダス”役を演じた緑川光氏と、タレントの弓月ひろみさん。 | 発表会冒頭ではバンダイナムコゲームス代表取締役副社長の鵜之澤伸氏が挨拶。「『テイルズ オブ』シリーズが10周年を迎え、その次の10年に関わることができ、今後がとても楽しみです」と語り、本シリーズのさらなる躍進に期待を寄せる。 |
●PSP用ソフト『テイルズ オブ ファンタジア -フルボイスエディション-』
『TOP -フルボイスエディション-』は、スーパーファミコン向けに発売されたシリーズ第1弾タイトル。これまでにPS、GBAといったさまざまなハードでも登場しており、根強い人気を博している。
PSP版では、サブタイトルにもあるようにフルボイス対応となっている他、戦闘時のキャラクターデザインが3頭身に変更。また、PS版で新たに追加されたキャラクター“藤林すず”、PS版、GBA版の新要素「フェイスチャットシステム」、「アニメーションムービー」、サブイベントなどもそのまま継承されている。さらにPSP版の新要素として「グレードショップ」が追加。このシステムは、1度ストーリーをクリアした後、2周目のプレイ時に利用することができるもので、経験値が2倍になったり、アイテム所持数が増加するなど、2周目のプレイがより楽しめる内容になっている。
●DS用ソフト『テイルズ オブ テンペスト』
『TOT』の説明は吉積氏が担当。携帯ゲーム機においてシリーズ初の完全オリジナルタイトルとして制作が進められている本作は、完全3Dグラフィックが採用されており、3ライン+3Dによって奥行きが感じられ、高い戦略性を持つ新たな戦闘システム「3 on 3 リニアモーションバトル(LMB)」を搭載。加えて、タッチスクリーンや2画面、通信機能といったDSならではの特徴をフル活用した要素も多数盛り込まれるという。
ゲーム紹介の後にはステージに、主人公“カイウス・クオールズ”を演じた高城元気氏が登場。歴代タイトルをすべてプレイしているというほど、本シリーズのファンだという高城氏は、「アフレコ収録時は、そのままでと言われたので、自分の中での理想のヒーローをイメージしながら演じました。大切に演じたくて、技名を叫ぶセリフは溜めながら叫んでいたんですが、“もっと短く!!”とダメ出しされてしまいました(笑)」と収録時のエピソードを披露。「携帯ゲーム機向けとはいいながらも、戦闘シーンなどでキャラクターがぐりぐりと動きます。DSを持ち寄ってみんなで楽しめるので、発売までもうしばらく待っていてください(高城氏)」、「以前からRPGと携帯ゲーム機はすごく相性がいいと思っていました。それを踏まえていろいろな機能を盛り込み、制作していますので楽しみにしていてください(吉積氏)」とアピールしていた。
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主人公を演じる高城氏とガッチリ握手を交わす吉積氏。「DSには以前から興味があり、この作品ではやりたいことがたくさんあります」と本作についての意気込みを語っていた。 | 『TOT』のヒロイン“ルビア”を演じる門脇さんはビデオメッセージで、「この作品は、少年少女の物語という印象を持ったのですが、主人公たちの幼いながらに一生懸命でひたむきな姿がとてもいいと思いました。温かい気持ちになれる作品になっているので、キャラクターたちを見守って楽しんでいただければと思います」とコメントを寄せた。 |
●PS2用ソフト『テイルズ オブ デスティニー』
PS2版『テイルズ オブ デスティニー』は、ディレクターの馬場氏が「セルフカバー」と表現する通り、単なる移植作品ではなく、ゲームシステムやビジュアル、戦闘システム、シナリオといったゲーム内容をすべて刷新したリメイクタイトル。完全フルボイス化にあたり、セリフがすべて書き起こされ、キャラクターの個性を引き出すサブシナリオも多数追加されている。
PS版では2Dで表現されていたマップもすべて3Dグラフィックに書きなおされ、シリーズ独特のやわらかいタッチで描かれた臨場感あふれる背景の中で冒険を進めていくことができる。スクリーンでは、PS版とPS2版のグラフィックが比較され、新たに生まれかわったフィールドや町、建物内などを確認することができた。また、ダンジョンも完全に3D化され、構造がより複雑になっている他、ギミックや仕掛けも盛りだくさんとなっている。
戦闘は高さを生かし、多彩なエフェクトで派手に演出された迫力満点のバトルシーンが展開。PS版の「エンハンスト リニアモーションバトル(E-LMB)」をベースに新要素「チェインキャパシステム」を追加し、より戦略性が増しているとのことだ。
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緑川氏は「PS2版が発売される前にPS版をプレイしてみてほしいですね。比較しながらプレイするのもおもしろいと思います」とコメント。 | PS2版『TOD』のトークショーでは、「新作の扱いで制作しています」と話していた馬場氏(右)。より進化した『TOD』に期待が高まる。 |
●PSP用ソフト『テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー』
シリーズ完全新作となるPSP用ソフト『TOW レディアントマイソロジー』は、世界樹の恩恵によって人々が暮らす「テレジア」を舞台としたRPG。異世界から魔物「蝕むモノ」が侵入し、破滅の危機に陥った「テレジア」を救うため、主人公は“モルモ”や“カノンノ”といった仲間とともに冒険に出ることとなる。
本作は、プレイヤーの分身となるオリジナルキャラクターが作成できることが大きな特徴。プレイヤーキャラクターのメイキングでは、性別や髪型、フェイスタイプ、ボイスなどを自由に選択することができる。クラス(職業)も「戦闘系」と「魔術系」のどちらかを選ぶことができ、選んだクラスによって転職クエストが異なるという。
戦闘システムには、『テイルズ オブ ジ アビス』で好評を博した「フレックスレンジ リニアモーションバトル(FR-LMB)」を採用。バトルフィールド内でキャラクターを動かすことができ、自由度の高い戦闘が楽しめる。
また、本作には『テイルズ オブ』シリーズの歴代キャラクターたちが出演。会場内のスクリーンでは、“ルーク”や“アーチェ”、“ユージン”といった歴代キャラクターが確認でき、緑川氏も“リオン”か“ジューダス”のどちらかで出演する予定とのことだ。
ステージには、“カノンノ”役の工藤晴香さん、本作のテーマソング「光と影」を唄う植村花菜さんも登場。2人は、「ゲームのアフレコは初めてだったので、絵がなくてどのような感情、表情でセリフを発すればいいのかわからなくて大変でした。これまでのシリーズキャラクターも出演しますが、新キャラクター“カノンノ”にも注目してください(工藤さん)」、「iモード向けアプリ『テイルズ オブ コモンズ』のイメージソングに続いて、2曲もテーマソングを担当させてもらい、とてもうれしいです。『光と影』は疾走感があり、さわやかで勢いのある楽曲に仕上がっているので、ファンの方が気に入ってくれるとうれしいです(工藤さん)」とそれぞれコメントしていた。
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大舘氏によれば、『TOW レディアントマイソロジー』は自分を見つめなおすことをテーマとしているRPGとのこと。左から吉積氏、工藤さん、植村さん、大舘氏。 |
最後に吉積氏は、『TOP -フルボイスエディション-』、『TOD』、『TOW レディアントマイソロジー』の予約キャンペーンとして、各タイトルを予約した人には「ドラマチックDVD -アップルグミ篇-」、「ドラマチックDVD -オレンジグミ篇-」、「ドラマチックDVD -レモングミ篇-」をそれぞれプレゼントする予定であることを発表。また、『テイルズ オブ』シリーズタイトルと連動するコミュニティ&エンターテイメントサイトをオープン予定であることもあわせて明らかにされた。このサイトでは、ユーザーがアバター、ならびに自分のページ「マイルーム」を作成することができ、マイルームのインテリアやアバターの着せ替えをしたり、日記やサークルページといったコミュニケーションツールなどが用意されるという。さらに、『TOT』とPS2版『TOD』では、サイト内でパスワードをやり取りすることで新たなアイテムをゲットできたり、『TOW レディアント マイソロジー』では他のプレイヤーが育成したキャラクターを仲間にすることができるといった連動要素も盛り込まれる予定だという。詳細はまだ不明だが、シリーズのファンは続報を楽しみに待っていたい。
(C)藤島康介 (C)1994-2006 NBGI
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データ
▼『テイルズ オブ ファンタジア -フルボイスエディション-』
■メーカー:バンダイナムコゲームス
■対応機種:PSP
■ジャンル:RPG
■発売日:2006年9月7日
■価格:5,040円(税込)
▼『テイルズ オブ テンペスト』
■メーカー:バンダイナムコゲームス
■対応機種:DS
■ジャンル:RPG
■発売日:2006年
■価格:5,040円(税込)
▼『テイルズ オブ デスティニー』
■メーカー:バンダイナムコゲームス
■対応機種:PS2
■ジャンル:RPG
■発売日:今冬
■価格:未定
▼『テイルズ オブ ザ ワールド レディアント マイソロジー』
■メーカー:バンダイナムコゲームス
■対応機種:PSP
■ジャンル:RPG
■発売日:未定
■価格:未定
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■関連サイト
・「テイルズ チャンネル」
・バンダイナムコゲームス