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2009年12月25日(金)

ブラウザ型『フラゴリア』オープンβテスト直前!先行レポート

文:電撃オンライン

 12月26日からオープンベータテストが始まるMMORPG『フラゴリア』。日笠陽子さんのボイスをはじめ、新要素が実装された。

 アクワイアが運営するPC用ブラウザ型MMORPG『フラゴリア』。12月6日までオープンクオリティテスト(実質クローズドベータテスト)が行われていたが、いよいよ明日12月26日からオープンベータテスト(以下、OBT)が開始される。

 本作はロシア生まれのRPGということで、かわいさ重視のカジュアル系MMOはお腹いっぱいという本格派RPGプレイヤーや、海外ゲーム独特のダークな世界観を愛するゲーマーの注目を集めている。実際、アルファテストの終了後は「『ディアブロ』みたいな世界観が好き」、「武器や防具の種類が豊富なところがよい」など、ディープな部分で高い評価を受けていたようだ。今回、9月のアルファテストからOBTまでやや間があいたこともあり、かなりの部分で修正、バランス調整がなされている。本レポートでは主な変更点を中心に紹介していこう。

『フラゴリア』 『フラゴリア』 『フラゴリア』

■ブラウザ型ゲームなのにクライアントがある?

 最も大きな変更点はクライアントが用意された点だ(本日12月25日より配布を開始)。本作はPCの環境を問わない、Webブラウザさえあればどこでもプレイできる手軽さが魅力なのだが、前回のアルファテストにおいてプレイヤーから「ラグが発生する」という意見が多かったとのこと。これはサーバやプログラム上の問題というよりも、各プレイヤーのPCスペックや回線によるものが大きいため、クライアントが用意された。もちろんクライアントのインストールは必須ではなく、従来通りブラウザのみでのプレイも可能。あくまでより安定したプレイ環境の提供が目的となっている。

 ここで1点気になるのが、クライアントの改ざんやチートツールへの対策だろう。ブラウザ型ゲームでも便利にプレイするためにアドオン、MODなどと呼ばれる外部ツールがプレイヤーによって開発されるケースが多いが、クライアント型となると、より高度な機能を持つ外部ツールやデータの改ざんなどが行いやすくなる。ただし、運営側としては十分な対策を準備しているとのことだ。

『フラゴリア』 『フラゴリア』
▲左がブラウザで『フラゴリア』をプレイした画面、右がクライアント型の画面。使い勝手に差はないので、自分が一番安心してプレイできる環境を選ぼう。

 次に注目したいのがチュートリアルの大幅な変化。まず、プレイヤーに基本操作や戦闘方法を教えるチュートリアルの案内役として、NPC女神が実装された。そしてこの女神のボイスを、日笠陽子さんが担当している。東京ゲームショウ2009でも、その姿を一目拝もうとするファンでアクワイアブースが黒山の人だかりとなった、あの人気声優・日笠さんの声が聞けるだけでも『フラゴリア』をプレイする価値は大きい!

 もちろん変更点はボイスだけではない。日本だけでなく、すでにサービスを開始しているドイツ、ロシアでもチュートリアル自体がわかりにくいという意見が出たことを受け、次に話しかけるNPCや倒すべきモンスターの方向に大きく目立つ矢印を表示するなど、オンラインゲーム初心者にも優しい設定になった。また、チュートリアルは最短で終わらせればレベル4だが、もう少し強くしてから一般フィールドデビューしたい人のために、チュートリアル終了時のレベルを調整。全部こなせばレベル5~6まで育てることが可能だ。

『フラゴリア』
▲女神NPCの顔アイコンがとても女神に見えないのは、あくまで開発中の段階ゆえ。今後、もっと愛らしいグラフィックになる予定だ。
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▲クエストの内容は前回のテストプレイ時からさほど変わっていないが、どこに行けばいいのか、何をすればいいのか、より分かりやすくなった。

■日本プレイヤーはせっかち? 移動速度やレベリングのバランスも調整

 チュートリアルの見直しや、ゲームクライアントは日本以外の地域でも適用される変更点だが、アルファテストで寄せられた意見をもとにした日本独自のバランス調整も入っている。1つ1つはインターフェースや数値の見直しといった体感しづらい部分だが、いくつか具体例を挙げると、アルファテストでは「とにかくキャラの移動が遅すぎる」という意見が多かったそう。そのためOBT以降は移動速度を従来比180%に設定。ソロプレイを好む傾向が強い日本人向けに、キャラクターの成長ステータスの調整、モンスターのHPやダンジョン以外に出現するレベル19以下のモンスターの非アクティブ化を行い、序盤から戦闘しやすく、成長しやすいバランスになるようだ。

 また、『フラゴリア』独自の世界観はきちんと残しつつも、日本人にはあまりなじみがないロシアっぽさ、たとえば武器や防具などのアイテムとNPCの名前、キャラクターの職業、スキル、システムメッセージなどを、作品の世界観に合わせて、より自然な日本語にしたとのことだ。

 個人的にはロシア風の名前や、ロシアの民話をベースにしたクエストなどは他のMMORPGにはない、『フラゴリア』だけの大きな魅力なのであまり変えないでほしいと思うのだが、一方でメディア向け先行プレイでは舌をかみそうな街の名前に手こずった思い出もある。このあたりは日本運営側で絶妙なバランスを取ってほしいところ。まったくの余談だが、ロシア語は日本語や英語に比べてかなり規則性が高い言語で、ちょっと慣れれば語尾を見ただけで人名なのか、動詞か、形容詞かまですぐわかるようになる。『フラゴリア』をきっかけにロシア語とロシア文化を調べてみるといった、オツな趣味にチャレンジしてみるのはいかがだろうか?

『フラゴリア』 『フラゴリア』 『フラゴリア』
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 この他にも、モンスターがドロップする“ボール”を集めるとアイテムと交換できる収集要素、街中の建物の前に看板を設置する、などのかなり細かい改修がなされている。今後は月1回のアップデート実施を目標に、新たな騎乗ペット(馬)の追加、クラフト(生産)システム、ギルドの城建設システムなども予定されているそう。スクリーンショットを見てピン! ときた読者はぜひ『フラゴリア』に参加してほしい。

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データ

▼『フラゴリア』
■開発:DATCROFT
■運営:アクワイア
■対応機種:PC(ブラウザ専用)
■ジャンル:RPG(オンライン専用)
■正式サービス開始日:2009年12月予定
■プレイ料金:アイテム課金

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