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2009年3月17日(火)

【春の日本一祭り】システム改善でさらなるやり込み! 『ディスガイア2』プレイレポ

文:アツゴロウ

 ウィス。『電撃PlayStation』などでお仕事してます、ライターのアツゴロウと申します。基本的にどんなジャンルのゲームでもプレイする雑食派の自分ですが、S・RPG、特に日本一ソフトウェアの作品が大好物。中でもPS2で発売された『魔界戦記ディスガイア2(以下、ディスガイア2)』は、初めてプレイした日本一ソフトウェア作品ということもあって、非常に思い入れがあります。

 今回お届けするのはそのPSP版、3月26日発売の『魔界戦記ディスガイア2 PORTABLE』のプレイレポートです。できる限りの気合を込めてレポートしますので、本作に興味がある方はぜひ読んでいってください。

■デビルバスターと魔王の娘、対立する2人の明日はどっちだ!?

 さて、PSP版のプレイレポートの前に、まずはPS2版『ディスガイア2』について簡単に説明しましょう。本作の物語は、魔王ゼノンの打倒を目指す青年・アデルと、ゼノンの娘であるロザリンドが、ひょんなことから一緒にゼノン探しの旅に出るというもの。アデルの弟・タローと妹・ハナコ、元ダークヒーローのアクターレ、さらには前作『魔界戦記ディスガイア』に登場したメインキャラクターの1人・魔神エトナといった魅力的なキャラクターたちが入り乱れ、時にコミカル、時にシリアスで燃えるストーリーが展開されていきます。シナリオは13章まであるので、やり応えは十分。普通にプレイするだけでも、大きな満足感が得られることでしょう。ですが、本作の魅力はそれだけにとどまりません。なぜなら、極限までのやり込みを可能にするシステムの数々こそが、『ディスガイア2』の真骨頂だからです!

■キャラクター育成は天井知らず! 目指せ“億越え”大ダメージ!!

 PS2版『ディスガイア2』のキャッチフレーズは、“史上最凶やりすぎS・RPG”。本作をひと言で表現するのに、これほど適切な言葉もないでしょう。そう言い切れるだけのやり込み要素が、このタイトルには盛り込まれています。たとえばキャラクターのレベルについてですが、最高値が9,999レベルというだけでもめったにないのに、“転生”を利用すれば、“転生”時のパラメータに応じたボーナスを成長率に上乗せして、レベル1から鍛えなおせます。また、アイテムにもレベルが設定されており、アイテムごとに用意されたランダムダンジョン“アイテム界”をクリアしていくことでレベルアップが可能。何度も“転生”を繰り返して育てたキャラクターに、“アイテム界”で強化した優秀な武器を装備させれば、ラスボスでも一撃! 果ては1億以上のダメージを敵に与えることさえできるのです。さらに、アデルたちメインキャラクターだけでなく、多種多様な汎用キャラクターも育成でき、自分の好きなキャラクターを存分に鍛えていけます。育成をサポートする“暗黒議会”などの施設も充実しているので、キャラクターを育てているだけで時間を忘れてプレイできることでしょう。

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▲アイテムのレベルを上げるには、“アイテム界”の各階層の敵を全滅させるか、時空ゲートをくぐればOK。また、10階層ごとに出現するボスを倒せば、レベルアップにボーナスが付きます。

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▲暗黒議会”では、敵のレベルやショップの品ぞろえの変更、戦闘時の獲得経験値のアップなど、さまざまなことが可能。汎用キャラクターの作成や“転生”などもここで行えます。

■いろいろできちゃう多彩な戦術が勝利のカギを握る

 いろいろな戦闘システムが用意されているのも、『ディスガイア2』の特徴の1つ。隣接した味方キャラクターと一緒に攻撃する“連携攻撃”や、キャラクターごとに設定された特殊技や魔法を活用すれば、より効率よく敵にダメージを与えられます。また、敵味方を含むさまざまな物を持ち上げたり、投げたりできるシステムはとくに重要。敵味方の位置を自由に変える、味方を持ち上げて“タワー攻撃”、敵を持ち上げて行動不能にするなど、多彩な戦術が可能なので、戦況に応じて利用するといいでしょう。さらに、戦闘マップ上には“ジオエフェクト”という地形効果が発生している場合があります。“ジオエフェクト”には、HP回復などのうれしい効果もあれば、敵の強化などの悪い効果もあるので、戦闘が始まったらまずこれを確認しておくのが、勝利への道といえるでしょう。

【春の日本一祭り】システム改善でさらなるやり込み! 『ディスガイア2』プレイレポ
▲“ジオエフェクト”は、色付きのパネル上に“ジオシンボル”が乗っていると発生。キャラクターと同様、“ジオシンボル”も投げられるので、うまく使えば敵だけに悪影響を及ぼすこともできます。

■システム改善の数々がやり込みプレイを促進させる

 『ディスガイア2』の解説があらかた終わったところで、いよいよPSP版のプレイレポートに移ります。プレイしてみた第一印象は、“とにかく遊びやすくなった”という感じ。キャラクターの移動速度を速くすることでサクサク移動できたり、よく使う魔法を並び替えでリストの上に持っていけるようになったりと、地味な変更点がうれしいです。特に、カメラ視点を最大限に引いた状態で攻撃できるようになったのは、個人的にデカい。このカメラ視点にしないと見づらいマップがあるのに、PS2版では攻撃すると強制的に寄り視点にされていたものだから、ホントにラクになりました。また、キャラクターのレベルアップによく利用する“暗黒議会”では、、敵のレベルを上げる議題に新しいものが追加されたのもいいです。この議題は最大20段階まで可決できるのですが、“敵をもっともっと強くしてほしい”なら一度に5段階、“敵をもっとも強くしてほしい”なら最終段階まで一気に敵を強くできるのです。PS2版で1段階ずつ可決していくのが本当に面倒でしたから、これでさらにやり込みプレイがしやすくなりました。まあ、そのぶん敵を強くしすぎて倒せなくなっちゃうことも多々ありましたが、敵のレベルを5段階下げる“敵をもっともっと弱くしてほしい”などの議題もあるので、自分のパーティレベルに合わせた経験値稼ぎが可能です。

■元・ダークヒーローの修羅場が見られる!

 PSP版の追加要素の中で最も注目すべきなのが、ダークヒーロー・アクターレを主役にすえた“アクターレ編”です。アクターレは、初登場時こそただのギャグキャラにしか見えませんが、じつは裏の主人公ともいえる重要キャラクター。“アクターレ編”では、そんな彼が本編の舞台である“ヴェルダイム”に来る前に何をしていたかが描かれていきます。このシナリオは、本編をクリアしないとプレイできませんが、本編での彼の活躍(?)を見た後だからこそ理解できる部分も多いので、クリアするまで楽しみにしておいてください。

 さて、気になるストーリーは、今や人気も地に落ちたアクターレが再びスポットライトを浴びることを夢見て、ヒーローショーや映画の仕事にほん走するというもの。アクレンジャーピンクや大女優といった、彼のカリスマ性(?)にひかれた女性キャラクターたちが仲間になり、コミカルな珍道中が描かれます。また、シナリオを進めていくとPS3『魔界戦記ディスガイア3』に登場した“魔チェンジ”や“投げレシーブ”といったシステムが利用可能になり、より戦略性の高いバトルを楽しめるのです。これらのシステムは、“アクターレ編”クリア後に本編でも使用可能になるので、そのためにも“アクターレ編”はプレイしておいて損はないでしょう。ただし、本編クリア後を想定しているためか、シナリオの難易度は少々高め。プレイしてみたところ、パーティの平均レベルが100くらいあっても苦戦する場面は多いです。このシナリオでは、本編で育てた汎用キャラクターをそのまま使用できるので、彼らを十分に鍛えてから挑んだ方がよさそうですね。

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▲魔物型キャラクターが人型キャラクターの武器に変身する“魔チェンジ”は、魔物型キャラクターの能力が高いほど武器の威力も上がります。さらに条件を満たせば、“魔チェンジ2”なんて荒技も可能に!

■極限のやり込みプレイ、一度体験してみませんか?

 本編と“アクターレ編”をクリアした後も、PSP版のやり込み要素は尽きません。本編はマルチエンディングとなっているので、そのコンプリートを目指したり、特定の条件を満たして、“裏時空”や“修羅の国”などのさらに難易度の高い戦闘マップに挑むのも楽しいでしょう。また、最強の装備品を求めて、ひたすら“アイテム界”を探索したりするのもやり応えがあるのではないでしょうか。そこまでして鍛えたキャラクターでさえ、倒すのに苦労しそうな隠しボスも多数登場するので、ホントにやりがいがあります。こんなタイトルを、PSPでいつでもどこでもできるのですから、S・RPGファンとしてはたまりません。PSP版のキャッチフレーズである“手のひらサイズ史上、最凶”という看板に偽りなしの本作を、自信を持ってオススメします! (アツゴロウ)

【春の日本一祭り】システム改善でさらなるやり込み! 『ディスガイア2』プレイレポ
▲隠しボスの中には、『ディスガイア3』のメインキャラクターであるマオやラズベリル、チャンプル先生などの姿も。彼らが語るやり込み道とは一体? すべてはゲームで確かめてください。

(C)2006-2009 NIPPON ICHI SOFTWARE INC.

データ

▼『魔界戦記ディスガイア2 PORTABLE』
■メーカー:日本一ソフトウェア
■対応機種:PSP
■ジャンル:S・RPG
■発売日:2009年3月26日
■価格:通常版 5,229円(税込)/初回限定版 7,329円(税込)
 
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