News

2007年6月28日(木)

【今週の1本】美しい音楽には次世代機がよく似合う『トラスティベル~ショパンの夢~』

 だべ!(挨拶) 「電撃オンライン First Impression」2回目の登場となるまり蔵です。前回『おさわり探偵 小沢里奈 シーズン2 1/2~里奈は見た!いや、見てない~』を紹介しましたが、今週は6月14日に発売されたXbox 360用RPG『トラスティベル ~ショパンの夢~』を紹介していきましょう。
 「フレデリック・フランソワ・ショパン」と「スタニスラフ・ブーニン」という単語にピクリと反応して予約してしまったのが、つい昨日のことのように思われます。「ショパンでノクターンって言ったら、Op.9-2じゃなくて9-1のほうが好みなんだい!」とか騒ぎはじめるほどのショパン好きのアタクシが見た、『トラスティベル』の魅力をお伝えしていきます。ダントツおつきあいのほど、よろしくだべ!

■しっとりとした、ある意味“王道”のシナリオ展開

 ストーリーについては、電撃オンラインでたくさん紹介しているので割愛。気になる方は、ココとかココとかを見るとよいかもです。思いっきり端折って書くと、舞台は「ショパンが死の直前に見ている夢の世界」であり、主人公“アレグレット”やヒロイン“ポルカ”は「ショパンが見ている夢の世界の住人」です。あ、ゲーム中には夢を見ている“ショパン”自身も登場します。
 シナリオは、複数の人物にスポットを当てて描く方式で、たとえば第1章では「“ポルカ”が主役の話」、「“アレグレット”が主役の話」、「(現実世界の)“ショパン”の病床を中心とした話」が切り替わりながら進むといった具合。プリレンダではなく、リアルタイムレンダによるイベントシーンが随所が挟まれます。
 各キャラクターについては、性格づけは薄く、バックグラウンドは濃く、といった印象でした。主要キャラクターは、基本的にそれぞれが自分の考えをしっかり持っているため、シナリオ自体は特に突飛さもなく、しっとりと進んでいきます。それにしても、“ショパン”の台詞回しが渋いこと渋いこと。全体的に登場人物の年齢が若めなので、“ショパン”の渋さが余計に目立ちます。おっさん好きの方は、ぜひ“ショパン”にターゲットを絞っていただきたく!
 ちなみに、まり蔵的には“サルサ”がお気に入り♪ 口調の「ダントツ~だべ」とか、“ビート”と背丈比べをするなど、言動があまりに強烈だったので最初はちょっと戸惑い気味だったんですが、話が進むにつれて愛着が……。
 「あたしのビューチフルさにようやく気づいただべか?」
 ……ビューティフルとはちょっと違うかもしれませんが、ぶっちゃけあなたに首ったけです、サルサさん。

■キモはグラフィック? いやいやほかにもありますぜ!

 さて、レビューするうえで見逃せないのがグラフィック。キャラクターの描画は、デフォルメが効いたトゥーン風です。完全にトゥーンというよりは、細めの線を多めに重ねるような「少女漫画のテイスト」に近いものとなっています。着色が、幻想的な作風にピタリとマッチしているのも好印象。背景との違和感もないですしね。ただ、トゥーンにしているにもかかわらず、ときどき陰影が出てしまっている点だけはちょっと惜しいと思いました。
 で、背景の方はさらにとんでもないことになっていて、作り込みが異常(ホメ言葉)すぎて言葉も出ません。まり蔵宅のフルHDのパソコン用モニター(本体側アプコンの1,920×1,080出力)で見ると、SD解像度ではありえない精緻な映像を思いっきり堪能できます。グラフィックスタッフの努力もさることながら、これだけの緻密な映像を軽々出力できるあたり、さすが「次世代機」と呼ばれているだけあります。恐るべし、Xbox 360。
 「軽々」つながりでいうと、DVDからの読み込みも軽々で超快適です。ほとんどのフィールド切り替えでは、一瞬暗転したのちすぐに次のフィールドが表示されます。エンカウントによる戦闘への移行もシームレス。一部のマップ切り替えでは暗転中に「Now Loading」の文字が出ますが、数100回にもおよぶ切りかえのうちのほんの数回だけで、しかも表示自体が一瞬なのでボーッとしていると「Now Loading」表示があることにすら気づかないことも。読み込みでのストレスが皆無というのは、賞賛に値します。
 サウンドも、非の打ちどころがないほどにポイント高し。桜庭統氏の「らしい」BGMは健在。荘厳な曲や盛り上がる場面での曲は、相変わらず一級品です。通常戦闘のBGMにどれほどワクワクさせられたことか! ショパン作曲&ブーニン氏演奏という豪勢なピアノ曲もグッド。声優陣の豪華さも特筆モノで、声優にちょっと詳しい方であれば鼻血出ますよコレ。そんなこんなで、音の素材自体がとてもよくできているだけに、プレイヤー側でもステレオではなく、ぜひ5.1ch環境を推奨したいところ。読み込みにしろサウンドにしろ、次世代機のすごいところは「映像」だけじゃないってことを、改めて思い知りました。次世代機バンザーイ!

■バトルルールの“進化”で戦闘の深みも進化する

 戦闘はシンボルエンカウント方式。背後から接触することで先制を取れるというおなじみのパターンなんですが、おもしろいのは戦闘画面に入ってから。本作は、「タイムシェアード リアルタイムバトルシステム」という、“ビート”くんなら間違いなく舌を噛みそうな長い名称のシステムが採用されております。要は、「キャラクターごとに行動制限時間があって、時間内でいろんな行動が取れる」というものです。ひとりあたりの制限時間は5秒(初期状態)で、5秒以内であれば攻撃するもよし、必殺技を撃つもよし、移動するもよし。
 シナリオを進めてゆくと「パーティクラス」が上がって、戦闘システムが高度になります。クラスが上がると、制限時間が5秒から4秒に減ったり、行動を考える時間が減ったりして、「リアルタイムさ」が強くなって操作があわただしくなる寸法です。まあ、逆にいろいろと有利なオプションも追加されますけどね。こうした「初心者への敷居を下げる」というのは、意欲的な試みと言えるのではないでしょうか。
 また、戦闘アクションでも新境地を見出そうという姿勢が伺えます。タイムゲージ(=行動ポイント)を消費して移動や行動をするあたりはタクティカルSLGに近いし、武器を振る・ガードするタイミングはアクションゲームやリズム系ゲームに近い。あと、「通常攻撃」の連打だけでは勝てないため、リアルタイムで戦闘が進む最中にすばやく戦略を考える楽しさもあります。ボタンをガツガツ押して攻撃する「心地よさ」、「爽快さ」も◎。アナログパッドによる良好な操作感も相まって、非常に気持ちよくバトルできます。

■次世代機であることの利点を存分に生かした作品

 いい意味で予想を大きく裏切られたサウンドをはじめ、グラフィック、戦闘システム、ディスク読み込みなど、次世代機ならではのクオリティの高さを「これでもか」と見せつけられた思いです。やっていることは既存の国産RPGと大きく違うわけではないのですが、耳や目から入ってくるインパクトは格段に違うというのがおもしろいところ。RPGが嫌いでない方には、ぜひプレイしていただきたい作品です。
 ちなみに、スコアピースやサブイベントなど、1周目では到底チェックできない要素ががっつり含まれているので、ヤリコミ派の方にもオススメ。敵の強さも2周目では段違いに変わるようなので、「バトルがぬるい」という方は挑戦していただきたく。てなワケで、早速スコアピースを集めるべく2周目プレイに突入してきます。実績1,000解除は、ダントツ1番乗りだべ!
『トラスティベル ~ショパンの夢~』

『トラスティベル ~ショパンの夢~』
各章のタイトルは、ショパンの楽曲の名前になっております。あと、タイトル画面前に表示されるメーカーロゴの下に「Op.1」の文字。これはクラシック用語でいうところの“作品番号1”を示すもの。こうしたちょっとしたコダワリにセンスのよさを感じます。
『トラスティベル ~ショパンの夢~』
野口プロデューサーもお墨つきの、超キュートな“ポルカ”4歳バージョン。プロローグの「りょうかーい」のセリフで目尻が下がったプレイヤーも多いはず。卑怯にもほどがある……ッ!
『トラスティベル ~ショパンの夢~』

『トラスティベル ~ショパンの夢~』

『トラスティベル ~ショパンの夢~』
花畑のフィールドが緻密すぎてヤバいです。こんな風景のなかをプレイヤーの操作で自由に歩き回らせることができるんですぜ? グラフィックの進化バンザーイ!
『トラスティベル ~ショパンの夢~』

『トラスティベル ~ショパンの夢~』

『トラスティベル ~ショパンの夢~』

『トラスティベル ~ショパンの夢~』

『トラスティベル ~ショパンの夢~』

『トラスティベル ~ショパンの夢~』
多くのプレイヤーが迷うであろう、最初にして最凶のダンジョン(用水路)。まり蔵はここで30分以上迷うハメに。まさか入り口のすぐ右に通路があるなんてぇ! ほかのダンジョンではほとんど迷わなかったのにぃ……(涙)。
『トラスティベル ~ショパンの夢~』

『トラスティベル ~ショパンの夢~』

『トラスティベル ~ショパンの夢~』
物語のポイントで挿入される、ブーニン氏のピアノ独奏。某国営放送の「映像つきクラシック紹介番組」のごとく、ショパンの生き様や曲の歴史背景などが字幕で綴られます。曲を聴いているだけでウットリ。
『トラスティベル ~ショパンの夢~』

『トラスティベル ~ショパンの夢~』
アクション要素の強いバトル。リアルタイムで進むため、モタモタしていると敵からタコ殴りの憂き目に遭います。でも、戦闘を繰り返しているとどんどんプレイヤー自身の戦闘スキルが上がる不思議。
『トラスティベル ~ショパンの夢~』
「だべ!」コレですよコレ。登場する全キャラクター中、もっとも性格が強烈な“サルサ”。“ビート”くんが犬なら、“サルサ”は猫ってところでしょうか(意味不明)。かないみかさんの声も非常にマッチしていてグッド!

(C)2007 NBGI

データ

▼『トラスティベル ~ショパンの夢~』
■メーカー:バンダイナムコゲームス
■対応機種:Xbox 360
■ジャンル:RPG
■発売日:2007年6月14日
■価格:7,329円(税込)
■『トラスティベル ~ショパンの夢~』の購入はこちら



※セガダイレクトの販売価格:6,282円(税込)
※Amazonの販売価格:6,230円(税込)
※TSUTAYA onlineの販売価格:6,596円(税込)

■関連サイト
『トラスティベル ~ショパンの夢~』公式サイト
「Xbox 360 コア システム トラスティベル ~ショパンの夢~ プレミアムパック」紹介ページ
バンダイナムコゲームス


注目記事

アイコン別記事一覧

※クリックすると、ソートされた記事一覧に移動します。