アトラスは8月26日、都内・豊島公会堂においてPS2用ソフト『九龍妖魔學園紀 re:charge』の発売記念イベント「九龍ピラミッド祭」を開催した。
『九龍妖魔學園紀』は、アトラスとシャウトデザインワークスが2004年9月に発売した學園ジュヴナイル伝奇AVG。《秘宝》を得ることを生業とする《宝探し屋(トレジャーハンター)》の主人公を中心に、個性的という言葉では表現しきれないほど「濃い」キャラクターたちが多数登場。私立・天香學園を舞台とした設定やストーリー、選択肢ではなく感情を入力する独特なシステムが好評を博し、多くのファンを獲得しているタイトルだ。
その続編として9月28日に発売が予定されている『re:charge』では、前作の内容に新規イベントやグラフィックなどの追加要素を多数用意。前作を楽しんだ人だけでなく、本作のみでも『九龍妖魔學園紀』の魅力を堪能できる作品に仕上がっているという。
これまでにも、『東京魔人學園』シリーズとのコラボイベント(詳細は
こちら)や、ドラマCDの発売記念イベント(詳細は
こちら)など、さまざまな形で行われてきた『九龍妖魔學園紀』関連のイベントだが、今回は抽選で選ばれた600名近くのファンが参加。開場前の物販には長蛇の列ができるなど、大いに賑わいを見せた。
イベントの進行役は、取手鎌治役の声優・加瀬康之氏と司会者が担当。軽快なトークで会場を沸かせたが、とくに盛り上がったのは『re:charge』の追加要素のひとつである新合成アイテムの紹介だ。ラベンダーとカレーを合成した「アロマカレー」がスクリーンに映し出された瞬間、加瀬氏は「すごい色してますね……。でも、食べたらおいしいかも」とコメント。すると、すかさず司会者の「じゃー、持ってきてください!」という声とともに、調理したてのアロマカレーがステージ上に用意された。実際のアロマカレーを目の前に、しばし凍りついた加瀬氏だったが、意を決してアロマカレーに挑戦! 「カレーとアロマが絶妙に……ケンカしてますね」との感想を残し、会場を沸かせていた。
さらにステージでは、「ジュブナイルレッド」、「ラベンダースモーク」という2種類のアイスクリームも紹介。こちらはオリジナルアイスを作ってくれるショップ「マジックアイス」の店長さんが、ステージ上で調理の様子を実演した。このアイス2種類は、イベント当日のみ池袋・ナンジャタウン内「マジックアイス」の裏メニューとして販売。当日会場を訪れたファンだけが、イベントの帰りにアイスを味わえるという、うれしいサプライズとなった。
このイベントではステージ上のトークの間に、登場キャラクターの1人である“八千穂明日香”(CV:今泉文乃)が長野県の皆神山に取材に向かうという、実写レポート映像がスクリーンに映し出された。皆神山は、日本のピラミッドと呼ばれる土地。映像内では、ラーメン屋や湧き水に寄り道する“八千穂”の様子に、“皆守甲太郎”(CV:浜田賢二)から鋭いツッコミが入り、会場の大爆笑を誘っていた。
また、シリーズの監督を務める今井秋芳氏は、声のみの出演となった。謎の宇宙人に捕らわれてしまったという今井監督は、会場のファンから寄せられた質問に、微妙なエコーがかかったボイスで答えていた。以下は、その質問と回答の一部分だ。
――最近腰痛がひどいのですが、何かよい対策はありますか?
今井監督:腰痛ですか(笑)? 腰痛はですね…。針が効くと効いたことがあります。あとコルセット。あと宇宙人の科学力!
――ゲームを作るとき一番苦労することはなんですか?
今井監督:ゲーム開発は長いので、いかにモチベーションを保つかですね。途中で盛り下がったり、嫌になったりとか、そういうのがないように。最初から最後まで、モチベーションを保てるかどうかが大事ですね。
――『九龍』シリーズは、いつまで続きますか? また、続編が出るなら、ぜひ皆守を出してあげてください!
今井監督:今回の『re:charge』の発売は、ファンのみなさんの声援のおかげです。ありがとうございます。これからの『九龍』もファンの応援あってのことですので、それに応えて、我々クリエイターががんばって作ります。引き続き応援をよろしくお願いします。
今井監督への質疑応答の後には、ゲームのエピローグ部分を声優陣が生で演じるという、朗読イベントを実施。特別ゲストとして“劉端麗”役の高森奈緒さんが登場し、皆守、取手、劉の3人のエピローグが読み上げられた。スクリーンに感情入力システムの場面が映し出されると、会場からは「愛ーー!」という黄色い歓声が。感情だけを入力し、セリフはプレイヤーの想像に任せるという『九龍』シリーズならではの歓声だった。
イベント終盤、再び“八千穂”からの皆神山レポートが入る。皆神山の持つ、不思議なパワーについて調べていた“八千穂”だが、映像の途中に突如地震によって連絡が途絶えてしまい、スクリーンも暗転。その直後、スクリーンには「『九龍妖魔學園紀』-Special DVD- 《ロゼッタ協会》極秘ファイル 皆神山の謎を追え!!(仮) 2006年秋発売」というメッセージが。内容については未定だが、今回行方不明となってしまった八千穂を救いに、皆守らが皆神山へと向かう……という内容になるようだ。
この他にも、プレゼント抽選会なども行われ、大歓声に包まれたまま幕を下ろした「九龍ピラミッド祭」。残念ながらイベントに参加することができなかったファンも、9月28日の『re:charge』の発売日を心待ちにしていよう。
会場の観客は女性が多く、本作のファン層の厚さがうかがえた「九龍ピラミッド祭」。加瀬氏は腕が極端に長い取手のコスプレ(?)で登場。
イベント途中には、“八千穂”が撮影しているという映像とレポート音声、中継映像として届けられた。“八千穂”の天然っぷりと、“皆守”の鋭いツッコミという、ゲームさながらのやりとりが会場を沸かせた。
コレが噂のアロマカレー。写真では見えづらいかもしれないが、しっかりとラベンダー色に染まっていた。お味の方は……。
アロマカレーのときととは異なり、加瀬氏も「お、お~いすぃ~」と大絶賛だったアイスの調理風景。「ジュブナイルレッド」はオレンジ、「ラベンダースモーク」はワインを使用しているとのこと。
ピラミッド型の抽選ボックスが用意された抽選会。今井監督や出演声優陣のポスター、カレー皿、マグカップなどがプレゼントされた。
写真中央、タコ型の宇宙人に拉致されたという今井監督。拉致されながらも、観客の質問に快く解答していた。この後、今井監督は星の侵略についていくということだったが……。
『re:charge』で追加されたエピローグシナリオを、フルボイスで演出。“皆守”、“取手”の感情選択では「愛」が、“劉”の感情選択では「悲」がそれぞれ来場者の黄色い歓声によって選択された。
イベントの最後に発表された「Special DVD」の発売告知。『re:charge』の発売も迫り、この秋は『九龍』ファンにとってたまらない季節となりそうだ。
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データ
▼『九龍妖魔學園紀 re:charge』
■メーカー:アトラス
■対応機種:PS2
■ジャンル:AVG
■発売日:2006年9月28日
■価格:6,279円(税込)
■関連サイト
・『九龍妖魔學園紀 re:charge』公式サイト
・アトラス