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2009年7月13日(月)

新世代スウィングが心を揺さぶる! 『バイオニック コマンドー』の魅力とは!?

文:kbj

 カプコンから、6月25日に発売されたPS3/Xbox 360用ACT『バイオニック コマンドー』のプレイレポートをkbjがお届けする。

 “おもしろさとは何か?”という質問に対する答えは、人によって違うと思う。自分の中では、ゲームだけに限らず、すべてのジャンルにかかわらず、“キモチよさ”が重要だと考えている。ゲームでたとえるならば、話が進んでいくのがキモチいいとか、敵を倒すのがキモチいいとか、謎を解くのがキモチいいとか、そういうことだ。

 『バイオニック コマンドー』をプレイしてまず感じたのは、最初のハードルの高さだ。本作のキモは、主人公であるネイサン・スペンサーの左腕に装備しているバイオニック・アームを活用したスウィングアクション。ワイヤーを高所にひっかけてスウィングし、その反動を利用して遠くまでジャンプしたり、ワイヤーを巻き取ってよじ登ったり、敵を攻撃するために利用したりできる。

『バイオニック コマンドー』 『バイオニック コマンドー』

 ところが、これらの中でもっとも活用するであろうスウィングしてから大きくジャンプするという行動に関して、自由に操作できるまで、やや慣れる時間が必要となる。このタイミングを覚えるのが自分には難しかったのだ。本作は生粋のアクションゲーム。アクションゲームというのは、難しいポイントを超えた時のキモチよさ、超えるまでのテンポがゲーム中で重要なファクターとなると思う。個人的な腕もあるだろうが、この1つのアクションに慣れるまでに時間を要した。「このゲームは、自分が苦手とするタイプなのかもしれない……」という弱気な考えすら頭をよぎった。

『バイオニック コマンドー』 『バイオニック コマンドー』

 チュートリアルをどうにか終えて、しばらくプレイしていた時のことだった。ブンッ! ブンッ!! そんな音が聞こえてくると同時に、遊園地で回っている空中ブランコのヒモが切れ、椅子ごと空中に投げ出されたような感触があった。建物が、空が、風景が後ろにすっ飛んでいく。背筋がゾワっとして、コントローラを握り直している自分に気がつく。空中に放り投げられたスペンサーは、次にひっかけるポイントに向けてワイヤーを伸ばし、また空中へと飛んでいく。「これかぁ、このゲームのキモチよさは!」と笑いながらプレイしていると、スペンサーが落ちた場所には敵兵士2人が待ち構えていた。あっという間にやられ、ゲームオーバーの文字がモニターに浮かび上がったが、悔しさはなかった。

『バイオニック コマンドー』 『バイオニック コマンドー』

 以前、TVゲームが登場したばかりのころと比べると、アクションゲームに限らず全体的なゲームの難易度は下がってきているように思える。とはいえ、ゲームのおもしろさの本質は変わっていない。できなかったことができるようになるおもしろさ、キモチよさは不変のものなのではないだろうか。硬派なアクションゲームである『バイオニック コマンドー』は、やさしい作りにはなっていない。失敗して失敗して、上達していく作りだ。だからこそ、上達していった時の喜びもまた格別なのだ。

『バイオニック コマンドー』 『バイオニック コマンドー』

 左手のバイオニック・アームは、さまざまな部分にひっかけてスウィングしたり、物をつかんだりすることができる。どうやらモニターの中の世界だけにとどまらず、プレイしている自分の心も鷲づかみにしてしまったようだ。スウィングを利用することで、これまでにない新しいキモチちよさを実現している本作。ぜひ、その手で、そしてその心で、このキモチよさを体感してほしい(体験会でバイオニック・アームを装備して感動したkbj)。

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データ

▼『バイオニック コマンドー』
■メーカー:カプコン
■対応機種:PS3/Xbox 360/PC
■ジャンル:ACT
■発売日:PS3、Xbox 360 2009年6月25日/PC 未定
■価格:PS3、Xbox 360 各7,340円(税込)/PC 未定
 
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