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2006年8月30日(水)

【CEDEC2006】『PSU』開発者が語るシングル&ネットワークRPGの開発現場とは

 本日8月30日より開幕した、社団法人コンピュータエンターテインメント協会(略称:CESA)が主催するゲーム開発者、および業界関係者向けカンファレンス「CESAデベロッパーズカンファレンス 2006(以下、CEDEC 2006)」。本日この「CEDEC 2006」にて、『ファンタシースターユニバース』の開発スタッフであるセガ 第3GE研究開発部 デザインセクションマネージャーの酒井智史氏、およびプログラムセクションマネージャーの節政暁生氏によるセッションが実施された。

 『ファンタシースターユニバース』は、シングルプレイで壮大な物語が楽しめる「ストーリーモード」と、ネットワークに繋げてオンラインで多くのプレイヤーとゲームに参加する「ネットワークモード」という、2つの柱を持つRPG。明日8月31日にPS2、PC版が発売され、現在、発売日は未定だがXbox 360版の開発も進められている。

 本日のセッションでは、「『ファンタシースターユニバース』の開発現場より ~5年間の歩み~」と題し、実際の開発現場で指揮を取る酒井氏、節政氏の両名が『ファンタシースターユニバース』の開発の過程について語った。

 酒井氏によると、『ファンタシースターユニバース』の開発は、まずはじめにシングルプレイ用の「ストーリーモード」を先行して開発し、ネットワークやサーバー部分を後から作成するという手法がとられたとのこと。2つのモードには共有できる部分が多いため、当初は1.5倍程度の手間で開発できると考えていたが、実際には「予想以上のストーリーモードのボリューム」、「ネットワークにおけるシステムの複雑化と多人数プレイによるバグ」という想定外の問題が発生し、結果的に2倍以上の手間がかかってしまったという。
 加えて、本作は3つのプラットフォームでの発売となるが、開発はPC版を先行して開発したため、PS2への移植ではメモリの制約に苦しめられ、逆にPC版においては、PS2との差をなくすためにクオリティアップも困難になったとのことだ。一方、PCベースの開発ツールが充実しているXbox 360版は、比較的に容易な移植が可能だったという。Xbox 360版の発売日は現在未定とされているが、予想以上に早い発売に期待できそうだ。

 本作最大の特徴である「ネットワークモード」については、過去のシリーズタイトル『ファンタシースターオンライン(以下、PSO)』、および『ファンタシースターオンライン ブルーバースト(以下、PSO BB)』との比較を行いつつ解説。シリーズ第1作となるドリームキャスト版『PSO』の発売から6年の月日が経過しており、この説明ではインターネットのインフラの充実やオンラインゲームの普及など、さまざまな変化に対応していく様子が伺えた。
 また、ゲームデザインだけでなく、サーバーの物理構成においても、『ファンタシースターユニバース』には工夫が加えられているとのこと。PCにてサービスが行われている『PSO BB』はキャラクターデータベースサーバー、ゲームサーバーともに並列につなげられているが、『ファンタシースターユニバース』ではサーバーを「パッチ」、「ログイン」、「フロント」、「キャラクターデータベース」、「マイルーム」、「ゲーム」と種別ごとに分けているという。ゲームプレイ時におけるアクセスの流れは、まず「ログイン」サーバーにアクセスして「フロント」サーバーに繋ぎ、この「フロント」サーバーを基点として各ゲームサーバーにパケットを送るという手法がとられている。
 これには、“ゲームサーバーの処理が軽くなる”、“マップ移動などをシームレスに行うことができる”、“ネット上からゲームサーバーが直接見えず、ハッキングされにくくなる”といったメリットがある反面、“必要なサーバー機器が増える”、“レイテンシーが若干悪くなる”、“プログラム量が増える”、“サーバー間の同期処理が面倒”というデメリットが存在すると話していた。

 この他、セッションではオンラインゲームをサービスする上で大きな問題となっている「プレイヤーのチート行為」に関しても言及された。
 節政氏によると、『ファンタシースターユニバース』ではチート対策ソフトの導入に加え、“すべてのプレイヤーの行動に対してログを取る”、“各アイテムにユニークIDを付与”、“クライアント側に行動のログを作成する(PC版)”といった対策が取られているとのこと。特に“クライアント側に行動のログを作成する(PC版)”という項目に関しては、プレイ中にユーザー間でトラブルが起きた場合、ユーザー自身がログを参照し、問題を明確にできるというメリットがあるとしている。セッションの中で節政氏は、「今後、次世代ゲーム機が登場し、オンラインに対応したゲームが増える中で、チート対策がこれまで以上に必要になるのではないか」と語っていた。

 セッションの最後に酒井氏は、「大変長い間お待たせしましたが、ついに『ファンタシースターユニバース』が発売となります。「ストーリーモード」、「ネットワークモード」ともに、ぜひ楽しんでください」とファンにメッセージを送った。発売を待ち遠しく思っていたシリーズのファンは、いよいよ明日発売となる『ファンタシースターユニバース』をプレイして、長い歴史の中で新たに生まれ変わった本作の魅力を確認しよう。



















(C)SEGA

データ

▼『ファンタシースターユニバース』
■メーカー:セガ
■対応機種:PS2/PC(対応OS:Windows2000 SP4以上/XP)/Xbox 360
■ジャンル:RPG(オンライン対応)
■発売日:PS2版、PC版 2006年8月31日/Xbox 360版 未定
■価格:PS2版、PC版 7,140円(税込)/Xbox 360版 未定
■ネットワークモードプレイ料金:30日間利用権 1,260円/30日間(税込)、自動継続 1,050円(税込)
※プレイステーション・ドットコム・ジャパンの販売価格:PS2版 6,426円(税込)
※セガダイレクトの販売価格:PS2版、PC版 6,426円(税込)
※Amazonの販売価格:PS2版 6,069円(税込)/PC版 5,730円(税込)
※TSUTAYA onlineの販売価格:PS2版、PC版 6,426円(税込)

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■関連サイト
『ファンタシースターユニバース』公式サイト
セガ


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