2009年9月9日(水)
──ではエルフ以来の新種族追加となるガーゴイルについて、紹介をお願いします。
丸山:ガーゴイルは手と足につめが生え、背中の翼で飛べるのが特徴です。「宝珠の守人」で実装されたエルフは選べる肌の色や髪型のバリエーションが違う程度だったのですが、ガーゴイルは人間よりも一回り体格が大きく、赤や青の肌に白目がない瞳など、見た目からしてだいぶ違います。能力面では、飛行能力を使うことでペットに騎乗した時と同じ速度で走れるだけでなく、HPが減少した際、防御力が下がる代わりに攻撃力がアップするバーサークなどの特殊能力を持っています。また、先ほどお話した新スキルの投擲はガーゴイル専用になっています。
吉川:エルフはファンタジー一般であまり人間との差がない種族として描かれますが、ガーゴイルは全く別の生物です。『ウルティマ』シリーズではどちらかと言えば人間の敵として登場してきたので、それをプレイヤーキャラクターとして導入したということが『UOSA』の一つのポイントです。
丸山:体格もヒューマンより大きいので、専用品しか装備できません。新しい武器や防具も40種ほど追加されます。
▲ガーゴイルでの新規キャラクター作成画面。従来のヒューマン、エルフとも違う翼の生えた外見はかなり特徴的だ。 |
──ガーゴイル専用の装備品は、ある程度最初はNPCから購入できるんでしょうか。それとも生産がメインになりますか?
丸山:購入も生産も可能ですが、NPC販売の装備品はあまり良い性能ではないので、最初は大変かもしれません。
──と言いますのも、『UOSA』の説明を読むと人間界ブリタニアとガーゴイルの世界テルマーの間には、ダンジョン“ステイジアン アビス”が横たわり、容易に交流が図れないとのことでした。既存のキャラスロットに生産系キャラクターがいたとしても、作ったアイテムを渡したりできないわけですよね?
丸山:それがその後のアップデートで事情が少し変わりまして……実は両方の世界を行き来できるムーンゲートが実装されました。
──え、じゃあ誰でもいつでもテルマーとブリタニアを行き来可能になったんですか。
丸山:まだテストサーバに導入された段階なので、決定とは言い切れませんが、ほぼ間違いなく実装されるでしょう。
吉川:ステイジアン アビスの存在意義は?
丸山:ダンジョンです。
──ステイジアン アビスは攻略のための要素になったんですか。かなり大きな変更点で驚きました。キャラクター間の銀行が共有ではないのに、いきなり新キャラクターで人間界と断絶されたところに生まれるのは、難易度が高いと思ったんですかね。
丸山:その方がおもしろいと個人的には思いますが、開発チーム側では難しすぎると考えたのでしょう。
吉川:ベータテスト時に北米テスターから「仕様が鬼すぎる」あるいは「既存の人間/エルフキャラでもすぐステイジアン アビスに行きたい」という声が強かったのかもしれません。日本側では特にそういった要望は出していませんけどね。
──ちなみにガーゴイルは人間の町で普通に買い物できるんですか。
丸山:できます。ただし、人間やエルフがガーゴイルの町で買い物などをする際には、外敵を倒したり、クエストを達成したりするなどして彼らの信用を得ておく必要があります。最初は人間やエルフとはコミュニケーションが取れないというアイディアもあったようですが、最終的には普通に話せるようになりました。
吉川:当初の企画では人間/エルフとガーゴイルは、チャットしても何を言っているか分からない状態で、ゲーム内イベントを少しずつクリアしていくと、最終的にお互いの言語が分かるようになるはずだったんですよ。
──それ、実現してたらかなりおもしろくなったでしょうね。
吉川:いつの間にか立ち消えてました。さすがに複雑ですしオンラインゲームとしてその機能はいらないという判断に至ったのでしょう。
▲ガーゴイル種族だけの特殊能力として、アイコン一つで歩行と飛行状態を切り替え可能。飛行時のスピードは騎乗時と同じだという。 |
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