2010年1月20日(水)
――ヴィータのフルドライブバーストで、デバイスが大きくなる演出がありますが、あれは原作にはないゲーム独自の演出ですよね? ムービーのテンポもいいなと思いました。
金子さん:あの演出はキャラを立てた部分ですね。これまで培ってきたものでもあるので、いい意味で遊ばせてもらいました。原作のアニメに登場する技でも、価値を付加したものにしています。必要な技が足りないキャラクターについては、都築さんとの話し合いで、オリジナルの技を設定してもらったこともありました。
――シャマルのフルドライブバースト・リンカーコア摘出には驚きました。
金子さん:アニメを知っている人が見ると、ピンときてもらえると思いますが、知らない人が見ると、「こんなことするんだ」と驚きそうですね(笑)。実はあの技は、他のフルドライブバーストに比べて威力が高めに設定されているんです。
國本さん:原作だと一撃で戦闘不能にする技らしいんですが、ゲームだとさすがにマズいということで(笑)。
▲フルドライブバーストは、一発逆転が狙えるいわゆる超必殺技。クロスレンジで始動技がヒットすると、迫力のムービー演出とともにキャラクターが技を繰り出す。 |
――ゲーム中に登場する技の中で、原作の都築さんから「こういう技を使ってほしい」といったリクエストはありましたか?
金子さん:これを使ってほしいという要望は特にありませんでした。その辺りはゲーム制作の側を立ててくださったのかなと思います。逆に、都築さんにフォローをしていただく形になりましたね。たとえば、はやてはロングレンジに特化したキャラクターなのですが、クロスレンジで働く技や武器を持っていなかったんです。なので、そういった部分はこちらで作り、作ったうえで都築さんに「こんな技を作りました」と報告し、技に名前を付けてもらいました。
――『なのは』は無印、『A’s』、『StrikerS』とシリーズがありますが、『A’s』を題材に選んだのはなぜでしょう?
金子さん:キャラクターの人数の問題ですね。無印の場合は頑張って3~4人、『StrikerS』の場合は頑張って何人に絞り込めるかといった具合になると思うんです。ゲームを作るにあたって、9体ぐらい制作できることになり、『A’s』ならそれぐらいになるだろうと思い、『A’s』に決めました。
――そうだったんですか。リインフォースのストーリーが非常に熱かったので、ストーリーが先にあったのかなと思いました。
金子さん:『A’s』に決まってから、でき上がってみると、アニメとは違った部分にスポットを当てたシナリオになりましたね。アニメのラストではリインフォースが消えてしまいましたが、それとは違う、もう1つの八神家を描きたかったのかもしれません。
――ストーリーモードの見どころもリインフォースのシナリオになるのでしょうか。
金子さん:あくまでも個人的な好みになりますが、あのラストの部分ではないでしょうか(笑)。
國本さん:他のキャラクターとの絡みも多いですしね。
――ゲームオリジナルのキャラクターとして、“マテリアルシリーズ”が登場しますが、これはどういった流れで設定されたのでしょう。
金子さん:マテリアルシリーズの発案は都築さんなんです。原作にも、色違いのなのはとフェイトが登場しますが、我々の感覚としては、ああいった感じのニセなのは、ニセフェイトを想定していたんです。でも都築さんが、カラーリングも性格も大きく違うキャラクターを設定されて。
富澤さん:声優さんが元のキャラクターと同じというのも、ファンにはうれしいポイントなのかなと思います。
國本さん:最初は声優さんを変えるというお話もあったんです。でも、同じ声優さんに演じわけていただいた方が、そのギャップがすごいなと思い、そのままお願いしました。
▲本作では、リインフォースが存在しているという設定のもとにオリジナルストーリーが展開する。オリジナルキャラクターである、マテリアルシリーズにも注目してほしい。 |
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