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2009年11月13日(金)

『RO』次期大型アップデートEpisode8.1先行プレイレポート

文:電撃オンライン

 RWC2009&ガンホーフェスティバル2009で行われた『ラグナロクオンライン(以下、RO)』カンファレンス記事でもすでにお伝えしているが、2009年11月17日に次期大型アップデート『Episode8.1 :into the unknown【イグドラシル】』が実装される。前回のEpisode8.0で魔王モロクを追う途中で発見された異世界“アッシュ・バキューム”で、プレイヤーが新たに遭遇する2つの未知の種族とは何者なのか? 超上級プレイヤー向けとされるダンジョン内部や新モンスターとドロップアイテム。さらにExtra Updateの新システム、“ヒドゥンスロットエンチャントシステム”についても詳しい話を聞いてきたので、その内容をお伝えしよう。なお、今回も専用サーバ上の特殊な条件でテストプレイを行っていることを、あらかじめご了承いただきたい。

『ラグナロクオンライン』 『ラグナロクオンライン』 『ラグナロクオンライン』
▲ガンホー・オンライン・エンタテイメントのゲームサービス部 一課主任 千葉亮一氏、第一マーケティング部第一企画課 中村聡伸氏、ゲームサービス部一課 長澤誠吾氏(写真中央)。

■通訳がほしくなる? 異世界でついに言葉も通じぬ未知の種族と遭遇

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▲“知恵の王の指輪”の説明を読むと、古代の知恵の王が所持し、あらゆる生物と話すことができたという指輪……の模造品らしい。ちなみに本物はたぶん旧約聖書に登場したソロモン王が持つ指輪のことだと思われる。

 前回のEpisode8.0では、異世界を調査するためのミッドガルド連合駐屯地や、その西のスプレンディッドフィールド、東のマヌクフィールドの一部が実装された。今回のアップデートで、さらにその先へつながるワープリンクが出現し、2つの街と2つのフィールドが拡張された。新フィールドにはEpisode8.0のクエスト”生態研究”を進めていれば誰でも入ることができるのだが、各街に住む2つの種族は異世界の言葉を話すため、そのままでは会話がまったく理解できない。そのためプレイヤーはまず、メインクエスト“知恵の王の指輪クエスト”をクリアして、アイテム“知恵の王の指輪”を入手する必要がある。これを身につけることで彼らの言葉がわかるようになるのだ。ただし、このクエストを開始するためにはEpisode8.0最後のクエスト“三ヶ国への報告書”を開始していることが条件となるので、まだ進めていないというプレイヤーは注意してほしい。さて、2つのフィールドのうち、まずはスプレンディッド側の新たな街“前線基地スプレンディッド”から観光案内をスタートさせよう。

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▲“知恵の王の指輪クエスト”の起点となるNPC機械工学者ドランス。▲指輪を装備せずに話しかけると、こんな風に彼らの言うことがまったく理解できない。

 西のスプレンディッドフィールドは、妖精“ラフィネ族”が住む緑豊かな地域である。前線基地スプレンディッドはウンバラマップ並みに高低差があり、街中を這う植物のツルを上っていくと、はるか上空に生い茂った葉の隙間から、街並みを見下ろすこともできる、美しい場所だ。葉っぱの上を歩いていると、ときどきツボミのような形の小さな部屋を見かけるが、これはラフィネ族の成人なら誰でも持っている、“ヤイ”と呼ばれる自分だけのプライベートルーム(?)らしい。実際、中はものすごく狭いのだが……。

 知恵の王の指輪を持っていればヤイの素材不足に悩む、ヤイ職人を手伝うクエストが受けられる。このクエストをクリアするとお礼にもらえる“スプレンディッドコイン”は、前線基地スプレンディッドの中だけで使えるラフィネ族専用の通貨だ。街中の商人からはスプレンディッドコインと交換で、ルシオラヴェスパのハチ蜜、ピンギキュラの果実ジャムなど舌をかみそうな名前のアイテムを購入可能。これらのアイテムを使うと、スプレンディッドフィールドのモンスター限定で一定時間、物理/魔法ダメージの増減というメリットがあるのだ。後述するマヌクフィールドにも同様のクエストと専用コイン、アイテムが用意されており、そちらは当然マヌクフィールドのモンスターにしか効果はない。

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▲前線基地スプレンディッドで建物の多くは街の中心部に集中している。
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▲家と言うより、ワンルームといったほうがよいサイズの“ヤイ”。ラフィネ族にはなくてはならない物なんだとか。
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コイン1枚でアイテム3個と交換してくれる。NPCレビオルディルは、前線基地スプレンディッドを統括する偉いラフィネ族の女性。

 東のマヌクフィールドは雪に覆われる凍てついた土地で、こちらには巨人のサファ族が住んでいる。鉱山の街マヌクはその名の通りブラディウムと呼ばれる特殊な鉱石が取れる地域。実は、サファ族はある病に苦しんでおり、症状を抑えられるブラディウム鉱石なしには生きていくことができないのだ。さらにブラディウム鉱石が原因で、西のラフィネ族との間に争いが起きているようだが、そのあたりの詳しい話は、クエストを進めてのお楽しみということで。

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▲岩と雪ばかりの土地にキラキラと輝くブラディウム鉱石が目立つ、鉱山の街マヌク。病気のためかサファ族の住人は皆顔色が悪いように見える。
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▲あちこちでブラディウム鉱石を採掘しているサファ族。これが争いの種なのだろうか?
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▲サファ族の首長ニトエトル。奥にはなんとラフィネ族の少女が捕虜としてつかまっていた。プレイヤーはどちらの側につくのか選択を迫られる場面もあるらしい。

■メモリアルダンジョン“ニーズヘッグの巣”は超上級プレイヤー向けコンテンツ

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▲巨大な木の根元にあるイグドラシル中心部への入り口。

 『EP8.1』ではフィールドと街のほかに、新ダンジョンが1つ実装されている。ガンホーフェスティバル2009の『RO』カンファレンスでは2つのダンジョンと発表されたが、正確には1つの新ダンジョンとその下層につながるメモリアルダンジョンが1つという構成だ。2種族のクエストを進めていくと、スプレンディッドフィールドの北にある洞窟に入れるようになり、これが新ダンジョン“イグラシドル中心部”となる。

 新ダンジョンは通路が狭く、やたらと暗いのが特徴。実際に歩いてみたがトール火山に似た印象を受けた(移動可能範囲はもっと狭いが)。モンスターはドラコとドラコの卵を除けばすべてアクティブモンスターで、水属性と地属性が最も多く、次に闇と毒属性が出現する。ポップ数が少ないので難易度はさほど高くはないが、その分経験地が美味しいかどうかは微妙なところだ。

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▲ドラコ(左)、アクアエレメンタル(中央)、ドラコの卵(右)。アクアエレメンタルはコールドボルトやウォーターボールを使ってくる。
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▲ダークピンギキュラ(左)、ラタトスク(右)。体は人間の女性で 顔と尻尾がリスのようなラタトスクは、北欧神話でイグドラシルの木を忙しく走り回るリスとして描かれている。

 イグドラシル中心部で注目のモンスターは、シカのような外見を持つ“ドゥネイール”。種族は人間の中型サイズで、ちょっとした中ボスクラスの強さだが、その強さに見合うだけのアイテムを複数持っている。もちろん手に入れられるかどうかは運次第だが。テストプレイでは、毎度のことながら連携の取れないにわかパーティなので全滅してしまったが、セイフティウォールを活用することで結構楽に立ち回れた。ギルドメンバーと一緒にぜひチャレンジしてみよう。

『ラグナロクオンライン』
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 ダンジョンの2階層目に降りると、いよいよメモリアルダンジョン“ニーズヘッグの巣”への扉が待ち受けている。メモリアルダンジョンとは簡単にいえばパーティメンバーだけが入れる、インスタンスダンジョンのこと。制限時間はあるが、知らないプレイヤーの邪魔が入らないので、仲間たちとボス討伐に集中できるというわけだ。今回のメモリアルダンジョンは2層にわかれており、1回の制限時間が4時間。再挑戦には72時間のクールタイムが必要となる。

 なお、“知恵の王の指輪”クエストの開始には“三ヶ国への報告書”を開始していることが条件となっていたが、メモリアルダンジョンへの入場には“守護者クエスト”をある程度進めていることが前提条件となっているので注意してほしい。

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 ニーズヘッグの巣の2層目でいよいよ真打ち、MVPボスモンスター“ニーズヘッグの影”と遭遇。種族は竜の大型サイズで、周囲にダークシャドーを召喚してくる。本来はメモリアルダンジョン内で一定の手順を踏まないと出現しないニーズヘッグの影だが、テストプレイ用に特別にポップさせてもらった。過剰精錬ありのフル装備ロードナイトが、アスムプティオ付でも被ダメージが12,000超えと、かなり痛い。テストプレイは毎度毎度あっさりやられるのがお約束だが、もちろん今回はまばたきしたら倒されていた……。この強さをぜひ皆様にも味わってほしい。

『ラグナロクオンライン』
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■ハイリスクハイリターンが癖になる? “ヒドゥン-スロットエンチャント”

 先述のように『EP8.1』で実装されるフィールドとダンジョンは、最低でもレベル70以上が必要で、実際にクエストを進めていくにはレベル90台あるいは上位2次職のレベル80以上が適正という、かなり上級者向けのコンテンツとなっている。そこで韓国バージョンでは別々のタイミングに実装された新システムを、日本では同時実装してしまおうというのが、メインシナリオとは無関係のEXTRA UPDATEだ。

 その中でも目玉となるのは、やはり“ヒドゥン-スロットエンチャント(HSE)”システム。すでに実装済みの“スロットエンチャント”システムは、一部の装備品にスロットを追加できるというものだった。今回は特定の鎧のみが対象となり、エンチャントに成功すればStr/Agi/Vit/Int/Dex/Lukのステータスのどれか1つが+1~+3の数値でアイテムに付与されるというものだ。対象となる鎧の種類は豊富で実用性も高いのだが、その分デメリットも多いので利用の際には十分注意してほしい。

 まず、すでに精錬やカードを刺してある鎧にHSEシステムを使うと、精錬値は0になりカードも消滅してしまう。そもそもHSEに失敗すればアイテムそのものが消滅する。次にHSEシステム利用時の手数料と成功率は、スロット無し/スロット有り/高級鎧の3段階で設定されている。ちなみにこの高級というのは、ゲーム内での相場とはあまり関係なく、エンチャントを担当するNPC細工職人の判断によるものだ。当然、高級鎧の成功率はかなり低く、テストプレイでは5回試してたったの1個だけが成功した。より強い鎧を手に入れたいとなると、まずはHSEシステムで希望のステータスボーナスを付与し、その後過剰精錬にチャレンジ、最後にカードを刺すというのが理想的だろう。HSEシステムは同じ鎧に何度も上書きできるので(成功すれば)、気に入ったステータスボーナスが出るまで、繰り返しチャレンジすることも可能だ。

 正直お値段からいえば初心者にはちょっと手の届かないギャンブルだが、少しでも+補正のかかった装備がほしい、カードとの相乗効果をいかしたいというプレイヤーには挑戦しがいのあるシステムだ。狙ったステータス値で+3がでれば、効果はかなり大きいだろう。

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▲こちらが細工職人の三姉妹で、三女がスロット無し、次女がスロット有り、長女が高級鎧を担当。手数料はそれぞれ30万zeny、50万zeny、100万zenyと高額だ。
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▲スロット無し鎧の成功率はわりと高いが、高級鎧はさすがに厳しい。やっと成功したオルレアンの制服はInt+1、う~ん微妙。

■新たな装備品ももちろん大放出

 大型アップデートの楽しみの一つが新装備品の実装だろう。もちろん今回も数多くのアイテムが追加されている。ただし、『EP8.1』の新モンスターからのドロップ品は武器5種、防具5種のみ。EXTRA UPDATE関連としてミニクエストでもらえる頭装備が全6種、そして既存のMVPボスモンスターから手に入る武器/防具が全16種となっている。また、既存MVPボスからのドロップ品は、基本的に上位2次職向けが中心となる。そのうち一部の画像をお見せしよう。

●『Episode8.1-:into the unknown【イグドラシル】』新モンスターのドロップ品

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●ミニクエスト関連頭装備

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●EXTRA UPDATE関連モンスタードロップ品

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 『Episode8.1 into the unknown【イグドラシル】』のメインコンテンツ紹介はこれにて終了。この他にもまだまだ、サービス7周年記念のアニバーサリーイベントなども待っているので、プレイヤーはとりあえずRWC2009優勝記念の経験値2倍期間の喜びを享受しつつ、アップデートの当日を楽しみに待っていてほしい。

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データ

▼『ラグナロクオンライン』
■メーカー:ガンホー・オンライン・エンターテイメント
■対応機種:PC(対応OS:Windows 2000/XP)
■ジャンル:RPG(オンライン専用)
■正式サービス開始日:2002年12月1日
■プレイ料金:1,500円(税込)/30日

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