2009年11月5日(木)
劇場アニメ『マイマイ新子と千年の魔法』が、11月21日より全国ロードショー公開となる。
本作は、紫綬褒章を受章した芥川賞作家・高樹のぶ子さんが、自らの幼少時代をモデルに描いた自伝的小説『マイマイ新子』をアニメ化したもの。空想好きで多感な少女・新子が、豊かな自然の中で毎日を真剣に生き、時に苦い思いをしながら、仲間たちとゆっくり成長していく姿が描かれていく。また、小説の中でイキイキと描かれていた昭和30年代の山口県防府の風景を、美しく表現した映像も注目ポイントだ。
映画化の指揮を執ったのは、TVアニメ『名探偵ホームズ』や映画『魔女の宅急便』で演出補として宮崎駿監督を補佐し、映画『アリーテ姫』などを担当した片渕須直監督。制作スタジオは、『時をかける少女』や『サマーウォーズ』などの劇場アニメを手掛けたマッドハウスとなっている。
豊かな自然に囲まれた山口県防府市・国衙。平安の昔、この地は“周防の国”と呼ばれ、国衙遺跡や当時の地名を今もとどめている。 そんなこの町の旧家に住む主人公・新子は、おでこにマイマイ(つむじ)を持つ空想好きの小学3年生。おじいちゃんから聞かされた千年前のこの町の姿や、そこに生きた人々の様子をいつも想像していた彼女は、平安時代の小さなお姫様のやんちゃな生活までも、まるで目の前の光景のようにイキイキと思い起こしながら、毎日を明るく楽しく過ごしていた。 そんなある日、東京から転校生・貴伊子がやってきた。好奇心旺盛な新子は彼女に興味を抱き、田舎の生活になじめない貴伊子とも次第に仲よくなっていくが……。 |
ゆったりとした世界観の中で、はつらつとした少年少女の物語が楽しめる本作。興味がある人は、映画館に足を運んでみるといいだろう。なお、全国公開は11月21日となっているが、映画の舞台となった山口県のみ11月14・15日に特別先行上映が行われる。山口県やその近くに住んでいる人は、風景に思いをはせながら、ひと足先にご覧になってみては?
(C)2009 髙樹のぶ子・マガジンハウス/「マイマイ新子」製作委員会
■映画『マイマイ新子と千年の魔法』