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2008年5月30日(金)

ローディング改善用の開発システム「ファイルマジック PRO」発表

文:電撃オンライン

 CRI・ミドルウェアは、ユーティリティシステム「ファイルマジック PRO」を、ゲーム開発者向けに10月より提供することを明らかにした。

「ファイルマジック PRO」

 「ファイルマジック PRO」は、ゲームソフトにおけるファイルのローディング時間を従来の半分以下に改善するシステム。ファイル圧縮と展開、パッキングによって読み込むファイルサイズを減らし、ロード時間を大幅に改善する。ファイルを最適配置すれば、シーク発生の低減により、ロード時間をさらに短縮することも可能だという。

 これまでにも、データ圧縮によるロード時間改善の手法はあった。だが、今回発表されたシステムでは、同社独自の展開技術「マジック・ディコンプ」により、ワークメモリを一切使用せずCPUの空き時間にバックグラウンドで展開処理を行う。これにより、読み込み処理と展開処理とを並列して実行でき、展開時間をゼロに近づけている。

 同社によれば、「ファイルマジック PRO」によって、PS3、Wii、Xbox 360、PSPの各機器では2.1~2.4倍、DSでは1.4倍の速度向上を見込めるという。ファイルを圧縮することは、メディアに収めるデータ量を増やす点でも有効だ。

 さらに、ファイルを最適配置すればこれよりもロード時間を短縮でき、そのための機能として「ファイルマジック PRO」内で「グループロード」や「デュプリケート」といった仕組みを提供する。

 「ファイルマジック PRO」は、10月から提供開始予定。全機能が利用可能な「ファイルマジック PRO」と、機能を絞った「ファイルマジック Standard」の2種類が用意されるという。なお同社では、評価版の提供も予定しているとのことだ。

(C)CRI Middleware Co., Ltd.

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