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2008年9月26日(金)

スターチャイルド新作アニメ発表会 「今日の5の2」と「屍姫 赫」のステージをレポ

文:電撃オンライン

 スターチャイルド秋の3作品合同製作発表会が、9月11日に東京・渋谷で行われた。

 この製作発表会で発表されたのは、10月よりスタートする新作アニメ「今日の5の2」、「とらドラ!」、「屍姫 赫」の3タイトル。それぞれ関係者らがステージに登壇し、アナウンサー・長谷川のび太氏の司会のもと、作品への思いなどを語った。

 以下に、「今日の5の2」および「屍姫 赫」について、製作発表会の模様をお伝えしていく。「とらドラ!」に関しては、本日9月26日の記事を参照のこと。

■「今日の5の2」

 発表会には、“リョータ”役の小林ゆうさん、“小泉チカ”役の下田麻美さん、“相原カズミ”役のMAKOさん、“浅野ユウキ”役の明坂聡美さん、“平川ナツミ”役の阿澄佳奈さん、“日高メグミ”役の本多陽子さん、監督の長澤剛氏が出演。キャスト陣も当日初めて見たという、でき立てホタホヤのプロモーション映像がスクリーンに映し出された後、出演者らによるトークが進行した。

 まずは、作品について長澤監督がコメント。長澤監督は「私自身、原作の大ファンなので、制作に携われて光栄です。原作ファンの立場として、まず自分が楽しんで作れればいいかなと考えています」と話し、「小学5年生なので、わんぱくで無邪気なんですが、ときおり大人びた表情も見せるので、そういったアンバランスな部分も楽しんでいただけるように頑張って作っています」と意気込みを語った。

 その後は、声優陣がキャラクターを演じての感想や作品の魅力についてトークを繰り広げた。小林さんは、役が決まる前から原作を読んでおり、自宅で1人アフレコをしていたといったエピソードを披露。また「“チカ”ちゃんはとても勝ち気な性格なんですが、私は男の子がニガテなタイプだったので、小学生の頃できなかったことを思う存分やらせていただいています(下田さん)」、「私はずっと絵を描いているような子だったので、(活発な“ユウキ”とは)ギャップがあります(明坂さん)」、「“メグミ”ちゃんは、クラスで一番成長が早い女の子なんですが、私はそんなに早い方ではなかったんです(本多さん)」といったように、自分が小学生だった頃とは異なるキャラクターを演じているキャストが多いようだった。

 小林さん、下田さん、MAKOさん、明坂さん、阿澄さん、本多さんら6名によるユニット「Friends」が歌うオープニング曲「ニセモノ」についても、出演者らがトークを繰り広げた。オープニング曲は、作品の和やかなイメージとは異なり、力強い楽曲。本多さんによれば「イントロのキーンコーンカーンコーンの部分がチャイムみたいです。ポイントかなと」とのことなので、オンエアではイントロにも注目してみるといいだろう。

 ステージの最後は、出演者からファンに向けて、メッセージが送られた。「監督やスタッフさんに、背中を押してもらいながら、“リョータ”と一緒に歩ませてもらっています。本当におもしろい作品なので楽しみにしててください!(小林さん)」、「特にキャラクターの紹介などはなく、1話からいきなりエピソードが始まっています。どこから見ても楽しめると思います。たまに出てくるリアルタッチな表情との演じ分けにも注目してください(下田さん)」、「今日は私たち、(衣装を)チェックで揃えてきたんです。それくらい仲よしで、スタッフの皆さんも、私たちも、ものすごくやる気があります。頑張りますのでよろしくお願いします!(MAKOさん)」、「皆さんが小学生だった頃を思い出して見てもらえたらうれしいです。30分の間に4本入っているので、少しずつでも見てもらえればと思います(明坂さん)」、「10~15年ほど前の小学校が舞台になっていますので、子どもの頃を懐かしみながら見てもらえると思います。私たちの勢いを、皆さんに分け与えられたらうれしいです(本多さん)」、「見ているだけで元気になるような、子どものパワーを再現できる作品になればと思います。ユニットの方も、恥ずかしながら頑張っていきます。オープニングは、「ニセモノ」はイヤだよといったメッセージも込められている曲になっていますので、よろしくお願いします(阿澄さん)」、「子どもたちは元気いっぱいですが、見る時は肩の力を抜いて、ゆるゆると楽しんでください(長澤監督)」とのことだ。

 また出演陣が退場した後、プロデューサーの中西豪氏から、本作は全13話を季節ごとに分け、それぞれエンディングテーマも変えるといった情報も明らかになった。オープニングテーマとあわせて楽しみにしておこう。

「スターチャイルド秋の3作品合同製作発表会」
▲MAKOさんが言っていた通り、この日衣装を「チェック」で統一してきたという出演陣と監督。左から、MAKOさん、下田さん、小林さん、長澤監督、明坂さん、阿澄さん、本多さん。

■「屍姫 赫」

 「今日の5の2」のステージと同じく、本作のプロモーション映像が上映された後、出演者らによるトークが繰り広げられた。

 このステージの出演者は、主人公“星村眞姫那(ほしむらマキナ)”役の秋山奈々さん、オープニング&エンディングテーマを手掛ける「angela」のatsukoさんとKATSU氏、監督・むらた雅彦氏の4名。それぞれ、本作の印象などを語った。まず秋山さんが本作について、「ドラマを見る感覚で見てもらえればと思います。声優の仕事は初めてなんですけど、以前「仮面ライダー響鬼」で両親を殺された女の子の役を演じていて、“眞姫那”も同じような過去を背負った女の子だったので、役柄としては入りやすかったですね。性格的にも近いところがあると思いますし。弱いところを見せないようにするために必死に両足で立っている、そういう部分が自分と似ていますね」とコメント。

 atsukoさんは「原作を読ませていただいた時に、手が取れたり血液が飛び散ったりするシーンが多かったので、どうやってアニメ化するんだろうと思いました(笑)。あとは屍姫という人間ではない存在をどう歌として表現しようかと悩みましたね」と話していた。主題歌については「先ほど秋山さんがおっしゃったようことと似ているんですけど、過去を背負いつつも諦めずに戦うような曲にしようと思いました。「Beautiful figther」というんですけど、めずらしくタイトルが先にできた曲ですね。戦闘シーンがまず頭に浮かんで、ここで流れる曲ってどんな曲だろうと考えて。苦しくて歌えない! といった雰囲気が曲の中で出せればと思い、angelaの中ではかなりキーが高い曲になっています」とのことだった。

 続いてKASTU氏がこの曲について制作時のエピソードなどを述べた。KASTU氏によれば「原作を読ませていただいた時に、「これは!」と思いました。今「薬師寺良子の怪奇事件簿」で劇伴をやらせていただいているんですが、その直後にこのお話をいただいたので、すごく作品の雰囲気に差があるなと驚きましたね。(「Beautiful figther」は)angelaの中でもハードボイルド感が一番高いものになっています」とのこと。また、オープニングの絵コンテを、「新世紀エヴァンゲリオン」で副監督を務めた鶴巻和哉氏が手掛けることについては「曲を作る前に、鶴巻さんが描いてくれるということを聞いていたので、すごくプレッシャーでしたね。やはり「エヴァンゲリオン」は僕の中ですごいところにある作品なので」としみじみ語っていた。

 またトークの途中には、曲のキーが高いことについてatsukoさんの口から「普段は絶対に出さない音域なので、ファルセット(裏声)で行こうと思っていたんですが、ここで逃げたらダメだと思って、チャレンジしました。今回ファルセットで歌っているところはないですね」と、レコデーィング時の苦労話が飛び出す一幕も。

 むらた雅彦氏監督は「アニメになって絵が動くと生々しくなりすぎてしまうなと思いました。なので、その部分はソフトにしつつ、“眞姫那”がカッコよく屍と戦うシーンを全面に出していければと……。音と色味で「生」の部分を表現できればいいですね。あと、屍はただのモンスターではなく、この世に未練を残して死んでいった人たちが具現化した姿なので、なぜ屍になってしまったのか、その理由を大事にしつつ、それをわかった上で“眞姫那”が屍たちを倒していくといった感じになります。アニメならではの、アクションシーンでの爽快感も出したいなと思いますね」と本作への想いを述べた。

 エンディングテーマ「My story」については、KASTU氏が「エンディングだからといってしっとり終わるんじゃなくて、もう1つのオープニングにしたいなと考えていて、オープニングテーマとはまた違った目線からの“眞姫那”の歌、みたいになっていますね」と語っていた。エンディングテーマは、現在レコーディング作業が佳境に入っているとのことだった。

 トークの最後は、出演者から視聴者に向けてのメッセージで締めくくられた。出演者らのメッセージは次の通り。「意外と“眞姫那”が萌えな部分や、セクシーな部分もあるので、そのあたりもしっかり描いていこうと思います。堅苦しい作品と思わず、和んで見てもらえればうれしいです(むらた監督)」、「angelaとして、アニメのオープニング・エンディングともに作品の曲をやらせていただくのは「蒼穹のファフナー」以来なので、本気のangelaをひさびさに出していきます。普段のangela節を残しつつ、アニメとともに進化していければと思っています。曲が「屍姫 赫」にマッチしていることを願っています。自信はもちろんあるので、楽しみにしています(KATSU氏)」、「オープニング&エンディングの両方を担当することになり、責任重大だなと思って作りました。コミックを読んで、そこから感じたことを自分なりにですが歌詞に詰め込んでいます。全身全霊を込めてレコーディングしましたので、アニメとともにぜひ聴いていただけたらうれしいです(atsukoさん)」、「ちょっと怖いホラーな部分だけでなく、人と人との心のつながり、死んでしまっても誰かの心の中にあり続けるといった温かさも描かれています。アニメが苦手な方にも、実写を見ているような感覚で見てもらえるのではないでしょうか。どうぞよろしくお願いします(秋山さん)」。

「スターチャイルド秋の3作品合同製作発表会」
▲「屍姫 赫」ステージの出演者たち。左から、KATSU氏、atsukoさん、秋山さん、むらた監督。
「スターチャイルド秋の3作品合同製作発表会」
▲写真は、製作発表会に出演した3作品のキャスト陣と監督。

(C)赤人義一/スクウェアエニックス・屍姫製作委員会
(C)桜場コハル・講談社/5年2組保護者会

■TVアニメ「今日の5の2」
【放送局】テレビ東京、テレビ大阪、テレビ愛知、テレビ北海道、TVQ九州放送、テレビせとうち、AT-X
【放送日】
 テレビ東京……10月5日より毎週日曜 25:30~
 テレビ愛知……10月6日より毎週月曜 25:28~
 TVQ九州放送……10月6日より毎週月曜 26:53~
 テレビ大阪……10月7日より毎週火曜 27:10~
 テレビせとうち……10月9日より毎週木曜 25:58~
 テレビ北海道……10月10日より毎週金曜 26:00~
 AT-X……10月27日より毎週月曜 21:30~
 他

■TVアニメ「屍姫 赫」
【放送局】チバテレビ、tvk、テレ玉、サンテレビ、テレビ愛知、TOKYO MX、KBS京都、AT-X、BS11
【放送日】
 チバテレビ……10月5日より毎週日曜 23:30~
 tvk……10月4日より毎週土曜 24:30~
 テレ玉……10月5日より毎週日曜 25:00~
 サンテレビ……10月6日より毎週月曜 24:00~
 テレビ愛知……10月6日より毎週月曜 25:58~
 TOKYO MX……10月6日より毎週月曜 25:30~
 KBS京都……10月8日より毎週水曜 25:30~
 AT-X……10月2日より毎週木曜10:30~(再放送あり)
 BS11……10月10日より毎週金曜 24:30~
※放送日時などは変更になる場合がある。

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