【電撃15年祭】「00」の外伝秘話も語られた「ガンダム」トークショー開催!
本日11月25日に、トークイベント「機動戦士ガンダム クライマックス・セッション」が開催された。
今回のイベントは2部制となっており、どちらも司会は「電撃ホビーマガジン」(メディアワークス刊)の木村学編集長が務めた。第1部では、「機動戦士ガンダムSEED ASTRAY(以下、ASTRAY)」シリーズのコミックを手掛ける漫画家のときた洸一氏と、シリーズ全体を統括するスタジオオルフェの千葉智宏氏によって、「電撃ホビーマガジン」で連載が開始された新コミックシリーズ「機動戦士ガンダムSEED FRAME ASTRAYS」に関するトークが展開。第2部では、「ガンダムエース」(角川書店刊)に連載中の小説「機動戦士ガンダムUC(以下、UC)」の作者である福井晴敏氏と徳光康之氏による「機動戦士ガンダムUC」に関するトークが繰り広げられた。以下に、それぞれの部で語られたトークの内容を記載していく。
■第1部
まずは木村編集長から2人に「ガンダム」シリーズに関わるキッカケについての質問が飛び出した。ときた氏は、「ガンダムZZ」や「アイザック」といったガンプラのパッケージに関わる仕事をしていたことを懐かしげに振り返り、千葉氏は「ガンダム」が登場するゲームの攻略本を介して「ガンダム」に関わっていったことを話してくれた。2人は「SDガンダム英雄伝」というコミック作品の制作を通して親交を深め、以降の「ASTRAY」へと繋がっていったという。
そして話題は各シリーズに関するものへと移行していった。そちらでは、コミック「機動戦士ガンダムSEED X ASTRAY」の“カナード・パルス”がヘソ出しルックなのはキャラクターデザイナーの趣味であることや、実は千葉氏がOVA「機動戦士ガンダムSEED C.E.73-STARGAZER-」の隠れスタッフで、そこでのこぼれ話が「機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY」に生かされていることなどが明らかにされ、訪れた観客たちは両氏が繰り広げる濃いガンダム話に圧倒されつつも興味深げにうなずいていたりした。
さらに現在放送中のTVアニメ「機動戦士ガンダム00(以下、00)」の外伝として「00P」が電撃ホビーマガジンで連載中であるという話について、TVアニメの監督を務める水島精二氏から「「00」で「ASTRAY」をやってみたら?」という話が冗談交じりに飛び出したというエピソードも披露された。
最後に千葉氏は、「「機動戦士ガンダムSEED FRAME ASTRAYS」はシリーズの総決算として、これまでに出ていないキャラクターや設定を全部出すつもりなので楽しみにしてもらいたいですね!」と新シリーズにかける意気込みを口にして、第1部の幕を閉じた。
■第2部
セッションの冒頭では、8月に行われたキャラクター&ホビーイベント「C3×HOBBY キャラホビ2007」で公開された「UC」のプロモーション映像が上映された。続いて始まったトークコーナーでは、徳光氏が大好きであるジオン軍のモビルスーツ「ドム」を「UC」に出してもらいたいということや、タイトル自体を「ドムUC」にしたいという野望が語られていた。その野望を聞いた福井氏からは「徳光さんのジオン好きはどこから来ているの?」という素朴な質問が飛び出した。すると徳光氏は我が意を得たとばかりに「実は「機動戦士ガンダム」って、架空戦記ものなんですよ!」と思いのたけを吐露。「あれは、「一年戦争」の勝者である地球連邦が、歴史を改ざんしようとして作られたものなんです! だって絵じゃん!! 実写じゃないじゃん!!」と、自身の作品でもお馴染みとなっているアツい徳光節を披露。観客をどよめきの渦へと巻き込んでいた。その後、徳光氏は 「ジェットストリームアタックがいかにカッコいいのか」ということについて切々と語った。そして安彦良和氏が手掛けるコミック「機動戦士ガンダム ジ・オリジン」の最新刊にて「ダブルジェットストリームアタック」が描かれていたことについて、徳光氏は「俺たちが居酒屋で話していたことがホントになっちゃって、すこしうれしいんですけど、さびしくもあります」と、一ガンダムファンとしての複雑な心境をポツリと漏らしていた。その後「UC」に登場する機体について木村編集長から質問された福井氏は、「人気取りという形で、出すモビルスーツを決めようとは思っていません」とコメント。徳光氏同様「ドム」の登場を熱望する人は、今後の連載がどうなっていくのかぜひ追いかけてもらいたい。さらに福井氏は「本作は「逆襲のシャア」から「F91」までのミッシングリンクに何が起きていたのかを見てみたいというファンの欠乏間を満たしてくれるものになると思います」と、「UC」がこれからどうなっていくのかにについて語ってくれた。
またイベントの最後に木村編集長から「電撃ホビーマガジン」2月号で、46ページにわたる「機動戦士ガンダムUC」の特集を組む予定だということが明らかにされた。特集では、MG「ユニコーンガンダム」の作例や、1/100「クシャトリア」のフルスクラッチなどが掲載される予定だという。また現在発売中の「電撃ホビーマガジン」1月号では「00」最新キット完全攻略という特集が組まれている。気になるという人は、ぜひチェックしてもらいたい。
第1部に登場したときた氏(写真左)と千葉氏(写真中央)。そして司会の木村編集長(写真右)。
セッションでは、各シリーズに関するトピックがそれぞれのグラフィックとともに語られていった。また「00」の話題では、主役マシン「ガンダム エクシア」のプロトタイプである「アストレア」や、欠番とされている「GN-004」とかかわりを持つという「プルトーネ」のグラフィックなどが表示されていた。
こちらは第2部の登壇者である福井氏(写真左)と徳光氏(写真中央)。2人は「電撃ホビーマガジン」のコラム「フクイ軍曹の目指せ! トップガン」という連載で、文章を福井氏が、イラストを徳光氏が手掛けていた。現在は、新たなコラムがスタートしている。
本当は「UC」に3人組のキャラクターを登場させることがあったと語る福井氏。しかし「ガンダムエース」で徳光氏が「黒い三連星」出現の回を描いていたことに触れ、「僕の代わりに描いていただいたので、ちょっと考え直しました(笑)」とのこと。徳光氏は「オレがパクったことにすりゃいいじゃん! だから出して!」と、観客たちの前で堂々と陰謀話を語り、福井氏に「ここで言っちゃダメじゃん!」とツッコまれていた。
データ
■「電撃15年祭」概要
【開催期間】2007年11月24日、25日
【開催時間】各日10:00~17:00(予定)
【開催会場】千葉県・幕張メッセ(9、10、11ホール)
【入場料】無料
■関連サイト
・電撃HOBBYWEB
・GUNDAM BASE