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2009年7月27日(月)

『大航海時代 Online』次期拡張パック“El Oriente”には日本が登場

文:電撃オンライン

 コーエーは7月26日、PS3/PC用MMORPG『大航海時代 Online』の拡張パック第3弾の発表会を、日本科学未来館にて開催した。本イベントでは日本エリアを含む東アジア海域と新たな交易品、新造船や地下探索といった新システムに関する新たな情報が発表された。

『大航海時代Online』
▲コーエーテクモホールディングスの代表取締役社長 松原健二氏(中央)、開発プロデューサーの竹田智一氏(左)と運営プロデューサーの渥美貴史氏(右)。この衣装で登場した瞬間には、会場から静かな笑い声が漏れていた。

 『大航海時代 Online』ではゲーム開始時に、新規ユーザーを対象としたチュートリアル代わりの“航海者養成学校”へと案内されるのだが、本発表会は航海者養成学校の特別授業という設定で行われた。まずは校長姿のコーエーテクモホールディングスの代表取締役社長 松原健二氏がステージ上に登場。松原氏はオンラインの世界を大航海時代における海、すなわち未開拓の領域に例え、新サービス・新コンテンツが生まれる現代のフロンティアに挑戦していきたいと述べた。





●次期拡張パック“El Oriente”、テーマは東西の文化の遭遇

 続いて中央スクリーンには、2005年2月に始まったプレサービスから『大航海時代 Online』で実施されてきたイベントやアップデートを振り返るムービーが流れ、いよいよ拡張パック第3弾の詳細が発表された。解説担当は本タイトルのイベントではすっかりおなじみの二人、運営プロデューサーの渥美貴史氏と開発プロデューサーの竹田智一氏である。

 次期拡張パックのタイトルは、スペイン語で東方世界という意味の“El Oriente”。2009年12月実装予定のChapter1は“Zipang”であり、その名の通り日本が新たな港街として導入される。竹田氏の解説によれば日本は絹・茶・陶磁器といった名産品のある土地だが、異国との交易には制限があり売買は自由にできないとのこと。ただし、日本には伊達政宗をはじめとする有力者が数人おり、彼らに西洋の交易品を献上し気に入られれば、日本での交易はかなり自由に行えるらしい。また日本には遺跡の一つとして“安土城”があり、冒険家プレイヤーには新たな楽しみになるのだが、どうも安土城だけでなく世界中にある既存の遺跡には、地下階層の存在が最近の調査によって明らかになったという。盗掘者などもいる危険な場所ではあるが、地下探索によって特別な生産材料、珍しい装備品なども入手できるため、冒険家だけでなく商人や軍人プレイヤーにも探索に出かける価値があるようだ。

『大航海時代Online』
▲日本での交易の鍵を握る有力者の一人が伊達政宗だ。
『大航海時代Online』 『大航海時代Online』
▲『大航海時代 Online』では建物や酒場の看板娘の衣装に、各国の特徴がきちんと反映されているだけに、日本の港町がどんな様子になっているのか楽しみだ

 新エリア拡張に伴い、新たな造船技術との出会いもある。東アジア地域の船は直接相手の船に斬り込む“甲板戦”を得意としており、これに適した造りになっている。これに対抗すべく従来からある造船システムも向上し、次世代船ではより柔軟なカスタマイズが可能となる。これに合わせてレベルキャップの開放も行われるとのことなので、上級プレイヤーには嬉しい知らせだろう。さらに、副官に船を任せる“副官船長システム”も実装される。

 ジパング以外にも台湾地域、華南地域などが今後のChapter実装で徐々に登場するそうなので、楽しみにしていよう。気になる“El Oriente”の実装時期は2009年12月で、PS3版とPC版の同時リリースとなる。

『大航海時代Online』 『大航海時代Online』
▲東アジア地域の新型船“安宅船”。▲より拡張性が高くなった新造船。職人の腕が問われる。

●イベント後半には豪華ゲスト井上たかひこ氏……とキャナ☆メンの姿が!

 拡張パック第3弾“El Oriente”の発表がひと段落ついたところで、イベントは後半へ突入。ゲストの水中考古学者の井上たかひこ氏による特別講義が行われた。井上氏は東洋人として初の水中考古学の学位を取得、その後は数々の海底都市や難破船発掘調査にかかわり、現在は千葉県勝浦沖の黒船ハーマン号の調査中というまさに海の男。水中考古学という耳慣れない学問だが、それこそ大航海時代に嵐や海賊に襲われ、沈没した船のおおよその位置を文献から予測。井上氏自ら海中に潜り、現地調査を重ねて沈没船の場所を特定するという。潮の流れの速い海域では何度もダイビング中に流され、命の危険を感じたことも一度や二度ではないらしく「今ここに、こうして生きていることが不思議」と平然と語る姿は、真の冒険者だと言えよう……。

 次にステージイベントは、実際に『大航海時代 Online』をプレイしてきたゲームメディアの編集者3名、渥美氏、竹田氏を交えてのトークセッションへ。メディア代表3名の真ん中には、電撃オンライン編集部スタッフのキャナ☆メンの姿が! 左にファミ通のT氏、右にゲームWatchのK氏、いずれも『大航海時代 Online』のヘビープレイヤーで知られる二人に挟まれながらも、ちょっと緊張した面持ちで改善してほしいポイントや、プレイを始めたばかりの頃の思い出を語っていた。セッションの途中にはK氏から「日本にはいくつの港町が実際あるのか?」という質問が出たのだが、これにはプロデューサーの渥美氏も「今はまだその質問には……」と弱りきった表情で“NGカード”をあげて降参。先述の複数の有力者の存在と関連する内容だけに、これについては今後の最新情報公開を待ちたい。

『大航海時代Online』 『大航海時代Online』
『大航海時代Online』 『大航海時代Online』

 この他、一般プレイヤーによるワールド対抗クイズ大会と、賞品の授与をもってイベントは終了。渥美氏と竹田氏は最後に「東アジア地域の実装により、全ての海域が開けましたが、もっとテーマを絞っていけば実装できる面白い要素はいくらでもあります。これで終わりではありません、むしろ全世界を『大航海時代 Online』の中に再現したい」とコメントを述べた。

 昨年も同様に拡張パック“Cruz del Sur”の発表会が行われ、海洋冒険家の白石康次郎さんをゲストに迎えるなど、単にゲームの最新情報を伝えるだけでなく、来場者を楽しませる工夫を凝らしている本イベント。さらなるアップデートはもちろんだが、イベントそのものが楽しみである。

『大航海時代Online』 『大航海時代Online』 『大航海時代Online』

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データ

▼『大航海時代 Online ~Cruz del Sur~』
■メーカー:コーエー
■対応機種:PS3
■ジャンル:RPG(オンライン専用)
■発売日:2009年4月28日
■価格:6,090円(税込)
 
■『大航海時代 Online ~Cruz del Sur~』の購入はこちら
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▼『大航海時代 Online』
■メーカー:コーエー
■対応機種:PC(対応OS:Windows 2000/XP/Vista)
■ジャンル:RPG(オンライン専用)
■プレイ料金:30日間プレイチケット 1,575円(税込)/スターターチケット Lite(30日間プレイチケット含む) 1,575円(税込)/アップグレードチケット 2,940円(税込)/スターターチケット(スタータチケット+アップグレードチケット) 4,515円(税込)

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