2009年8月19日(水)
オープンベータテスト開始から約3週間が経過した、PC用MMORPG『グランディア オンライン』。運営はガンホー・オンライン・エンターテイメント、開発はゲームアーツと共同で久しぶりの純国産MMORPGとして注目を集めている本タイトルだが、ベータテストの手ごたえと今後のアップデートスケジュールについて、同社の開発事業部部長代理 岩田容賢さんにインタビューを行った。
▲ガンホー・オンライン・エンターテイメント開発事業部部長代理 岩田容賢さん。 |
──クローズドベータテスト終了から、ほとんど休み無くオープンベータテストがはじまってお疲れのことと思いますが、今日はよろしくお願いいたします。これまで発表会などを通して、何度か開発の進捗状況が伝えられていましたが、インタビューという形できちんとお話を伺うのは初めてですよね?
岩田容賢さん(以下、岩田):そうですね、『グランディア オンライン』としてインタビューをお受けするのは、今回が初めてとなります。
──それではベータテストの感想を伺う前に、まずは2005年の東京ゲームショウでゲームアーツとの共同開発が発表されてから、クローズドベータテスト実施まで、かなりの期間が経過した理由からお話いただけますでしょうか。
岩田:私自身はその時点では『グランディア オンライン』の担当ではなかったので、あまり詳しいお話はできませんが、弊社の森下と当時のゲームアーツ 代表取締役社長 宮路洋一さんで「ゲームアーツのIPを生かしてオンラインゲームを作りたい」という話になり、共同開発することになりました。『グランディア』シリーズは毎回世界観などがまったく違いますが、ゲーム性の特徴の一つである戦闘システム“アルティメット アクションバトル システム”を、どうやってオンラインゲームに落とし込むかが難問だったようです。試作品を繰り返し作ってみたものの、プレイヤーさんを満足させるレベルには至らず、これまでに3回作り直しをしています。
前回『グランディアゼロ』として一時期公開間近までいきましたが、これもやはり公開できるクオリティではないと判断し、プロジェクトが見直しになりました。今回プレイヤーの皆さんに触れていただいたのは、2008年2月より開発が再スタートした新しいものとなります。
──なるほど、3回も開発を仕切りなおしていたんですね。では、その難産を経て生まれた『グランディア オンライン』ですが、クローズドベータテストでの完成度はどの程度だったんでしょう。
岩田:正直なところを申し上げれば、まだまだ当初我々が企画していたものがすべて入っている状況でもありませんし、品質についても手直しが必要なレベルだと思います。ただ、これ以上のクオリティを求めるのであれば、プレイヤーさんに実際遊んでいただき、ご意見・ご要望が必要だと考えてオープンベータテスト実施に踏み切りました。
──クローズドベータテスト終了後の反応はいかがでしたか?。
岩田:最近はMMORPGのプレイ経験がある方も多いので、プレイヤーさんご自身が一番扱いやすいと思うインタフェースと比較して、「ここが操作しにくい」「こんなプレイスタイルを可能にしてほしい」という要望が目立ちました。インタフェースはそれぞれメリット、デメリットもありますので、プレイヤーさんの方で自分に最もあった操作方法をカスタマイズできるようにすると同時に、いくつかの基本セットを用意します。これはすでに開発進行中でして、まもなく実装される予定す。
──具体的に、どんな操作に関する要望が多かったんでしょう
岩田:戦闘中に攻撃スキルを使うと、毎回使いたい敵をクリックで指定する必要があります。それを現在戦闘中の敵に対して自動的に発動するようにしてほしい、という意見は多かったですね。
──確かに毎回指定するのは面倒でした。すぐ近くにポップした違う敵に当たることもありましたし、スキル使用後には再度モンスターをクリックしなおすのも、不便だと感じました。
岩田:ただ、単純にオート戦闘にしてしまうと、アップデートでエリアが広がり複数モンスターとの戦闘が必要になる場合、今度は次々ターゲットを変えるのが難しくなります。サポートしながら戦う支援系クラスを選んだ場合も、やはり不便でしょう。ですので毎回相手を指定するのか、オート戦闘にするのかは、プレイヤーさん側で選べるように2つ用意します。
あとはパートナーキャラクターに与える指示についても、ある程度状況を自動で判断して適切に行動するよう、AIの改善を予定しています。難しいのはこれを実装することで、サーバ側での処理が増えてしまい、トラブルが起きたときにどこに原因があるのか分かりにくくなります。サーバの安定稼動が確認された時点で導入したいので、今後のアップデート要素としてもう少しお待ちください。
──パートナーキャラクターが賢くなると、戦闘も楽になりそうです。
岩田:今はまだマニュアルで操作していてAIとは呼べませんからね。支援系ならプレイヤーキャラクターのHPをチェックして、自動で回復するといった行動が出きるようになる予定です。
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