2009年10月2日(金)
10月より、放送がスタートするTVアニメ『とある科学の超電磁砲(レールガン)』。作中で御坂美琴を演じる佐藤利奈さんと、白井黒子を演じる新井里美さんにインタビューを行った。
▲インタビューに答えてくれた新井さん(写真左)と佐藤さん(写真右)。 |
『とある科学の超電磁砲』は、『とある魔術の禁書目録(インデックス)』に登場するキャラクター・御坂美琴(みさかみこと)を主人公に据えた同名コミック(原作・鎌池和馬先生、作画・冬川基先生)をアニメ化したもの。コミックは、『電撃大王』にて連載されている。監督は『とらドラ!』でも監督を務めた長井龍雪さん。キャラクターデザインは『とある魔術の禁書目録』の田中雄一さん、シリーズ構成は『鉄腕バーディー DECODE:02』の水上清資さんがそれぞれ担当する。
では以下に、佐藤さんと新井さんのインタビューをお届けしていく。すでに第1話を見たという人も、これからチェックする予定だという人も、ぜひご覧いただきたい
――まず最初に、『とある魔術の禁書目録』のころを振り返って、キャラクターの第一印象を教えてください。
佐藤さん:忘れもしないんですけど、オーディションの時にすごく声が裏返っちゃったんです。中学生のキャラだし、まくしたてるようなセリフだったので……。これはダメかなという感触でした。ところが後日、「(美琴役に)決まりましたよ」という連絡をもらって、「嘘だぁー!?」って思いました。それが美琴との出会いです。それから、彼女を演じるにあたって、“中学生を演じる”という壁が重くのしかかってまいりまして……ずっと苦労していました。美琴は喜怒哀楽が激しくて、とても演じたかった役柄だったので、体力は消耗しますが、演じられてうれしかったですね。
新井さん:黒子は、最初ツインテールにビビりまして。「どうしよう! 中学生だ!」と、思いました(笑)。アニメの収録の前に、ドラマCDを録ったんですが、この子はおもしろいキャラクターだし、やりがいがあると思って、自由に演じさせてもらっちゃったんです。ですが、アニメの収録に入って、絵がついた時に「ちょっと演じ方が年上すぎるから気をつけるように」と、言われちゃいまして。
佐藤さん:我々には再三ご注意が飛びました。「2人とも中学生なので」と(笑)。
新井さん:「女子中学生っぽく聞こえないから」と、気をつけるよう言われまして。ツインテールの壁は厚く、私の前に立ちはだかりまして(笑)。でも、収録の途中から黒子ちゃんが自然に演じられるようになってきて、今はドンとこいって感じですね。
――演じているうちに、印象はどんなふうに変化してきましたか?
佐藤さん:最初は、“中学生の壁”にぶちあたって、玉砕していたんですけど、『禁書目録』の途中で、彼女の重たい過去の話――“妹達(シスターズ)”の話に入って……。その中で、美琴が自分の想いを吐露したり、感情的になったりするシーンが出てきて、そこからは中学生である、っていう部分を意識しないで、自然に演じられるようになってきました。第1話の冒頭の、主人公の当麻にからむシーンなんかは、自分の年齢が見え隠れしてたんですけど、そこを経てからは、彼女の一個人みたいなものが、自分の中に生まれてきたように思います。“妹達”のところは、私自身やりたかったお話で、強気な彼女の弱い面を見ることができたのは、自分の中ではとてもよかったですね。
新井さん:『禁書目録』の収録では、まだあまり出番がなかったんですが、第11話で当麻と部屋で話すシーンがあって、そこで黒子ちゃんが変わりましたね、自分の中で。ディレクターさんから、「黒子ちゃんはおしゃまな女の子だから」って言われた時、「あ、おしゃまか」と自分の中でしっくりきて、そこからは自然に演じられるようになりましたね。“おしゃま”ということを守っていれば、あとは自由に演じられるという感じです。
佐藤さん:自分の演技の幅が、狭まったようで逆に広がった感じだよね。
――美琴と黒子を演じるのは久しぶりになりますが、今の心境をお答えください。
佐藤さん:楽しみで楽しみで、早くやりたいなー! と。この『とある科学の超電磁砲』というスピンオフ作品があると知った時から、声を大にして「アニメになったらいいな」と言ってました。その甲斐あってかアニメに……いや、関係ないのか(笑)。コミック自体がとても人気があるんですよね。『禁書目録』のアニメが始まったころには、1巻が出てたと思うんですけど、それを見てうれしくなったり……。『禁書目録』では美琴はあまりストーリーに絡めなかったんですけど、『超電磁砲』では存分にやれるな、と思って。満を持してというか、ドンとこい! ……ですね(笑)。
新井さん:お姉様にどんなふうに甘えようか考えています。まずお風呂はのぞいてみたいと思ってますし、タンスは荒らし放題ですし、枕クンクンしたりとかね。
佐藤さん:そっちなの?(笑)
新井さん:『禁書目録』でもやってたから(笑)。それと、やっと黒子ちゃんの活躍が見られるので、とても楽しみです。
佐藤さん:一瞬、カッコよかったよ、『禁書目録』でも(笑)。(※アニメ『とある魔術の禁書目録』第21話より)
新井さん:一瞬ね!(笑) アニメじゃなくてドラマCDでもいいから、なんとか1話だけでも、黒子ちゃんが活躍するエピソードがあるといいな、と思っていたんですけど、感無量ですね。
――お2人が考える、『とある科学の超電磁砲』の見どころはなんでしょう?
佐藤さん:『禁書目録』では重い話が多かったので、もっと等身大の彼女たちというか、美琴の日常をもっと見せることができたら、と思います。他にいっぱい女の子も出てきますし。『禁書目録』では当麻と2人で話すシーンが多かったんですけど、他の子たちに美琴がどんなふうに接するのかとか、どうやって戦うのかとか……、アニメになるのが今から楽しみです。黒子とのかけ合いももっとたくさんやりたかったので、楽しみにしています。
新井さん:前回は、お姉様と黒子とのかけ合いはあまりなかったので、そこをもっとたくさん見せられたらいいですね。『禁書目録』では学校の外の話が多かったのに対し、『超電磁砲』では学校の中の話が見られるので、それも見どころだと思います。あとは、新キャラクターですね。
佐藤さん:当麻の出番が少ないらしいので(笑)、その分『禁書目録』と比べてさらに女子率が高くなって、そういう“女の子の花園”的な部分も見どころかなと思います。あとはバトルですね。学園のみんなの能力にもいろいな種類があるんです。『禁書目録』は魔術サイドがメインのお話で、科学サイドにはあまり触れていなかったので。もちろん、当麻がすごい能力を持っていますけど、他にもどんな力を持った子がいるのか気になりますよね。私自身も楽しみです。
新井さん:“風紀委員(ジャッジメント)”がふだん何をしてるのか、なんかも気になりますね。『超電磁砲』の方だと活躍してるので。
佐藤さん:音楽も楽しみですね。『禁書目録』ではテクノっぽくなってましたけど、今回はどうなるのかな、と気になっています。
新井さん:女の子が多いからねぇ。どんな感じになるのかな。
――もしも学園都市の学生たちのように、なにか能力を持てるとしたらどんな能力が欲しいですか?
佐藤さん:男の子になれる能力。二十面相というか、いろんなものに変身できる能力があったらいいなと思います。声優のお仕事も、ある意味そういう仕事ではあるんですけどね。おじいちゃんになったりおばあちゃんになったりとか。
新井さん:おじいちゃんおばあちゃんになってどうするの?
佐藤さん:階段ってきついんだなー、とか思ってみる。
新井さん:それはそのうちできるから! 何を生き急いでるの?(笑)
佐藤さん:そういうさとみんはなんなのさ。
新井さん:黒子ちゃんの能力はいいなと思いますね。歩くのイヤだし。階段上るのとか。
佐藤さん:階段くらい上りなさいよ!
新井さん:疲れるよー、階段。あとは、モノをテレポートさせられるのもいいですよね。……私、ものぐさ丸出しだよー(笑)。
――逆にこんな能力を持ってしまったら困る、という力はありますか?
新井さん:透視能力とか?
佐藤さん:透明人間になれる能力とかもイヤかな。
新井さん:あと、心が読める能力とか。
佐藤さん:動物の声を聞くことができちゃう、っていうのもちょっと微妙ですよねー。