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2009年5月30日(土)

『無限航路』体験会に稲葉さん、河野さん現る――「遊び出したらキリがない」

文:電撃オンライン

 本日、セガより6月11日に発売されるDS用ソフト『無限航路』の店頭体験会がソフマップ秋葉原アミューズメント館で開催された。

『無限航路』
▲会場では多くのお客さんが店頭で足を止め、RPGである本作のさまざまな要素に触れていた。1人あたりのプレイ時間が長めに取られていたが、セガによると、体験会に参加するお客さんは終日で100人ほどになるとのこと。

 『無限航路』は、広大な宇宙を舞台に勧善懲悪(かんぜんちょうあく)ではない人間のドラマが描かれるRPG。セガとプラチナゲームズがタッグを組んだゲームプロジェクトの第1弾として、プロデューサーを稲葉敦志さん(プラチナゲームズ)が、ディレクターを河野一二三さん(ヌードメーカー)が務める。大人でも楽しめるドラマや、1周目では70時間くらいかかるというボリューム以外にも、SFの世界観ならではの艦船の造船システムや、人材の配置、艦隊編成といった豊富なカスタマイズ要素が遊べるのも特徴だ。

『無限航路』 『無限航路』 『無限航路』 『無限航路』
『無限航路』 『無限航路』 『無限航路』 『無限航路』
▲主人公とはいえ、冷たく突き放されてしまうような場面もあり、幼稚ではないドラマにしっかり作り上げられているという。ストーリーには分岐もあるので、何度も繰り返し遊ぶことができる。

 会場に足を運んだ稲葉さんと河野さんからお話をうかがうことができたので、その模様を以下に掲載する。

『無限航路』
▲これだけ遊びが詰まってボリュームのある作品はそうそうない、と自信をうかがわせていた稲葉さん(右)と河野さん(左)。RPG好きには長く遊べるソフトになっているようだ。

――本作は、セガとプラチナゲームズのタッグを組むプロジェクトの第1弾タイトルであり、プラチナゲームズ第1弾のタイトルにもなりますが、そこへの意気込みを教えてください。

稲葉さん:プラチナ第1弾でもありますし、ムードメーカーさんという外部の優秀な会社さんとのコラボ作品でもあるので、ちょっと異色であるのは確かですね。河野さんとは前からタッグを組んだことがありますので、作るものについては絶対の信頼を置いて進めてきたプロジェクトですから、自分の中ではプラチナとしてというより、プロデューサーとして思い入れの深い作品です。ドキドキしてます。

河野さん:プラチナさんは(スタッフの)実績も高いし、パブリッシャーのセガさんもリスペクトする会社さんなので、その2社さんに恥をかかせないように、ということで必死に作りましたね。会社や制作の規模としてはウチは小さいので、その中でこれだけのボリュームのモノがやれたのは、とても自信につながりましたね。

――本作の中で、特にプッシュしたい見どころはどこでしょうか?

河野さん:とにかく遊んでいると、「まだ先がある、まだ続きがある」という感じのゲームに仕上げています。しかも最後の最後で、いろいろなものが一気に収束するという風に伏線を散りばめていますので、プレイし終わった時にはすごい満足感があると思います。ぜひユーリ君の物語を最後まで楽しんでほしいですね。

――キャラクターたちのドラマはかなり見どころですか。

河野さん:そうですね、ドラマ性は高いですね。かといって、甘えた話を書いているわけではなくて、社会的な話も書いていて、冷たいところは冷たく突き放すような物語を書いているつもりです。ですので、ゲームのストーリーとしては割と異質なものになっているのではと思います。

稲葉さん:その辺はすごくしっかり作ってありますので、全然子どもじみてないというか、上の年齢の方でもしっかり楽しんでいただけると思います。

――なるほど。ストーリー以外にも、本作はカスタマイズ要素の豊富さが特徴的な作品だと思います。それが逆に難しく感じる方もいると思われますが、そのあたりの遊びについてはどのような工夫をなされていますか?

河野さん:やっぱりカスタマイズ――戦艦を建造するというのがもともとのコンセプトなので、そこをできるだけ細かく遊べるようにこだわって作っています。そういう意味で、パッと見て難しそうだと思われる方もいると思います。でもそこは、2、3回、艦船を作ったら簡単にプレイできるようになります。遊ぶこと自体は簡単なんですけど、こだわって「ここ強くしたいな」とか考え出すと、30分くらいその画面でチクチク作るようになると思います。でもそれは、面倒だから時間がかかるわけではなく、こだわって楽しんでいるうちに時間が過ぎている。そういう風に作っていますね。

稲葉さん:いい加減にプレイしてクリアできるような、簡単なゲームではないですね。やり応えというか(ゲームとしての)厚さを持っているので。そのあたりは、いろいろと相談して作りました。RPGの中には、テキトーにサクサク進めてプレイできるものもありますけど、このゲームは戦艦のカスタマイズがすごくおもしろいところで、あまりにもサクサク進んでしまうと、戦艦をカスタマイズしても、おもしろくも何ともなくなってしまいますから。そのあたりのやり応えはちゃんと押さえつつ、ちょっと難しい場面もタマにありますが(笑)。でも難しいと身構えるより、やり応えのあるゲームですね。

河野さん:ウチの会社の、SFやメカに興味のない若い女性スタッフにテストプレイをさせたら、むしろ一番ハマってしまって5周くらいやっていましたからね(笑)。

――5周ですか! ちなみに、2周目以降の引き継ぎ要素はありますか?

河野さん:経験値とお金を2周目以降に引き継いでプレイすることができます。キャラクターも育てた分、引き継げるので強い状態でプレイできますね。

稲葉さん:1周するだけでもかなりボリュームがあるので大変ですけどね(笑)。いろいろ詰まっているので、遊び出したらキリがないので。

河野さん:ストーリーの分岐も結構あるので、1回のプレイで全パターンは見られないです。選択肢次第ではそのままゲームオーバーということもあるので、セーブはこまめにしてください(笑)。

――では最後に、発売に向けてユーザーにメッセージをお願いします。

稲葉さん:河野さんと久しぶりにタッグを組んで、自分自身、異色の作品を世に送り出すプロデュースの仕事ができたと思っています。DSというハードで、これだけ要素やボリュームの詰まった作品は、この先もそうそうないと思うので、ぜひこの機会に楽しんでください。

河野さん:「~みたいな」と形容できないゲームデザインになっていて、ユーザーさんがどう受け取るかは未知数なんですけれど、少なくとも僕が遊んで楽しく遊べたゲームになっています。それだけはハッキリ言えます。後は皆さんが遊んで、おもしろいかどうかを確かめてみてください。

(C)SEGA

データ

▼『無限航路』
■メーカー:セガ
■対応機種:DS
■ジャンル:RPG
■発売日:2009年6月11日
■価格:5,500円(税込)
 
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