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2008年3月4日(火)

TVアニメ「紅」に出演する沢城さん&悠木さん&升さんからのコメントが到着!

4月より、tvk他UHF各局で放送開始となるTVアニメ「紅」。その出演キャストからコメントが到着した。

写真は、コメントをくれたキャスト陣。左から、升望さん、悠木碧さん、沢城みゆきさん。

 「紅」は、集英社から発行されている片山憲太郎氏原作の小説「紅」および、集英社発行の月刊コミック誌「ジャンプSQ.(スクエア)」で連載中の山本ヤマト氏による同名コミカライズ作品をアニメ化したもの。世界有数の大財閥の令嬢“九鳳院紫(くほういん むらさき)”と、彼女の身を守ることになった駆け出しの「揉め事処理屋」“紅真九郎(くれない しんくろう)”が送る心温まる日々と、彼らが運命に翻弄されていく様子が描かれていく。ストーリーやキャラクターの詳しい紹介についてはこちらの記事を参照のこと。

 今回コメントをいただいたのは、“紅真九郎”役の沢城みゆきさん、“九鳳院紫”役の悠木碧さん、“村上銀子”役の升望さんの3名。以下に、そのコメントを掲載していくので、放送を心待ちにしている人は、ぜひチェックしてもらいたい。

――自身の演じるキャラクターの紹介をお願いいたします。

沢城:“真九郎”は、揉め事処理屋というちょっと特殊な仕事をしているキャラクターです。最初に「揉め事処理屋」と聞いた時は、精神的な部分の揉め事を処理するのかなと思っていたのですけれども、どちらかというと肉体労働的な活動を今のところはしています。戦う能力に長けている格闘系ということ以外は、どちらかというと生真面目で、ややもするとあまり特徴のないような男の子に感じますね。普通の人とは異なる過去をバックボーンとして背負っていますが、日常では普通の人と変わらない高校生といった感じです。

悠木:“紫”は囲われた環境で育った女の子。ある時、いろいろな人の思いによって外の世界に出してもらって、そこで本当に信じられることを見つけていきます。“紫”はとにかくワガママなんですよね(笑)。お金かけられて育てられているし、それは仕方がないのかもしれませんが、“真九郎”もけっこう受身キャラなので、上から目線の言い方で言いにくいこともバンバンと口にしてしまっています。真っ直ぐで正直な性格で、正しいものは正しいと貫き通す、小さいけれども信念を持った子です。ときどきそんな彼女を「面倒な子だな」と感じることもあるんですけど、でもとても子どもらしく、愛らしいな子だなと思います。

:“銀子”は“真九郎”の幼なじみ。彼のために情報屋をやっていて、彼が困っていたりするとビジネスとして必要なことを伝えます。周りの人とはほとんどコミュニケーションを取らなくて、アニメでも話すのは“真九郎”とだけ。しかも一言、二言というのが多くて、情報もほとんど資料を投げ渡すだけです。でも“銀子”の気持ちとしては、ビジネスライクだけではないんじゃないかな……という印象です。

――作品についての印象をお聞かせください。

沢城:小説、コミック、アニメと展開してきて、タイトルと世界観は同じなんですけれども、それぞれ少しずつキャラクターの枝葉が異なっているんです。そんな中で、アニメは「愛しい」とか、「想う」ということが全体の雰囲気として強くあるように感じています。村松さんの素晴らしいピアノ曲や石井さんの優しい線の絵が合わさった、完成形を見るのが楽しみです。

悠木:すべての人のいい部分も悪い部分も包み隠さずに描写されているなと思います。人間らしい部分が1人1人によく描かれていて、悪い人たちでさえも、戦うことへのコンプレックス、けっして悪いばかりではない面がよく表われているのではないかと思います。

:人間らしさがあふれている作品だなと思います。1人1人の個性もしっかりと描かれているし、会話も日常会話のおもしろいところが随所に取り入れられています。なかでも、アフレコスタジオで実際に起きたエピソードが台本に書かれていた……ということもしばしばありましたね。

――今回プレスコでの収録となりましたが感想はいかがでしょう。

沢城:通常アフレコでは演出さんが、表現の「間」であったり、台詞の「尺」をあらかじめ決めておいてくださるのが、プレスコではそれがザックリと私たちのところに投げ渡されてしまう。なので、その役者自身の呼吸感がアフレコよりも強く反映されたキャラクターになってしまう特徴があると思います。松尾監督のもとでのプレスコをするのは2度目なんですけれども、1本目の経験や試行錯誤の結果、「どうしたらよりよかったのか」という部分が随所に生かされているかと。絵コンテの段階で見せたいことが明確に提示されている部分もあれば、長い食事のシーンは変わらずドーンと役者に任されていたり、そのバランスがとてもいい感じなんですよね。アフレコとの違いというよりかは、松尾監督の現場なんだというほうがウェイトを占めていると言ったほうがいいかもしれません。こちらから投げた疑問点はクリアになるまで付き合ってくださるし、提案したことはかなり取り入れてくださってしまうので、ものを言うのも聞くのも慎重になります。

悠木:松尾監督のもとでプレスコができたことがとても恵まれていることだと思っていて、なんでもズバッと言ってくださるのが、とても親身になってぶつかってきてくれているんだなと感じます。演技の間をとても大事に、そしてわかりやすく私たちに伝えてくださるので役になりきりやすいですし、演じていてすごく楽しいです。そして毎回、いろんなことを学ばさせていただいています。

:スタジオの雰囲気はとてもよくて、好きな現場です。女の子が多いけれども、キャッキャするのではなく、役者同士で作品を話し合う部分が多くて、シーンごとにチームに分かれてまとまっている、まるで舞台づくりをしている雰囲気に近いです。そんな空気感が私はとても好きなので、とてもいい現場だなと思っています。でも、“銀子”はあまり人と会話をするキャラではないから、そのグループを作るシーンがあまりないのがちょっとさびしいです(笑)。

――“真九郎”の印象をお聞かせください。

沢城:過去のことを引きずっている……というよりは、それを言い訳にしているところが“真九郎”にはあるので、どちらかというと男のクセにウジウジしているなぁという印象はあります(笑)。最終回を迎えるまでに、そんな彼がどうなるのか……楽しみにしています。

悠木:“紫”にとって“真九郎”は、自分の存在を認めてくれる部分で信用でき、そしてなついているんだと思います。“紫”は自分に信念を持ち、学ぶことが大好きですが、そんな彼女が外の世界へ出て、どんどんいろんなことを吸収していくことで、そばにいる“真九郎”に想いを寄せるのではないかと思いますね。

:“真九郎”は鈍いんですよね(笑)。感情をあまり表に出さない“銀子”も悪いとは思うのですけど、なかなか想いが伝わらないところに歯がゆさを感じます。ため息をついたりする“銀子”は個人的には好きなんですけど……。でも、“銀子”にしか見せない“真九郎”の表情があって、そんなところに役得みたいなものを感じているんじゃないかなと思いますね。

――“紫”は令嬢ですが、「令嬢」に対してどんな印象をお持ちですか?

沢城:文化が違う人という感じでしょうか。金銭感覚、生活環境が違うことで、出てくる発想や考え方が庶民の感覚からすると浮世離れしているのは、否めないのではないかと感じます。ちょっと宇宙人に近いというのは言いすぎかな?(笑) 令嬢といってもいろんなタイプの令嬢がいるなぁと思うのですが、そういった突飛さは接していて楽しいなと個人的には思います。

悠木:私の祖母が令嬢気質だったので、まずそのことを思い浮かべますね。“紫”もきっと人の上に立つために教育を積まれてきている、その過程にいる子だと思うのでゆくゆくは祖母のようになるのかなぁとイメージしています。“紫”は令嬢ですが、もし別の令嬢と一緒にいたら、まっすぐな分、ぶつかりあってしまうのではないかなと、ちょっと想像しています。

:パッと思い浮かぶのは、わがままでツンツンしているイメージ(笑)。あとはやたらとおっとりしていて、いつも笑顔でニコニコしているパターンかな。私はまわりに影響されてしまうタイプなので、ツンツンしていたらチヤホヤしてしまうだろうし、おっとりしていたら遠巻きに見てしまうのかな。“銀子”ちゃんだったらきっとあまり近づかないのではないかと思います(笑)。

――あなたが揉め事処理屋になるとしたら? 揉め事処理屋の印象について。

沢城:揉め事処理屋って、学校や社会に置き換えると中間管理職なのかなと思います。“真九郎”のように力で揉めごとを解決するばかりではなく、例えば好きな人同士の間を取り持ったり、悩み相談を聞いたり、メンタルな部分も含めて広くとらえてみると、私も小学生、中学生時代にそんな経験をしてきたなと、質問を聞いていて思い出しました。

悠木:自分にかかわっている揉めごとならとにかく、第三者として人の揉めごとを仲裁するのって、難しいですよね。その揉めごとを通して痛みを感じることも経験だと思うし、それ自体に意味があるのではと感じるので、処理しようなんて考えないのかな……(笑)。

:揉めごとを解決していこうというよりは、子どものころ、よく兄妹喧嘩をした時に、女の子なので負けてしまってばかりだったので、格闘に長けている“真九郎”のように強くなってみたいなという願望のほうが先にきてしまいます。

――これからオンエアがスタートしますが視聴者へのメッセージをお願いします。

沢城:以前は、原作をいかに忠実にアニメで再現しようかということに心を砕いていたのですが、今ではどちらかというとアニメとして作品をどう表現するか、私が声を入れることでどう枝葉をつけていって、見てくださる方にどんな提示ができるのか、ということを念頭に置いて取り組んでいます。なので、小説や漫画に縛られない“真九郎”を作っていけたらと思っています。アニメは“真九郎”と“紫”が2人それぞれに成長していくお話がメインに描かれているのですが、“紫”が学んでいく様子が本当にかわいくて、夏の朝顔のようなスピードで伸びていきます。それが1話1話とても愛しくて、ぜひ、4月からお見逃しのないよう、よろしくお願いいたします。

悠木:原作の“紫”はとてもかわいいんです。私も大好きなんです。そしてアニメの“紫”も、台本を読んでいてとてもかわいいなと思っています。なので原作を読んでくださった方がアニメを見て、もっともっと“紫”のことをかわいいと思っていただけるように頑張りたいなと思います。皆さんにかわいがってもらえたら幸いです。

:原作には原作のよさがあって、アニメにはアニメのよさがあります。なので、むしろ原作のイメージとアニメのイメージの違いみたいなところもじっくりと見ていただけたらおもしろいんじゃないかなと思っています。収録をしていて、早く完成したものを見てみたいと、私たちも毎回衝動に駆られています。そんな期待感、ワクワク感がアニメを見てくださる方にも伝わればいいなと思います。

(TEXT:竹川慶介)



データ

■TVアニメ「紅」
【放送局】tvk、チバテレビ、テレ玉、テレビ大阪、テレビ愛知
【放送開始日】
 ・tvk……2008年4月3日26:15~
 ・チバテレビ……2008年4月3日26:00~
 ・テレ玉……2008年4月5日25:30~
 ・テレビ大阪……2008年4月5日26:40~
 ・テレビ愛知……2008年4月9日25:58~
※放送時間および放送開始日については、変更となる可能性がある。

【スタッフ】(※敬称略)
 原作:片山憲太郎(集英社スーパーダッシュ文庫)
 原作イラスト:山本ヤマト
 監督・シリーズ構成:松尾衡
 助監督:山﨑みつえ
 アニメーションキャラクターデザイン、総作画監督:石井久美
 美術監督:荒井和浩
 3Dワークス:佐々木研太郎
 コスチュームデザイン:藤純
 プロップデザイン:大河広行
 色彩設計:古市祐一
 撮影監督:大熊義明
 編集:田村ゆり
 音楽:村松健
 音響監督:松尾衡
 音響効果、選曲:山田 稔
 音響制作:HALF H・P STUDIO
 制作会社:ブレインズ・ベース

【キャスト】(※敬称略)
 “紅真九郎”役 沢城みゆき
 “九鳳院紫”役 悠木碧
 “柔沢紅香”役 石毛佐和
 “崩月夕乃”役 新谷良子
 “村上銀子”役 升望
 “武藤 環”役 真田アサミ
 “闇絵”役 木村はるか
 “犬塚弥生”役 大久保藍子
 “九鳳院蓮丈”役 黒田崇矢
 他
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■関連サイト
「紅」公式サイト