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2008年11月27日(木)

「XXXHOLiC」が再びアニメ化! 大原さんや福山氏らキャスト陣にインタビュー

文:電撃オンライン

 講談社は、OAD(オリジナル・アニメーション・DVD)「XXXHOLiC 春夢記」(前編)を、コミックス第14巻とセットの初回限定版として2009年2月17日に発売する。価格は3,700円(税込)。予約締め切りは2008年12月22日。

「XXXHOLiC 春夢記」

 本作は、「ヤングマガジン」(講談社刊)で連載されているCLAMP原作のコミック「XXXHOLiC」を映像化した作品。劇場版やTVシリーズなどで展開されたアニメ「XXXHOLiC」の最新作となる。同時に展開されるOAD「ツバサ 春雷記」との連動も本作の魅力の1つだ。

 そんな本作のプロデューサーを務める川口徹氏と、収録を控えたキャスト陣にインタビューを行ったので、以下に掲載する。

――今年で4年目を迎える「XXXHOLiC」ですが、今のお気持ちを聞かせてください。

大原さやかさん(“壱原侑子”役):こんなに長い間積み重ねてきた作品なんだなと、すごく感謝しています。初めて主役をいただいた作品ということでも、私自身心に残っていますし、劇場版からゲーム、CDドラマ、美香ちゃんとのラジオと、「縁」を広げてもらった作品だなとも思いますね。年数にしてみれば4年かもしれないんですけど、“侑子”としての気持ちの上ではライフワークのような感じです。また演じる機会をいただけたのがすごくうれしいです。

福山潤氏(“四月一日君尋”役):4年間と考えると長いんですが、やっている僕たちとしてはそんなに長く感じることなくやらせていただいています。劇場版の時はTVシリーズがあるとまったく知らない状態でやっていましたし、またできるんだまたできるんだの連続でここまできました。出会いで人は変わるということを物語の中で“侑子”たちがよく言ってるんですが、自分が4年間やってきたことで、人間として成長した部分や考えが変わった部分もあり、それを感じるたびに“四月一日”への考え方も変わるんです。そういったことを感じさせてもらえるのは、役者として幸せなことなんだなと思います。今回の「春夢記」は、原作のテイストに近い形でできるということで、また違った雰囲気で“四月一日”をとらえられるのかと今から楽しみなところです。大原さんが言っていたように、自分の中でもライフワークに近いものになっていますね。いつまでもやっていきたいです。

中井和哉氏(“百目鬼静”役):最初の劇場版の時に、「あぁ、いいお仕事をさせていただいたな」と思ったんです。今までやった作品の中には、きれいに終わったままにしておきたいっていうものもあるんですよ。でも「XXXHOLiC」は、新しいものが出るんだったら、ぜひやりたいと思わせてくれる作品なんですよね。今回に関してもこういうお話を聞いて、また“百目鬼”が演じられるととてもうれしかったですし、前向きな気持ちになりました。基本的に後ろ向きなんですけどね(笑)。頑張るぞと思っています。

菊地美香さん(“モコナ”役):私はもともと「ツバサ」の方で“白モコナ”として出演が決まっていたのですが、その時に「XXXHOLiC」の劇場版があると聞いて“黒モコナ”も形が一緒なんだから私がやりたいですとお願いしたんです。でも、後で考えたらそれでよく私を選んでくれたなーって思ったんです。私が言うのもなんですけど、女の子と男の子の役なので、私じゃなくても成立したんですよね。役者としてとてもラッキーなご縁だったなと改めて最近よく考えます。「XXXHOLiC」の現場はとにかく先輩ばかりで、初めての仕事が“モコナ”だったので、不安も多い中、全然口も聞けなかったんですけど……。今ではホントに何でも話せるぐらい仲よくしてもらっていて、役者としてもいろんなことを学ばせていただいた現場です。

川口プロデューサー:私は劇場のころからかかわっているんですが、最初ウチの社長から「今度こういう作品があるんだ。よろしく頼む」と言って渡された単行本に「Production I.G決定」って書かれてたんですよ(笑)。えらく急な話だなとびっくりしましたね(笑)。CLAMP先生の世界観を壊さないようにとか、そういうことを考える暇もなく、上げなきゃいけないんだというところからスタートしました。大体そういう場合ってすぐに終わっちゃうことが多いんですが、こうして4年間続いているのはいいことだと思いますね。あと4年間ずっと作り続けているんじゃなくて、定期的に休んでいるのも新鮮味があっていいのかなと。劇場版が終わってTVシリーズが2回あったんですが、ひさびさにアフレコをしても毎回“侑子”も“四月一日”もみんな変わらず、ずっとやっていたような感じの現場になっているんですよね。驚かされます。OADは2本あるんですが、終わった後もまた続けていけたらなと思います。

――皆さんは、「XXXHOLiC」以外でも普段お会いになっているんですか?

大原さん:ご存じの方もいらっしゃるかと思うんですが、メインキャストやスタッフさんがみんな射手座なんですよ。ここにいない伊藤静さんとか、ディレクターの若林さん、キャスティング担当の好永さん、水島監督もそうですね。川口さんは……。

川口プロデューサー:僕さそり座なんです(笑)。だからいつもその話を聞くたびにあぁって思ってたんですよ。

大原さん:ごめんなさい!(笑) このキャストで決まった時に、じゃあ射手座会をやろうとすごく盛り上がって。

菊地さん:幹事は中井さんのはずだったんですけど……。

大原さん:去年もボイコットされましたね。

菊地さん:1度だけ集まりましたよね。CLAMP先生のスタジオにお邪魔して。

――今回OADの制作が決定したことについての感想を教えてください。

福山氏:原作では「ツバサ」と「XXXHOLiC」がリンクすることによって核心に迫るといった形になっているんですが、「XXXHOLiC」のTVシリーズではそのリンクの部分がなかったんですよね。今回は“四月一日”の核心部分を演じられるかもしれないです。あとは、「XXXHOLiC」の土俵で「ツバサ」の方たちと仕事をしたいと考えていたので、今までとは違った形でできるという楽しみもあり、とてもうれしいですね。

大原さん:今、潤くんが言っていた通り、メンバーはやっぱりうれしいの一言に尽きると思うんです。このOADは、CLAMP先生から直接お話をいただいたんですよ。劇場版やりたいねーなんて話しながら飲んだりもしました。そんな中で、OADやることになったからこれからよろしくねと言われたんです。オンエアではもしかしたら規制されるかもしれないような内容も、原作に近い形で表現できるかもしれませんし、そういった意味でも今から本当にアフレコが楽しみですね。

中井氏:TVアニメの「XXXHOLiC」って、ゴールデンタイムで見たいなっていうタイプではなくて、あの時間帯であることに意義があるような気がしてます。夜中起きてパッと見て、「あ、おもしろいなー」って思ってくれたらオッケーみたいな。でも原作本につけられると、ものすごい目の肥えたお客さんに見られるんじゃないの? って思うわけです。そういう人たちの中にひょっとして「アニメはねぇ……」と思っている人がいたとしたら、僕らが4年掛けてやってきたことを「こういうものなんだ」と見せるいい機会かなとは思っていますね。でも、まだ台本見てないしよくわかりませんね(笑)。まぁ、そういう心構えはあるよってことで。

菊地さん:皆さんに言われてしまいました……。制作が決まってうれしいです。

――今回のOADは原作のコミックスに付属するということで、何か意識されたことはありますか?

川口プロデューサー:脚本は大川先生に執筆していただいているので、核となる部分がズレることはないんです。あとは、監督もキャラデザインも前と変わらないので気を負うこともなくやっていけますね。ただ心配なのは「ツバサ」とリンクする部分ですね。「XXXHOLiC」の現場は「ツバサ」を知らないので、そこがどうなるのか……。

菊地さん:確かに。

福山氏:そういえば僕、「ツバサ」に1回出たんでした。

中井氏:全然縁がないですね……。“黒鋼”のオーディション落ちたぐらいですね(一堂騒然)。

――CLAMP先生とはどういった打ち合わせをされましたか?

川口プロデューサー:一番はじめにポイントになったのは、「ツバサ」とリンクさせるかどうかですね。先生も気にしておられましたし。水島監督とシリーズ構成の横手美智子さんと一緒におうかがいして、「せっかくこういう企画なんだからリンクさせないのはもったいないよね」という話になりました。

――最後に、ファンの方へのメッセージをお願いします。

川口プロデューサー:さっきも言ったんですが、私としては気を負うこともなくやれることを最善を尽してやるといったスタンスですね。買っていただいた原作ファンの方が、がっかりするような作品にならないように頑張ります。

菊地さん:原作を、ここにいる皆さんのキャストのイメージで読んでいるんです。今回は原作に付く作品なので、アニメを見たことがない人にもぜひ見ていただいて、今後は私たちの声を脳内で変換しながら読んでいただけるぐらい愛される作品になれるよう頑張ります。

福山氏:いろいろ言ってきましたけど、そのへんは少し横に置いておいて。見てくださった方、読んでいただいた方に、また見たいと思ってもらえることがベストだと思っていますので、そうなれるように頑張りたいですね。

大原さん:同じスタッフ、同じキャストでまた「XXXHOLiC」がやれることに幸せを感じています。皆さんにもとても感謝しています。「ツバサ」にも同じようにOADが付くんですが、「ツバサ」をライバルだと思って「XXXHOLiC」チーム一堂頑張ります。

中井氏:台本も読んでいない段階で無責任だとは思うんですが、これまでやってきて、そしてファンとして読んできて、おもしろくなかった「XXXHOLiC」って1つもないんですよね。なので、今回も大船に乗ったつもりで待っていてください。

「XXXHOLiC 春夢記」
▲写真左から、川口プロデューサー、菊地さん、福山氏、大原さん、中井氏。

(C)CLAMP/講談社

データ

▼「XXXHOLiC」14巻 DVD付初回限定版
■発売元:講談社
■発売日:2009年2月17日
■予約締切日:2008年12月22日
■価格:3,700円(税込)
 
■「XXXHOLiC」14巻 DVD付初回限定版の予約・購入はこちら
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▼「XXXHOLiC」15巻 DVD付初回限定版
■発売元:講談社
■発売日:2009年5月15日
■予約締切日:2009年3月23日
■価格:3,700円(税込)
※DVDとセットになるコミックは通常版と同じもの。
※仕様は変更される場合がある。
※受注生産。
※DVD付初回限定版「XXXHOLiC」14巻&15巻と、DVD付初回限定版「ツバサ」26巻&27巻の全巻購入特典として、オリジナルドラマCD「堀鐔学園(仮)」がプレゼントされる。

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