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2009年10月26日(月)

すべての『ガンダム』ファンに捧げる音楽イベント“Soul G”の模様をレポ!!

文:電撃オンライン

 10月24日、東京・千代田区にある東京国際フォーラムで、イベント“Soul G ~すべての戦士に捧げる音楽祭~”が開催された。

 このイベントは、アニメ『ガンダム』シリーズが今年で生誕30周年を迎えたことを記念して開催されたライブ。イベントには、これまでのシリーズ作品のテーマ曲を歌ったアーティストたちが一堂に集結し、特別編集映像とともに歌を披露した。出演したアーティストは、以下を参照のこと。

■ 出演アーティスト ■

麻倉あきら(機動新世紀ガンダムX)
鮎川麻弥(機動戦士Zガンダム)
新井正人(機動戦士ガンダムZZ)
石川智晶(機動戦士ガンダムSEED・機動戦士ガンダム00)
鵜島仁文(機動武闘伝Gガンダム)
奥井亜紀(∀ガンダム)
川添智久(機動戦士Vガンダム)
高橋瞳(機動戦士ガンダムSEED DESTINY)
MIQ(機動戦士ガンダム0083)
森口博子(機動戦士Zガンダム・機動戦士ガンダムF91)
米倉千尋(機動戦士ガンダム第08MS小隊)


※敬称略、50音順。
※()内はテーマ曲を担当した作品名。

 アーティストたちの他にもスペシャルゲストとして、『機動戦士ガンダム』ではアムロ・レイ役を、『機動戦士ガンダム00』ではナレーションとリボンズ・アルマーク役を担当した声優の古谷徹さん、そして『ガンダム』好きで知られるお笑いタレント・土田晃之さんが登場し、観客たちをわかせていた。この記事では、その様子を振り返っていく。

※記事中で使用されていた写真の掲載期間は終了しています。ご了承ください。

 イベントの冒頭では古谷さんによる朗読が行われた。朗読されたのは、『機動戦士ガンダム』より、コアファイターの中でアムロがララァとの未来を垣間見るシーン、『∀ガンダム』より、フラットを掘り返したロランが月に住む同胞たちに地球のすばらしさをほえ叫ぶシーン、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』より、シンがキラを撃墜し、コクピットで泣き笑うシーンの3つ。後のトークで古谷さんは「朗読は難しいね。アムロはちょっと慣れてるんだけど」と笑いながら感想を述べていた。

 古谷さんの1本目の朗読が終わると、『Z・刻を越えて』のイントロが。すると観客席は一気にヒートアップ!! 歌を披露する鮎川さんとともに「ゼータ!」のコールを繰り返した。鮎川さんは歌い終わると、観客と一緒に30周年を迎えた『ガンダム』シリーズに「おめでとう!」の言葉をプレゼントした。鮎川さんの次にステージに現れたのは、『機動戦士Zガンダム』の後半テーマ曲を担当した森口さん。「これからも大切に大切に歌っていきたい歌」という『水の星へ愛をこめて』を熱唱してくれた。初めて聞いた時には、土田さんも思わずTVにツッコんだという『アニメじゃない ~夢を忘れた古い地球人よ~』を歌い上げたのは、新井さん。観客席からもノリノリで「アニメじゃない!」のコールが。

 ライブの合間に行われた土田さんのトークでは、『ガンダム』のネタが随所に織り込まれていた。作品を見ていた当時どんなことを思っていたかなどを話したりして、観客席を大いに笑わせ、盛り上げていた。土田さんのトークで一息入れたところで、アツいライブが再びスタート! 川添さんは『機動戦士Vガンダム』から『STAND UP TO THE VICTORY ~トゥ・ザ・ヴィクトリー~』を熱唱した。鵜島さんが歌ってくれたのは『FLYING IN THE SKY』。「BRIGHT YOU NOW!!」や「SHINING FINGER!!」などの部分では、またも観客席から大きなシャウトがあがっていた。そんな鵜島さんに続いて大歓声の中で『DREAMS』を歌いあげた麻倉さんは。歌い終わった後に「ここだけの特別な歌を歌います!!」とサプライズ発言! 期待にざわめく客席の耳に飛び込んできたのは……、なんと『新機動戦記ガンダムW』のOPテーマ『JUST COMMUNICATION』! 麻倉さん、鵜島さん、川添さんという、まさにここだけで結成されたトリオがこの曲を熱唱した。あまり練習する時間が取れなかったとのことだったが、土田さんもビックリするほど完成度の高いパフォーマンスを披露した。歌い終わった後のトークでは、麻倉さんたちも『ガンダム』シリーズにおめでとうの言葉を贈った。

 アツいライブをまだまだ終わらない! 次に客席をわかせたのは、MIQさんだ。「歌ってきて、本当によかった!」と話すMIQさんは、万感の思いをこめた『MEN OF DESTINY』で、そのすばらしい歌声を聞かせてくれた。米倉さんは、自身のデビュー曲でもある『嵐の中で輝いて』を歌い上げた。海外でのライブの際にもこの歌を歌っているとのことで「『嵐の中で輝いて』は中国でもとても人気があるんですよ」とコメントした。

 古谷さんの朗読をはさんだ後、ステージに現れた奥井さんが歌ったのは『月の繭』。それまでのステージとうって変わってとても静かな中、観客たちはろうろうと響き渡る奥井さんの歌声に耳を傾けていた。再びステージに姿を見せた森口さんは、ライトに包まれながら『ETERNAL WIND ~ほほえみは光る風の中~』を情感たっぷりに歌い上げた。こちらの曲でも観客たちはじっと歌に聞き入っており、会場は、森口さんの歌声と演奏だけで満たされていた。森口さんが歌い終えた後のトークコーナーでは、奥井さんと森口さんが曲にまつわる思いを語ってくれた。『ETERNAL WIND ~ほほえみは光る風の中~』について森口さんは「歌うたびに育てられている曲ですね」とコメント。奥井さんは「『月の繭』を歌う前にしばらくブランクがあったので、収録でとても緊張したことがずっと忘れられない」と話してくれた。

 『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』の主題歌を歌う宇都宮隆さんは現在ツアー中とのことで、ビデオメッセージによるあいさつが届けられていた。そして、先日のニュースでも2010年2月20日より展開することをお伝えした『機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)』の特報映像も上映された。ここで古谷さんによる3本目の朗読が。朗読が終わると間髪入れず、高橋さんによる曲『僕たちの行方』へとつながっていった。歌の後にステージに現れた土田さんは、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』を見ていた当時を振り返り「“ジェットストリームアタック”が出てきたことに驚きましたね!」と話した。高橋さんに続いては、石川さんが『機動戦士ガンダム00』セカンドシーズンのEDテーマ『Prototype』と、『機動戦士ガンダムSEED』の最初のEDテーマ『あんなに一緒だったのに』を立て続けに熱唱した。石川さんは「(『ガンダム』という)ビッグネームにプレッシャーを感じてはいましたが、『ガンダム』があってこそ、今があるんです」との思いを口にした。

 石川さんのステージが終わると、ステージ上のモニターには、『機動戦士ガンダム』最終話“脱出”のラストシーンが映し出された。映像の流れる中で古谷さんが「皆さんが『ガンダム』を愛してくれる限り、僕は永遠にアムロです。今の思いは、アムロが最後に言ったセリフと一緒です」と静かに語ると、ここでモニターからアムロのセリフが。すると会場からは、大きな拍手が巻き起こった。両手を広げて観客に感謝の意を示す古谷さんの紹介で、ステージに富野由悠季さんが登場。同じく両手を広げて観客からの「ありがとう!」という声に応じた富野さんは、来場者に向けて「30周年というものに封じ込めないために、我々は“Always Beginning”という旗印を掲げました。皆さんに命ある限り応援してください、なんてことは言いません。しかし、『ガンダム』という名前を語り継いでいただければ本当にうれしく思います。今日は、ありがとうございました」とスピーチした。

 最後は、この日ステージに登場したアーティスト全員で『翔べ!ガンダム』を歌うことに。古谷さんや土田さん、それに会場を訪れた観客たちも一緒になって大合唱!! 最後は『哀・戦士』のインストが流れる中、アーティストたちはステージを後にしたが、熱が冷めやらぬ観客の中には、『哀・戦士』を歌いだす人も。最後は大きな拍手とともに、イベントの幕が下りた。

(C)創通・サンライズ
(C)創通・サンライズ・毎日放送

■Soul G ~すべての戦士に捧げる音楽祭~
【開催日】2009年10月24日(※終了)
【会場】東京国際フォーラム
【セットリスト】
 『Z・刻を越えて』
 『水の星へ愛をこめて』
 『アニメじゃない ~夢を忘れた古い地球人よ~』
 『STAND UP TO THE VICTORY ~トゥ・ザ・ヴィクトリー~』
 『FLYING IN THE SKY』
 『DREAMS』
 『JUST COMMUNICATION』
 『MEN OF DESTINY』
 『嵐の中で輝いて』
 『月の繭』
 『ETERNAL WIND ~ほほえみは光る風の中~』
 『僕たちの行方』
 『Prototype』
 『あんなに一緒だったのに』
 『翔べ!ガンダム』

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