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2009年4月15日(水)

呪い続けて10年! 『呪怨』プロジェクト 2009でWii『恐怖体感 呪怨』発表

文:電撃オンライン

 本日4月15日に、東京・六本木のグランドハイアット東京において、“『呪怨』プロジェクト 2009記者発表会”が行われた。


 この記者発表会は、『呪怨』誕生から10年目の節目を記念して行われたもの。ここで、新作映画2作品が6月に公開されることと、Wii用ソフト『恐怖体感 呪怨』がこの夏に発売されることが発表された。まず最初に、過去に公開された『呪怨』6作品のダイジェスト映像が上映され、会場に集まった報道陣を震え上がらせた。

佐伯伽椰子(かやこ)の「ア、アアアア、アアアアアアア」という声が響き渡り、会場が暗転。そしてスクリーンには、『呪怨』、『呪怨2』、『呪怨 劇場版』、『呪怨2 劇場版』、『THE JUON/呪怨』、『The Grudge 2』のダイジェスト映像が映し出された。

 壇上には、一瀬隆重プロデューサーと、これまで『呪怨』シリーズの監督を務め、今回は原案・監修を担当した清水崇さんが登場。「最初にビデオとして発売された『呪怨』は、販売数こそ振るわなかったもののレンタルビデオがフル回転し、話題になった」と一瀬プロデューサーが当時を振り返ると、清水さんが「この『呪怨』を作り出して、10年経っていることに驚いています」と現在の心境を語った。

世界でヒットした理由について一瀬プロデューサー(左)は、「怖いという感覚は万国共通なものと、根底にある人の悲しい気持ちなどが見る人をつかんだのでは?」と述べ、清水さん(右)は「とにかく怖いものを作ろうと思って、作ったのがよかったのでは?」と分析した。

 6月には、映画の『呪怨 白い老女』と『呪怨 黒い少女』が公開される。両作品の企画が立ち上がったのは、実はAQインタラクティブが『呪怨』のゲームを作りたいと声を上げたからだという。「ゲームをぜひやってもらう一方で、10周年だったのでビデオ版『呪怨』の怖さをもう一度作れないかと思った」と一瀬プロデューサーは制作の経緯を明らかに。清水さんは、『呪怨』が復活すると聞いた時、「また『呪怨』をやるんですか?」と思ったが、「だったら、監督の選別や作っていくところからかかわりたい」と考えたことを語った。

 『呪怨 白い老女』は三宅隆太監督が、『呪怨 黒い少女』は安里麻里監督がメガホンを取ることに。候補は何十人もいたが、アイデアはおもしろいが『呪怨』っぽくなかったり、『呪怨』から離れすぎていたりという理由でふるい落とされていき、最終的に三宅監督と安里監督が選ばれたことが、一瀬プロデューサーの口から説明された。ここで、両作品に出演するキャスト・監督がステージに姿を見せた。

『呪怨 白い老女』の三宅隆太監督。「同時上映ということで、互いに意識しなかったといえば嘘ですが、自分なりの『呪怨』を制作するできたと思います」と語った。『呪怨 白い老女』にヒロイン・あかねを演じた南明奈さん。オファーが来た時は自分も見たことがある作品だったのでうれしかった反面、初ホラーということで緊張もあったとか。「撮影をすごく楽しめました」と語ったのは鈴木裕樹さん。鈴木さんは、『呪怨 白い老女』で惨殺事件の第1発見者である青年・文哉を演じている。
『呪怨 黒い少女』でメガホンを取ったのは、安里麻里監督。「小さいころからホラー映画が好きだったんですが、その中でもファンだった『呪怨』を作れるということで興奮しました」と心境を告白した。瀬戸康史さんは、『呪怨 黒い少女』で恐ろしい呪いに巻き込まれる徹也を熱演。「ホラー作品ですが現場がドヨーンとした空気ではなくて、和気あいあいとしていて、いい現場でした」とコメント。『呪怨 黒い少女』に登場する、霊力を持った真理子役を務めた中村ゆりさん。「除霊をするシーンがあるので、般若心経を聴きながら電車に乗るなど、新しい体験ができました(笑)。作品も怖いだけでなく、奥深い内容です」と語った。

 ここで、夏に発売されるWii『恐怖体感 呪怨』のビル・リッチエグゼクティブプロデューサーと、吉原正訓プロデューサーが登場。『恐怖体感 呪怨』は、Wiiリモコンを懐中電灯に見立てて、暗がりの中をさまようゲームになっていることを説明した。さらに、これまで『呪怨』シリーズの監督を務めてきた清水さんに恐怖アドバイザーをお願いしているという。「操作がわかりやすく、コンセプトがおもしろく参加するようになりました。『呪怨』の世界観に入れる作品になっています」と太鼓判を押した。

「Wiiリモコンを見た時に、ホラーに向いていると思い、いろいろなホラー作品を見たんですが、『呪怨』が一番向いていると感じました」と語るビル・リッチエグゼクティブプロデューサー。操作方法を説明する吉原プロデューサー。「プレイヤーはさまざまな場所を歩き回り恐怖の体験をすることになるのですが、やがてはあの佐伯邸に導かれていきます」とストーリーを説明した。「ゲームの制作にかかわるのは初めて」と語った清水さん。夜道を歩いて、廃墟を探索するような体験をできるのはおもしろいと考え、『呪怨』をテーマにしたゲームなので口を出すようになったようだ。「伽椰子の動きはこうじゃない!!」や「音が違う!」など、かなり細かく指示しているとのこと。
懐中電灯の灯りを頼りに、不気味な空間をさまよい歩く。電池が切れると、何が起きるのだろうか?
そして、すべての呪いの起源となった、あの家も再現している。あの家族の呪いは……すべて祓(はら)われたのだろうか?

 また、『恐怖体感 呪怨』を先行体験できるイベントが5月9日に開催決定。参加募集はゲームソフト公式サイト内のブログで行い、40組80名を招待するという。映画よりもひと足先に『呪怨』の恐怖を味わいたい人は、応募してみては?

最後に、本日登壇した全員と、映画キャストでフォトセッションが行われた。キャストのフォトセッションが終わり、記者発表会は終了……と思ったら、ステージ後ろにあったバックパネルが開き、白い老女が突然登場。登壇者に襲い掛かるというハプニングが! しかし、その後はキャストに老女も混ざり、ニッコリ撮影を行った。

(C)2009 東映ビデオ・CELL
(C)東映ビデオ/「呪怨」製作委員会/「呪怨2」製作委員会
(C)2009 AQ INTERACTIVE INC.

■『呪怨 白い老女』『呪怨 黒い少女』概要
【公開日】2009年6月27日より
【劇場】新宿バルド9、梅田ブルク7
【配給】ギャガ・コミュニケーションズ

■『恐怖体感 呪怨』先行恐怖体感イベント 概要
【開催日】2009年5月9日
【募集】公式サイトに設置されているブログにて参加者募集を行う。
【人数】40組80名
【応募締切】2009年5月1日

データ

▼『恐怖体感 呪怨』
■メーカー:AQインタラクティブ
■対応機種:Wii
■ジャンル:AVG
■発売日:2009年夏予定
■価格:未定

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