2010年1月18日(月)
――戦闘から話が離れますが、クラスメート30人の全員にエピソードが用意されているのは、かなり魅力的ですよね。
田中:前回も50人(の小隊員が)いて、本当は彼らにもエピソードを用意してあげたかった。イーディーのダウンロードコンテンツも非常に評判がよかったですし、30人の全員にエピソードを用意するのはユーザーさんの求めていることだと思いましたね。
――今作もDLCのミッションがありますよね。これは、キャラクター性が強いものになる予定なのでしょうか?
本山:現状では詳しくお話できない部分もありますが、カスタマイズするのに必要な素材、レア素材が手に入りやすくなるミッションもけっこう多いです。けれど今後、キャラクター中心のダウンロードコンテンツも用意できたらいいなと思っています。
――先ほど、ユーザーから採り入れたアイデアの1つとも話されていましたが、今回は、各キャラクターにエピソードと連動したポテンシャルがあって、話を進めていくとポテンシャルが入れ替わるのは、かなり見どころになっていますよね。
本山:やはり『ヴァルキュリア』だと、お話だけ読んでも、ゲーム性だけでも、というところがあるので。そこはリンクさせています。
田中:前作のユーザーさんからは、「マイナスポテンシャルを克服してほしい」という要望がすごくありましたので、参考にしました。ただ、マイナスポテンシャルが全部プラスになるかというと、ずっとマイナスなままのポテンシャルもあります。そこは欠点も含めて、そのキャラクターを愛してほしいですね。
――では、そのキャラクターが抱えている一番の性格的な課題が、エピソードを通じてプラスのポテンシャルに変わっていく感じですか?
田中:とは限らないですね。正直、克服する人もいますけど、まったく克服しない人もいるし、アバンがなんの力にもならずに勝手に立ち直る人もいるので。キャラによって千差万別で、「なんじゃこいつ」で終わるような話もあります(笑)。
▲1人1人のキャラクターが、深く描写されるようになった本作。ちなみにポテンシャルは、『2』で追加された“モラル”(戦闘画面左上の数字)とも関連があり、モラルが高いほどプラスポテンシャルが発生しやすく、低いほどマイナスポテンシャルが発生しやすい。なお、モラルが0になると敗北してしまう。 |
――話は変わりまして、先日、自衛隊の取材に行かれたと聞きました。そういった取材などにはよく行かれるのでしょうか?
田中:そうですね。実際の兵器や戦術について取材もしますし、資料も参考にしています。
本山:あれは取材というのかなあ……(苦笑)。
――歴史についても、前作の博物一覧は読み応えがありましたよね。
田中:前作は僕がディレクターで、あれは僕が作ったところもあるんですよ。僕が結構そういうゲームの作り方をするというか、今の時代だけじゃなくて、その過程の文化や流れがあって今があると思っているほうなので。それまでの設定についても、ゲームには全然使わないかもしれないと思っても作っています。そしたら、「『2』になってわりと生きてきたな」というのが、結構あるのですが(笑)。
――ちなみに、『2』で生きてきた部分というのは?
田中:いろいろありますが、1つはオドレイさんの宗教がらみのことですかね。
――彼女の信じるユグド教というのは、前作ではあまり耳にしなかったような……。
田中:単語だけは出てきたんですよ。ただ深くは語られなかった。まあ、ヴァルキュリア信仰があるみたいことは言われていたんです。
――ヴァルキュリア人とダルクス人の関係は、今作でも話の中心にかかわってくるのでしょうか?
田中:そういう意味では中心というか……深くは言えないんですけれど(笑)。でも、ゼリもダルクス人なんで、かなり絡んでくる思っていいですよ。ヴァルキュリア人がどうなるかは……非常にネタバレなので言えません(笑)。
本山:主人公の1人のゼリがダルクス人ということもあって、そこからの描写というのはかなり深く描いています。彼の目線からのダルクス人感みたいなものは、今回ちゃんと見てほしいと思いますね。
→4人で楽しむ『ヴァルキュリア』と今後の展開について(4ページ目へ)
(C)SEGA