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2009年10月21日(水)

どこまで進化し続けるのか!! リアルサッカーゲーム『FIFA 10』X360版レビュー

文:電撃オンライン

『FIFA 10 ワールドクラス サッカー』

 ワールドカップイヤーばんざい! あ、2010年だから正確には2カ月後からか。まあいいや。4年ぶりの祭りで、うかれ気味のアクティです。

 そんなワールドカップイヤーの数字が冠されたリアルサッカーゲーム『FIFA 10 ワールドクラス サッカー(以下、FIFA 10)』。エレクトロニック・アーツ(EA)さんから、コンシューマではPS3/PS2/PSP/Wii/Xbox 360の5機種で、明日10月22日にリリースされます。今回、Xbox 360版の製品バージョンをいち早くEAさんからご提供いただいたので、早速プレイしてみましたよ。職権乱用じゃないよ、役得役得。

 ちなみにプレイしたのはXbox 360版ですが、PS3版もほぼ同じと考えていただいてOKです。PS3とXbox 360以外の他機種版は、ちょっと仕様やゲームモードが異なるのでご注意ください。

 それにしても勢い余って、かなり長い原稿になっちゃった。ごめん。でもサッカーゲーム好きな方は、ぜひ全部読んでほしいと思うのです。気合いを入れて、ついてきてくださいよー!

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■まず知っておきたいこと

『FIFA 10 ワールドクラス サッカー』

 この『FIFA』シリーズは、国際サッカー連盟(FIFA)公認のサッカーゲームで、世界での人気の高さはバツグン。EA SPORTSのシリーズ中、最も人気があるそうで、『FIFA 10』はなんと37カ国で発売される予定だそう。選手名、チーム名、スタジアムなどがほぼ実名で登場する上、欧州・北米・南米・アジアのクラブチームが「これでもか!」とばかりに多数用意されています。クラブだけでなく、ナショナルチームもありますよ。

 ここ最近の『FIFA』シリーズは、新要素の追加よりも、機能の改善に力点が置かれて開発されている印象です。先日行われたプレス向け発表会では、牧田和也エグゼクティブ・プロデューサーが、作業の7割をリファインに、3割を新機能の制作に当てていると説明しています。なぜか。これは推測ですが、『FIFA 07』で試合のゲームエンジンが大きく刷新され、リアルサッカーゲームとしての方向性が見えてきたからではないでしょうか。

 根幹となるゲームエンジンの完成度が高く、わざわざ変える必要はない。その一方で細部は、『FIFA 08』、『FIFA 09』、『FIFA 10』と、プレイヤーの意見をもとにガンガン改善を施しています。そうして生み出された最新作『FIFA 10』、完成度の高さがヤバいです。以下ツラツラと、そのヤバさを書いていこうかと。


■試合部分の変更点は?

『FIFA 10 ワールドクラス サッカー』

 はっきり言って、『FIFA 09』→『FIFA 10』の変更点は“選手の動きが自然になった”ことだけです。……え、それだけ? コンセプトが直球すぎですよEAさん。んで、何によって自然になったかというと、以下のシステムが一例として挙げられます。これらすべての仕組みが、リアリティを増す方向に作用しているんですよ。

 ・フィジカルコンタクトのリアリティ
 ・360度ドリブルの実装
 ・スキルドリブルの実装

 他にも改善点はいろいろいろいろイロイロあるんですけど、主だったところだけ抽出してみました。各システムの説明は、先行プレイレポートで詳しく説明していますので割愛……と思ったんだけど、注釈を1つ。先の記事では開発度65%のものをプレイして「むずかしーむずかしー」とのたまっていましたが、製品バージョンではさほど難しく感じられませんでした。攻撃時も守備時もフィジカルコンタクトがしやすく(されやすく)なっている印象ですし、ドリブルで蹴り出す足を意図的に変えることも難しくない。『FIFA 09』のプレイヤーであれば、すんなり『FIFA 10』でも戦えます。断言。

 “自然な動き”についてもう1つ言及しておくと、ちょっとした選手のモーションが追加されている点がポイントです。ディフェンスでパスカットのために足を無理矢理伸ばすような、細かいながらも自然さを増すモーションが増えている点はうれしい限り。

 また、実況や解説のバリエーションも地味に増えていてポイント高いです。実況は西岡明彦さん、解説は日本代表監督でもある岡田武史さんと、『FIFA』シリーズ恒例のゴールデンコンビ。「見た目とは裏腹にピリリと辛い(by西岡アナ)」岡ちゃん節も健在。

 ともあれ、サッカーの試合部分は断然クオリティ高ぇ。『FIFA 08』のころからずっと言ってるけど、高ぇ。1対1のマッチアップの楽しさ、選手AIの賢さ、スキルムーブの多彩さ、10人対10人のオンライン対戦などなど、サッカーゲームとしてのウリがたくさんありすぎて書ききれない。PS3版、Xbox 360版とも無料体験版がオンラインで配信されていますから、それをプレイするのが理解の助けになるかと。


■やりこみ要素がハンパない!

『FIFA 10 ワールドクラス サッカー』

 『FIFA 10』には“バーチャルプロ”と呼ばれるシステムが追加されているのですが、このシステムはやりこみがハンパないです。これまでバーチャルプロについてはほとんど紹介していなかったので、簡単に説明すると、プレイヤー自身が1人の選手(=プロ)を作成して、そのプロを試合に出すことができるもの。しかもプロは、すべてのオフラインモードと、一部のオンラインモードで、共通のステータスで使用することが可能です。

 これだけだと、なんだか“よくある機能”に見えるのですが、バーチャルプロのすごいところはプロに育成要素が用意されている点。トロフィー(PS3)や実績(Xbox 360)とは別に多数の“チャレンジ”が設定されていて、その条件を達成するとキャラクターのステータスが上がるんです。たとえば“ペナルティエリア内からコントロールシュートを決める”と“決定力が1上がる”といった具合。出される条件と上がる能力値が基本的に関連している点がおもしろい。報酬は能力値アップだけでなく、スキルが解放されたり、ゴールパフォーマンスが解放されたりすることもあります。

 そうそう、バーチャルプロの選手の顔は、従来の選手作成のように“顔のパーツをパラメータで指定する”だけでなく、自分で撮影した顔写真を取り込むこともできます。ただ、取り込んで作ると、なんとなーくノッペリ感が。2Dの写真を強引に3D化するわけだから、仕方ないですよね……と書いた後、とりあえずEAの広報さんに聞いてみた。「いい方法ないっスかね?」「正面だけじゃなくて、横顔の写真も合わせて取り込むといいですよ」「それだ!」 読者の皆さんも、横顔の取り込みをお忘れなく。


→今度はライブシーズンも“遊べ”ますよ(2ページ目へ)

※ゲーム画面は英語版のもの。
(C)2009 Electronic Arts Inc. EA, EA SPORTS, and the EA SPORTS logo are trademarks or registered trademarks of Electronic Arts Inc. in the U.S. and/or other countries. All Rights Reserved. Official FIFA licensed product. "(C) The FIFA Brand OLP Logo is a copyright and trademark of FIFA. All rights reserved." Manufactured under license by Electronic Arts Inc. All other trademarks are the property of their respective owners.

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データ

▼『FIFA 10 ワールドクラス サッカー』
■メーカー:エレクトロニック・アーツ
■対応機種:PS3/PS2/PSP/Wii/Xbox 360
■ジャンル:SPG
■発売日:2009年10月22日
■価格:PS3/Xbox 360 7,665円、PS2/Wii 6,090円、PSP 5,250円(各税込)
 
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