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2008年5月11日(日)

地区大会ファイナル! 「モンスターハンターフェスタ’08」名古屋大会をレポート

文:電撃オンライン

 4月26日の福岡大会から始まった「モンスターハンターフェスタ’08(以下、MHフェスタ’08)」も、ついに地区大会最後の地となる名古屋へ! 5月10日、ポートメッセ名古屋で開催された名古屋大会はあいにくの雨模様となってしまったが、それでも多数のハンターが会場に集結。他の会場に負けない盛り上がりを見せた。そんな名古屋大会の模様を詳しくレポートしていく。

「モンスターハンターフェスタ’08」 「モンスターハンターフェスタ’08」
約4,000人が集まったという会場。開場前、待機列を撮影していたら「貴重な素材が出た!」という声が。うらやましい限りだ。オープニングイベントでは、おなじみのレウス装備を着たハンターが登場したが、地区大会最終日ということで中の人が判明! 正体は『モンスターハンターポータブル 2nd G(以下、MHP 2nd G)』のプランナー・小嶋慎太郎氏であった。

■モンハントークショー

 名古屋大会でももちろん行われた『MHP 2nd G』開発者によるトークショー。プロデューサー・辻本良三氏、ディレクター・一瀬泰範氏、世界観監修ディレクター・藤岡要氏、プランナー・小嶋慎太郎氏がステージに登場し、今回も4人でクエストに挑戦した。狩りの目的となったのは、飛竜・アカムトルム! これまで、どの会場でも辻本氏の我が道を行くプレイをチームワークでフォローし、会場をハラハラさせつつも手ごわいモンスターを狩ってきた4人(むしろ3人?)。しかしアカムトルムといえば、前作『モンスターハンターポータブル 2nd』の終盤に挑むことができた、手強いモンスターということで、その名前が発表された瞬間、驚きとともに、狩りの結果を心配するようなどよめきが……。

 クエスト前には、4人の装備が披露された。順に紹介していこう。

 まず最初に披露したのは小嶋氏。武器はガンランスの「エンデ・デアヴェルト」、防具は頭と胴が「S・ソルZ」シリーズ、腕・腰・脚が「シルバーソル」シリーズという、まさに全身銀火竜なコーディネイトだ。名古屋大会に向けて、どうにか頭と胴だけは「S・ソルZ」を作れたということだが、それでもスキルは「攻撃力UP【中】」、「ガード性能+1」、「心眼」が発動しており、かなり優秀なコーディネイトといえる。

 続く一瀬氏は、ナナ・テスカトリの素材で生産できる「エンプレスX」シリーズでそろえたコーディネイト。背中にはポッケ農場で手に入る素材で生産可能な新武器の狩猟笛「フロッグクラフト」が。防具と武器、どちらも青系のカラーで見た目もきれいにまとまっているうえ、防具は広域化など仲間のサポートに役立つスキルが発動するので、狩猟笛との相性はバツグンだ。

 ランス好きで知られる藤岡氏の装備は、氷属性のランス「レグルス=ダオラ」と「クシャナX」シリーズでそろえていた。全身鋼色のヨロイに身を包んだその姿は、「まさにランサー」といった印象で、かなりカッコイイ。ランス好きの筆者も思わず作りたくなってしまった。

 さて、小嶋氏がリオレウス希少種、一瀬氏がナナ・テスカトリときて、藤岡氏はクシャルダオラの武具でそろえてきた。では、最後の辻本氏はというと……『MHP 2nd G』の看板モンスター、ナルガクルガの素材を使った「ナルガX」シリーズで登場! 背負った武器はなぜかショウグンギザミの素材を使った弓「イヌキ」。どの会場でも、奇抜なコーディネイトで参加者を笑わせてきた辻本氏だが、地区大会の最後だけに、しっかりとした装備をチョイスしてきたようだ。最後にちゃんと看板モンスターの防具をもってくるあたりが、さすがはプロデューサーだと関心させられたが、当の辻本氏は「ネタがなくなったわけじゃないですよ」と強調していた。

 以上の装備を見れば、アカムトルム討伐に向ける4人の本気度が伝わってくるのではないだろうか。さて、いよいよ狩りがスタート! ナルガクルガに挑んだ東京大会では、1人でひたすらキングチャチャブーにちょっかいを出していた辻本氏。しかし今回は、自慢の弓でしっかりアカムトルムを攻撃する姿が。かつてないちゃんとした狩りに、司会進行のお姉さんから「初めてマジメに狩っている」というツッコミが。やっぱりアカムトルムは油断できない相手ということか……と思いきや、マジメなのは最初だけ。自慢のけむり玉でフィールドを白く染めたかと思うと、毒生肉やシビレ生肉を置き始め、さらに打上げタル爆弾Gまで総動員。なにもしてないのに「オッケー!」と言って他の3人にツッコまれるシーンもあり、辻本氏の「魅せるスタイル」は今回も健在だった。

 一方、「なるほど」と思わされたのが一瀬氏のプレイ。アカムトルムはハンターの防御力を低下させる攻撃をしてくることがあるが、それを治すには忍耐の種が必要。そこで光ったのが、一瀬氏の装備に発動している「広域化」のスキル。これは、一部の回復アイテムを使うと、同じエリアにいる仲間全員に効果があるというもの。仲間が防御力低下状態になると、すかさず一瀬氏が忍耐の種を使って助けていた。これからアカムトルムに挑むという人は、参考になるのでは?

 その後、無事にアカムトルムを討伐した4人。しかし、ただで終わらないのがこの4人の狩り。クエスト中、辻本氏が切れたアカムトルムの尻尾に重なるように大タル爆弾を設置しておいたのだ。そして討伐後、他の3人が尻尾から剥ぎ取りしようとしたところを弓で起爆! その後、モドリ玉で逃げようとする辻本氏だが、3人で阻止されてボコボコに……。最後の最後まで観客を飽きさせないプレイに、会場からは大きな拍手が上がっていた。

「モンスターハンターフェスタ’08」 「モンスターハンターフェスタ’08」
クエスト出発前の一行。奥の左から小嶋氏、一瀬氏、藤岡氏のキャラクター。手前が辻本氏のキャラクターだ。次は何をしてくれるのか? 辻本氏の予測できない行動に観客の目は釘付けであった。

■イラストコンテスト

 2回目のトークショーで行われたイラストコンテスト。ファンから寄せられたイラストの中から、開発陣が選んだものがステージで紹介された。紹介されたのは以下の4作品。名古屋大会ではシリーズの人気者、アイルーに関連したイラストが開発陣の注目を集めたようだ。

「モンスターハンターフェスタ’08」 「モンスターハンターフェスタ’08」
藤岡氏が選んだイラスト。かわいらしい絵柄が高評価だったようだ。なんとも頼もしいオトモアイルーたち。小嶋氏が選んだのがこちら。力尽きるハンターを守るべく、リオレイア亜種の足元でがんばるオトモアイルーの姿が印象的だ。
「モンスターハンターフェスタ’08」 「モンスターハンターフェスタ’08」
ハンターとオトモアイルーの絆をやわらかいタッチで描いたほほえましい作品は、一瀬氏が選んだイラスト。辻本氏が選んだのはこちらの作品。いつもお世話になっているというトレニャーへの感謝の気持ちがこもった作品である。

■さよなら! 教えて藤岡先生 モンスター生態講座

 モンスターの生態について、藤岡先生と小嶋教官が教えてくれる人気コーナー(略して「おしふじ」)。名古屋大会は地区大会の最後ということで、コーナー名に「さよなら!」の文字が……。こちらの略称は「さよふじ」らしい。

 各会場ごとに、異なるモンスターをピックアップしてきたこのコーナー。名古屋大会は雪山に生息するモンスターということで、ドドブランゴ、クシャルダオラ、ティガレックスの生態について、2人が語ってくれた。

●ドドブランゴ
 ドドブランゴについては、群れで行動する彼らならでは習性が明らかに。群れのリーダーであるドドブランゴは、エモノが行動しそうな場所に部下のブランゴをひそませておくのだという。そして、エモノをそこに追い込んだら、咆哮でブランゴを呼び出し、群れで襲い掛かるのだ。この咆哮にはブランゴを興奮させる効果があるらしい。なお、ドドブランゴの立派な牙はリーダーの証なんだとか。そのため、これを折られてしまうと、部下のブランゴがドドブランゴのことをリーダーかどうか疑うようになってしまい、呼んでも出てこなくなるのだという。

●クシャルダオラ
 金属質の体を持つクシャルダオラに、灰色の体をした通常のものと、錆びたような色をしたものの2種類がいることは、プレイしての通り。この2種類は「通常種」と「亜種」というような関係ではなく、同一の種類ということが明らかに。クシャルダオラは、金属質の体が少しずつ酸化するため、時間が経つと錆びたクシャルダオラになってしまうのだとか。錆びたクシャルダオラは普段より気が立っているらしく、それが街を襲う理由なのだそうだ。

●ティガレックス
 飛竜ながら、他の飛竜に比べて前脚が発達しているティガレックス。これは、他の飛竜は進化の過程で前脚を翼に変化させて飛行能力を獲得したが、ティガレックスの場合はエモノを捕らえるための武器として腕を進化させていったためだという。暖かい砂漠と寒い雪山の両方に出没することについては、ティガレックスはナワバリを持たず、エモノを求めて広範囲を行動するからとのこと。普段は暖かい場所にいるのが普通だが、好物であるポポを食べるため雪山にも現れるのだとか。

 さらに藤岡先生と小嶋教官は、来場者から募集した質問にも答えてくれた。質問と答えは次のとおり。

Q:ドドブランゴの亜種に部下がいないのはなぜ?
A:ドドブランゴ亜種は群れを作らず単独で生活する習性があるため。

Q:ドドブランゴのブレスは何を吐いているのですか?
A:雪山の冷たい空気を吸い込んで吐いている。そのため、食らうと雪だるま状態になってしまう。

Q:クシャルダオラにも骨がありますか?
A:硬い皮膚の内側には、ちゃんと骨がある。

「モンスターハンターフェスタ’08」 「モンスターハンターフェスタ’08」
来場者からの質問を募集する看板。よくみるとキッチンアイルーの姿も……!?5会場で見られた藤岡先生の白衣姿も今回で見納め!?

■最速ハンター日本一決定戦・地区代表決定戦

 メインイベントともいえる地区代表決定戦。会場での予選でよい成績を上げた8チームが代表決定戦の決勝に挑戦し、その上位3チームが東京での決勝大会にコマを進めることになる。予選、決勝ともに、クエストの内容はほかの会場と同じ。予選であるババコンガ討伐のタイムは下の写真のとおりで、上位2チームが1分台の好成績を記録した。残念ながら、上位入賞者がどんな武器や作戦で挑んだかはわからないが、来場者に話を聞いた限りでは、大剣や双剣を使った人が多かったようだ。

「モンスターハンターフェスタ’08」
予選結果がこちら。上位2チームはかなりの僅差だった。

 8チームが出揃っての代表決定戦決勝。8チーム中7チームが、他の大会でも好成績をおさめている大剣と狩猟笛の組み合わせとなったが、そのなか大剣&大剣で挑戦したのが、予選を2位で通過した「Effort Cristal」である。そしてこのチームが魅せた! まるでシンクロナイズドスイミングを見ているかのように、大剣を持った2人のハンターが同じ動きを見せたのだ。ナルガクルガがいるエリア5に入ると、2人ともシビレ罠を設置したかと思ったら、溜め斬りを始めるタイミングも攻撃をかわす方向も見事に一緒。回復アイテムを使うタイミングまで同じというその動きは、狩りを見守る観客を大いに驚かせていた。その華麗な動きは、小嶋氏をして「大剣でのプレイの完成形」といわしめたほど。そんな超絶テクニックを披露した「Effort Cristal」が、全会場で最速となる記録を出し、見事に1位に。2位に予選1位だった「狩魂T」、3位に「漆黒の狩人」が続き、この3チームが東京での決勝大会へ進出した。

「モンスターハンターフェスタ’08」
それまでの最速記録を20秒近く縮めた「Effort Cristal」。去年行われた「モンスターハンターフェスタ’07」でも決勝大会で4位になった実力のチームということで、その結果も納得だ。

 地区大会ファイナルを飾るにふさわしい好成績が生まれた名古屋大会も大盛り上がり終了。これで、決勝大会に進む全13チームが出そろった。彼らは、決戦の日に向けて猛特訓の日々を過ごすことになるだろう。どのチームも、いずれ劣らぬスペシャリスト。はたして、決勝大会ではどんなパフォーマンスを魅せてくれるのか? 決勝大会は招待制だが、まだ事前応募の締め切り(5月13日の23時59分まで)に間に合うので、彼らの超絶プレイを見たいという人は、ぜひ公式サイトから応募してイベントに参加してほしい。

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■「モンスターハンターフェスタ’08」地区大会日程
【地区大会日程】
 ・4月26日……福岡大会:福岡ファッションビル(※終了)
 ・4月29日……東京大会:東京ビッグサイト西4ホール(※終了)
 ・5月3日……札幌大会:札幌コンベンションセンター大ホール(※終了)
 ・5月6日……大阪大会:大阪マーチャンダイズマート展示ホールA~C(※終了)
 ・5月10日……名古屋大会:ポートメッセ名古屋第3展示館(※終了)

【決勝大会】
 ・5月25日……品川インターシティホール
※完全招待制のイベントで事前応募で当選した人のみ入場可能。

データ

▼『モンスターハンターポータブル 2nd G』
■メーカー:カプコン
■対応機種:PSP
■ジャンル:ACT
■発売日:発売中(2008年3月27日)
■価格:4,800円(税込)
 
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