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2009年4月14日(火)

念願かなって『ぷよぷよ』TV-CMに! セガの新作発表会に戸田恵梨香さん登場

文:電撃オンライン

 セガは、2009年に発売する新作タイトルのメディア向け発表会“セガ コンシューマ新作発表会 2009”を、東京・秋葉原のUDXシアターで開催した。

 発表会では、『ぷよぷよ7』、『ベヨネッタ』、『End of Eternity(エンド オブ エタニティ)』の制作スタッフが登場し、ソフトの開発コンセプトや魅力について熱く語った。それらの様子を、以下でレポートする。

 最初に登壇したのは、この4月からセガの執行役員 国内CS事業部 事業部長に就任した川越隆幸氏。川越部長は、国内のゲーム市場が5年ぶりに減少したことについて、「ハードが成熟期を迎え、売れ行きが落ち着き始めたことと、ミリオンソフトも減少したため」と分析した。同社では、PSP『ファンタシースターポータブル』やPS3『龍が如く3』がハーフミリオンを突破したが年末商戦は振るわず、全体を通してでは苦しい1年であったとのこと。これらを述べた後で、川越部長は「今期はハードの特性・ユーザーの特徴を考慮して、タイトルをしぼって、質の高いソフトを発売し、感動と元気を与えていきたいです」と意気込みを語った。

川越部長は、今期のゲーム業界について「他社からの発売タイトルですが、大型RPGが夏ごろに発売されることや、年末にはハイエンドマシンでのタイトル発売が予定されているようなので、決して悲観的ではない」とコメントした。

「今までのルールを一挙収録している他、新旧人気キャラが登場します」と本作の魅力を熱弁していた細山田プロデューサー。国民的PZGとして、さらなる地位獲得を目指すと続けた。

 続いて登場したのは、第二CS研究開発部の細山田水紀プロデューサー。人気PZG『ぷよぷよ』のナンバリングタイトルとして発売される『ぷよぷよ7』をひっさげての登壇となった。DS、PSP、Wiiで発売される『ぷよぷよ7』は、DS版が7月30日に発売され、PSP版とWii版が今冬発売予定となっている。細山田プロデューサーは、「これまでのタイトルを遊んできた人も、まだ『ぷよぷよ』に触ったことがない人も楽しめるような作品に仕上がっている」と自信を見せた。

 今作のコンセプトは、“へんしん”と“あんしん”。登場するキャラクターは新ルールの“だいへんしん”によって、大人の姿や子どもの姿に変身する。それに合わせて、ぷよが大きくなったり小さくなったりするという。ぷよが大きい状態の時は、1連鎖の後に1連鎖をしても加算され、2連鎖となるシステムだ。逆に小さい状態の時には、あらかじめ連鎖が作られた“連鎖のタネ”が降ってきて、誰でも連鎖の爽快感を感じられる。

 また、初心者へのフォローとしてチュートリアルモード“あんしん”を収録。ルール説明や対戦で勝つための連鎖の組み方を学べるため、まだプレイしたことがない人でも安心して遊べると説明した。さらにDS版では、知らない人とも対戦できる“Wi-Fi対戦”や、人数分のDSがあればすぐに対戦できるダウンロードプレイも可能な“ワイヤレス対戦”などの各種モードも楽しめる。

“だいへんしん”や“なぞぷよ”など、これまでのさまざまなルールを収録している『ぷよぷよ7』。シリーズ最強とうたわれたチュートリアルも搭載されている。

 そして本作のプロモーションキャラクターに、女優の戸田恵梨香さんを起用することが明らかに。戸田さんは10年来の『ぷよぷよ』ファンということから、今回の起用に至ったという。会場に姿を見せた戸田さんは、「父や兄と対戦し始めてから、ずっとプレイしてきました。今回、TV-CMのキャラに選ばれて本当にうれしいです!」とニッコリ。

さまざまなメディアで活躍する若手実力派女優の戸田さんが、『ぷよぷよ7』のプロモーションキャラクターに決定。「移動中や撮影の待ち時間、お風呂の中でもプレイしているので、『ぷよぷよ』がなくなったら困ります!」のコメントからも、本当にシリーズ通じてのファンであることがうかがえた。

 ここで、TV-CM撮影時のメイキング映像が放送された。細山田プロデューサーも同席していたが、「教えることがないくらい、詳しかったです」と大絶賛。逆に戸田さんは、「今遊んでいるソフトで、まだオープンになっていないキャラクターの出し方を聞けたり、制作現場の裏話も聞けてお得でした」と終始笑顔だった。撮影も順調で、大きくなったり小さくなったりするぷよに興奮しながら、収録できたようだ。戸田さんは、「今回のルールは頭を使うようになっていて、考えるのが楽しいです。発売が待ち遠しく、早く遊びたいです」と魅力をアピールした。

メイキング映像を見て、プロデューサーと話している時も撮影時も変わらずテンションが高かったことを恥ずかしがっていた戸田さん。「私は『ぷよぷよ通』のオーソドックスなルールが好きでした。10年やってきましたが、新鮮な気持ちでプレイできて、ハマりそうです」とファン代表としてメッセージを述べた。

ソフトのコンセプトや、アクション要素について説明した橋本プロデューサー。

 続いて、セガとプラチナゲームズがタッグを組んで開発するPS3/Xbox 360用ACT『ベヨネッタ』の情報が明らかに。今秋発売予定の『ベヨネッタ』は、『デビル メイ クライ』や『大神』(どちらもカプコン)を手掛けたことで知られる神谷英樹さんがディレクターを担当する“クライマックス・アクション”ゲーム。プラチナゲームズの橋本祐介プロデューサーが登壇し、本作におけるコンセプトの1つとして、「ダークヒロインであるベヨネッタが、善である天使を倒すこと」を挙げた。さらに、“ルーメンの賢者”と“アンブラの魔女”という2種族が物語に深くかかわっており、なぜ滅び去ってしまったのかがキーになると続けた。

ベヨネッタ
数百年の時を超えて、湖底に沈む棺の中からよみがえった謎多き魔女。強大無比な魔力を使い、天よりの使者と戦い続けているが、その理由を含め、素性の一切が謎に包まれている。両手両足に四丁一組の愛銃・スカボロウ フェアを装備して打撃とともに銃弾を撃ち出す格闘術・バレットアーツを得意とする。また、自身の髪の毛に魔の力を宿して放つ魔術・ウィケッド ウィーブを駆使して、群がる天使を片っ端から食い尽くすという。

 橋本プロデューサーは、本作のジャンルがクライマックス・アクションと銘打たれた理由について、「どんな場面でもクライマックスシーンがあるため」とアピール。ここで、実際に実機を使ったデモプレイを披露した。

ベヨネッタは、手と足に武器が装備でき、銃や刀、ムチなどを組み合わせて爽快感のあるダイナミックな攻撃を行う。
敵の攻撃を寸前で避けると、魔力によって敵の動きがスローになる。また、敵を攻撃するとゲージがたまり、拷問器具を使った強力な拷問技を繰り出せる。
制限はあるが、敵の武器を利用して攻撃することも可能。武器によっては攻撃が変化することもあるので、楽しみにしておこう。
ベヨネッタの持つ美しく長い髪を触媒にして、超強力な魔人召喚を行う。通常攻撃コンボのフィニッシュに、巨大な魔人の腕や足を召喚して攻撃することができるようだ。また、彼女の着ている服も髪の毛が素材となっているので、召喚した際には一瞬服が脱げるという仕様とのこと。
ステージには、強力な中ボスも登場する。しかし、この後に登場するボス敵は「この敵はステージではないのか?」と思うほど大きな姿をしているというので、期待してほしい。

 プレイを終えた橋本プロデューサーは、「アクションが派手なので、難しいという印象を受けるかもしれませんが、簡単に操作できます。アクションゲームというジャンルの中に、『ベヨネッタ』という柱を作るべく、開発に励んでいます。2009年秋に世界同時発売となるので、楽しみにしてください」とメッセージを送り、ステージを後にした。

 最後に公開されたのは、2009年冬に発売予定のPS3/Xbox 360用RPG『エンド オブ エタニティ』。この作品は、数々のRPGを手掛けたトライエースとセガが放つ完全新作のRPGだ。終わりゆく世界で繰り広げられる“運命”をテーマにした奥深いストーリーと、マシン性能を極限まで引き出したハイクオリティなグラフィック、戦略性と爽快感を融合させたバトルシステムを盛り込んだ、かつてないRPGになるという。

「早く発表したくてうずうずしていた」と語る宮崎室長(右)と、「セガさんと初めて組ませてもらうプロジェクトということで、新鮮な気持ちです」と語る五反田社長(左)。

 CS編成室の宮崎浩幸室長は、「臆面もなく言わせてもらえば、超大作と名付けたいくらいの作品です。セガの代表作にしていくくらいの気持ちで臨んでいます」と満面の笑みを浮かべながら、プロジェクトについて説明。RPGは国内ではもっともファンが多いジャンルなので、そこで直球勝負したかったようだ。ここで、トライエースの五反田義治代表取締役社長が登壇。同社の培ってきた開発力を注ぎ込みつつ、これまでのソフトのイメージを打ち破るために挑戦する作品であると述べた。

 ここで本邦初公開となる映像が公開されたので、そのスクリーンショットを掲載する。

ゼファーヴァシュロン実験体20号(Subject#20)
幼いころから施設で育った17歳の少年。数年前、ある事件を起こし、依頼を受けて制圧に来たヴァシュロンと出会う。そこでヴァシュロンに撃たれて致命傷を負ったはずだが、現在はヴァシュロンとともに、報酬と引き替えにさまざまな依頼を請け負うPMF(Private Military Firms)として生活している。ゼファーとともに暮らす元軍人。PMFを生業としている。「少年が暴れているので制圧してほしい」との依頼を受け、そこでゼファーと出会う。大規模戦闘によって壊滅状態になった戦闘部隊の生き残りだが、過去については多くを語らない。生後間もないころから研究所の被験者・実験体20号として育てられた少女。ある実験のため生後20年で死ぬように設定されている。19歳の誕生日を迎えたある日、自分に残された時間が少ないという事実を知り、研究所を抜け出す。20歳の誕生日になる前に自らの命を絶つことで、定められた運命に抗おうとしたが……。

 映像の上映を終えると、宮崎室長は「一切の無駄がない映像です。そしてストーリーは完成しています」とコメント。一方、五反田社長の口からは、世界観を大事にしていることが明かされ、「昨今見られるような、キャラクターが大勢登場するだけのゲームではなく、世界観、ストーリー、キャラクターを練りこみ、ユーザーが本当に楽しめる作品にしたい」と語られた。さらに、ユーザーも期待しているであろうバトルシステムのおもしろさについても、こだわっていると断言していた。

ファンが喜ぶような設定になっているという『エンド オブ エタニティ』。世界観はかなり練りこまれているとか。

 『エンド オブ エタニティ』は、剣と魔法という組み合わせではなく、銃撃戦をメインとし、これまで誰もプレイしたことのない爽快感のある派手なバトルシステムになっているという。ハードの進化に合わせて、グラフィックがキレイになっただけでなく、向上した表現能力をいかにバトルシステムに生かすかを考えて、システムを作っているようだ。五反田社長は、「据え置きハードでしか実現できないようなバトルにし、新しいRPGの形を提示できればと思います」と力強く述べていた。

トライエースファンなら気になるバトルの画像がこちら。システムの詳細については明かされなかったので、続報に期待してほしい。

 五反田社長は「トライエースは、いつも新しい作品を制作する時、新しい何かにチェレンジしたいと思っています。最高のものを作る努力をしているので、期待してください」と、発売を楽しみにしているRPGファンに向けてメッセージを送った。宮崎室長は、「現在、完全新作で大型タイトルを立ち上げるのは、難しい状況です。しかし、それを日本のメーカーがやることが必要だと思います。頑張っていくので、応援をよろしくお願いします」とあいさつし、コンシューマ新作発表会 2009は終了となった。

(C)SEGA

データ

▼『ぷよぷよ7』
■メーカー:セガ
■対応機種:DS/PSP/Wii
■ジャンル:PZG
■発売日:DS 2009年7月30日/PSP、Wii 2009年冬予定
■価格:各5,040円(税込)
 
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▼『ベヨネッタ』
■メーカー:セガ
■対応機種:PS3/Xbox 360
■ジャンル:ACT
■発売日:2009年秋予定
■価格:未定
▼『エンド オブ エタニティ』
■メーカー:セガ
■対応機種:PS3/Xbox 360
■ジャンル:RPG
■発売日:2009年冬予定
■価格:未定

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