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2008年9月10日(水)

水樹さんや能登さんらが出演! 「アリソンとリリア」のトークショーをレポート

文:電撃オンライン

 放送中のTVアニメ「アリソンとリリア」のトークショーが、8月13日に都内のNHKふれあいホールにて行われた。

 「アリソンとリリア」は、アスキー・メディアワークスの電撃文庫から刊行されている、時雨沢恵一先生原作の「アリソン」および「リリアとトレイズ」を原作とする作品だ。本作は、現在NHK-BS2にて放送されているが、10月4日からはNHK教育テレビでも放送が始まる予定だ。

 イベントには、“アリソン”&“リリア”役の水樹奈々さん、“フィオナ”役の能登麻美子さん、原作者の時雨沢先生、監督の西田正義氏が出演しトークを繰り広げた。

 トークは、まず本編の見どころを集めた映像を見ながら進行した。劇中の「飛行機」をまとめたVTRでは、時雨沢先生が「インターネットで集めた画像を資料として西田監督に100枚ぐらい送り付けました」と語り、その後のディーゼル車やサイドカーなど「メカ」を集めたVTRでも「好きなんですよね。語り出すと止まらないですね」と、メカ好きっぷりを披露していた。

「アリソンとリリア」 「アリソンとリリア」
左から、水樹さん、能登さん、時雨沢先生、西田監督。4人で話す機会はあまりないと語っていたものの、楽しいトークを繰り広げていた。

 アリソン編とリリア編の比較映像では、2人がサイドカーに乗り、飛行機が墜落し、炎上し、2人のうちどちらかがケガをして――といった物語の流れがリンクしているという話題に。時雨沢先生は「2巻も3巻も全部一緒です(笑) 意図的にやっているので気付いてもらえるとうれしいなと思ったんですが、意外と突っ込まれなかったんですよね。なので、次に読む時はそこを意識して読んでもらえれば」と話していたので、気になる人は文庫本をチェックしてみるといいかもしれない。

 ここで一旦、時雨沢先生と西田監督は退場。水樹さんと能登さんによるトークに移った。水樹さんは、「“アリソン”をやっていたので、“ヴィル”に想いが届かない辛さはよくわかっているんです。だから“リリア”を演じていると、「わかるよ“トレイズ”」と思ってしまうんです。不思議な感じですね」と、2役ならではの複雑な心境をコメント。司会者から「水樹さんは、自分からアピールするのと愛のメッセージで攻められるのとではどちらがいいですか?」と尋ねられると、ドキマギしつつも「攻められたいですね」と答え、会場から拍手を受けていた。

 能登さんは“フィオナ”について「“アリソン”や“リリア”とはまた違った、静かな強さのあるキャラクターだと思いました」と述べ、「ガンコなところが似てますね」と自分との共通点も指摘。また水樹さんは「(フィオナは)存在が癒しですね。まるで麻美子を見ているようです」とラブラブな様子だった。

「アリソンとリリア」 「アリソンとリリア」
プライベートでも仲がいいと話す水樹さんと能登さん。「久しぶりに共演できました」とうれしそうに語っていた。

 トークの後、劇中で“トレイズ”を演じる吉野裕行氏と、“ベネディクト”役の山寺宏一氏からビデオメッセージが届いた。2人は「会場の雰囲気はどうですか? ――リアクションしてくださいよ(吉野氏)」、「おっはー! あ、奈々ちゃんと麻美ちゃんも、やってくれましたよね?」など会場の空気を読んだ、まるでその場にいるようなツッコミで場内を沸かせていた。

「アリソンとリリア」 「アリソンとリリア」
吉野氏が掛けていたサングラスが、なぜか山寺氏の頭の上に。小ネタの仕込みもバッチリな2人。水樹さんたちも、サングラスを2つ掛けているのが気になって仕方のない様子だった。

 続いては、水樹さんと能登さんによる生ドラマが披露された。シナリオは、時雨沢先生がこのイベントのために書き下ろしたオリジナルのもの。列車の中で、“アリソン”が“フィオナ”と一緒に、“ヴィル”に自身の想いを伝える練習をするストーリーになっていた。

「アリソンとリリア」 「アリソンとリリア」
グラスを“ヴィル”の代わりに、告白の練習をする“アリソン”。緊張しっぱなしの“アリソン”を、水樹さんが好演していた。

 2人がドラマを終えた後、舞台に時雨沢先生が登場。ドラマを制作するにあたり、2つの目的があったと切り出した。時雨沢先生は「作品の中で“アリソン”は“ヴィル”に1度も「好き」と言えていないんですね。なので、そういうセリフを“アリソン”に言わせてみたかったんです」と、執筆時の思いを述べた。そして「2つ目は、水樹さんのファンに、水樹さんが「好き」と言うのを聞かせてあげたかったといった目的がありました」と暴露すると、会場からは大きな拍手が起こった。

「アリソンとリリア」 「アリソンとリリア」
本編19話を先行上映した後、キャスト陣のサインが入った色紙や下じき、ポスターなどが当たる抽選会が実施された。

 イベントの最後は、出演者からのメッセージで締めくくられた。出演者らのコメントは次の通り。「こうして4人でゆっくりお話する機会はなかなかないので、本当に楽しい時間でした。(水樹さん)」「先生や監督の作品に対するこだわりなど、今日初めて知ったことがいっぱいありました。アッという間の時間でしたが、皆さんにも楽しんでいただけてたらうれしいです。(能登さん)」、「私はもともとアニメファンなんですけど、水樹さんや能登さんと一緒に仕事ができて、本当にうれしく、役得だなと思っています。今後、“トレイズ”がどんどん活躍しますので、注目して待っていてください。(時雨沢先生)」、「スタッフ一同一生懸命作っていますので、末永くこの「アリソンとリリア」をかわいがってもらえればと思います。出席者4人が保証します!(西田監督)」。こうして、約1時間に渡るトークショーは終了となった。

「アリソンとリリア」
来場者にメッセージを送る出演者たち。時雨沢先生は、最後に「書いている時はそうでもなかったんですが、アニメで見ると“ベネディクト”と“フィオナ”が思ったよりバカップルでしたね(笑)」と話し、会場の笑いを誘っていた。

(C)時雨沢恵一/アスキー・メディアワークス/「アリソンとリリア」製作委員会
アニメーション制作協力:手塚プロダクション

■TVアニメ「アリソンとリリア」
【放送局】NHK・BS2、NHK教育テレビ
【放送日時】
NHK・BS2……毎週木曜 23:32~
NHK教育テレビ……10月4日より毎週土曜 9:25~

【スタッフ】(※敬称略)
 監督:西田正義
 原作:時雨沢恵一
 キャラクター原案:黒星紅白
 シリーズ構成:待田堂子
 アニメーション制作:マッドハウス
 製作:「アリソンとリリア」製作委員会
 OPテーマ:栗コーダーカルテット&湯川潮音「溜め息の橋」
 EDテーマ:栗コーダーカルテット&松本素生(GOING UNDER GROUND)「サヨナラのおまじない」
 他

【キャスト】(※敬称略)
 “アリソン”&“リリア”役:水樹奈々
 “トレイズ”役:吉野裕行
 “アリソン”(母親時代)役:桑島法子
 “トラヴァス”役:森川智之
 “ベネディクト”役:山寺宏一
 “フィオナ”役:能登麻美子
 他

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