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2010年1月19日(火)

シリーズ屈指の名作と呼び声高い『スターオーシャン2』の魅力を語る!

文:タダツグ

 シリーズ最新作にして、最終章にあたる『スターオーシャン4 -THE LAST HOPE- INTERNATIONAL(以下SO4I)』が、2月4日にいよいよPS3で発売されます。編集部に到着したサンプル版ROMをサルのように遊びまくってわかったのは、ゲーム中のそこかしこに、過去シリーズとの関連性が見つけられるという事実。『SO4I』に興味をお持ちの方に、過去シリーズを今一度遊び直しておくことをオススメしたい!

 そんな願望を形にするために、こうしてレビューを書かせてもらっている次第です。……ということで、前置きが長くなりましたが、『電撃PlayStation』の『SO』担当編集・TDBがここでレビューさせてもらうのは、昨年12月にアルティメット ヒッツとしても登場している、PSP『スターオーシャン2 Second Evolution(以下SO2)』です。それでは、“シリーズ屈指の名作”との呼び声も高い、本作の魅力について語らせていただきましょう!

『スターオーシャン2 Second Evolution』レビュー

■星の海を行く物語、その第2章は2人の主人公の視点で描かれる!

 せっかくの機会なので、アルティメット ヒッツ版を購入し、久しぶりにゲームを起動。プレイをスタートしようとすると、最初に主人公を選択することになりました。そうだそうだ、『SO2』では“ダブルヒーローシステム”として、2人の主人公の視点で物語が展開するんだった。

『スターオーシャン2 Second Evolution』レビュー

 男性主人公のクロード・C・ケニーは、地球の英雄・ロニキスの息子であるがゆえに、軍の中で好奇と嫉妬の視線にさらされ、自分の居場所を見つけられない青年。女性主人公のレナ・ランフォードは、自身の出生の秘密を知りたいと強く願う少女。2人が銀河の辺境の星・エクスペルで運命の出会いを果たすところから、壮大なる物語は幕を開けます。

『スターオーシャン2 Second Evolution』レビュー

 物語の大筋こそ変化しないものの、最初に選んだ主人公によって仲間になるキャラクターや、各イベントの中身が少しずつ変化するのが特徴。そもそも、クロードとレナのどちらを選ぶかで、仲間との接し方だって変わってくるわけですよ。クロードを選び、レナとのラブラブENDを目指して遊んでいたら、レナの幼なじみであるディアスがパーティに加わると、いろいろ複雑な感情を抱きますよね? コイツがまた、戦闘で頼りになるぶん、複雑加減は倍増するわけです。

 でも、逆にレナでプレイしていたら、今度はクロードにするかそれともディアスを選ぶのか……なんて、クロード視点とはまったく異なるプレイが楽しめちゃうわけで。言い方は悪いかもしれませんが、まさに“1粒で2度おいしい”ゲーム。もちろん僕のように、他のキャラとのラブラブENDを目指して、何度も周回プレイしちゃうことだってできるわけですから、奥の深さはまさにシリーズ屈指といえるのかもしれません。

『スターオーシャン2 Second Evolution』レビュー

■AIキャラたちと力を合わせて戦う、爽快なバトルシーンも楽しい!

 本作のバトルシーンでは、奥行きのある擬似3Dのマップを縦横無尽に動き回り、襲い来る敵と戦うことになります。アクション要素は満載ですが、仲間がAIで自己判断して動いてくれるので、自分が選んだキャラの操作だけに集中していれば、とくに混乱することはないでしょう。ただし、仲間たちはかなりの頻度で必殺技や紋章術を使いまくるので、MPの残量には常にご注意を。いざという時のために、MPを回復するアイテム・ブラックベリィなどは、多めに携帯しておくことをオススメします。

『スターオーシャン2 Second Evolution』レビュー

 各キャラ独自の必殺技や魔法は、L・Rボタンに設定しておくことで、ボタン1つで繰り出すことが可能。“リンクコンボ”と呼ばれるこのシステムにより、○ボタンを連打して通常攻撃を繰り出し、そこから必殺技へ簡単につなぐことも可能となるので、爽快感はバツグンといえるでしょう。

 各必殺技や紋章術は、使い込むほどに威力や使い勝手が上昇するのも特徴。どの仲間とパーティを組んで、どの必殺技を使い込み、どんな戦闘スキルを身につけて、キャラを育成していくのか……? やり込み要素はてんこ盛りといえるでしょう。コンボ数をどこまでつなげられるか……といった小さな自己満足にも挑戦できるのも、個人的にポイント高いですね!

『スターオーシャン2 Second Evolution』レビュー

 そして、ザコ戦とは一味違った緊張感が楽しめるのが、ボスとのバトル。本作のボスは基本的に強いというか、シリーズをすべて遊んでいる僕でも、ちょっとしたミスに付け込まれてすぐにやられてしまうほどの実力をもったヤツらが続々と登場します。これらの強敵にも、必ずウィークポイントや有効となる戦術が存在しますので、それを見つければ戦闘はグッとラクになるのです。

 コンボをガンガン決めて、バツグンの爽快感を楽しめるザコ戦と、きちんとした戦略を持って挑むボス戦。この、まったく異なる2つのバトルが楽しめるのも、本作の醍醐味といえるでしょう。

『スターオーシャン2 Second Evolution』レビュー

■新キャラとしてウェルチも登場! プライベートアクションもめちゃ増えてます!

 各キャラのオフの過ごし方を覗き見できる“プライベートアクション(PA)”は、本作の楽しみどころの1つ。とくに、PSP版では新たなPAも多数収録されているので、PA探しで一度訪れた街を再訪するのがおもしろくて仕方ないです。また、本作にはPSP版『SO1』に引き続き、新キャラとしてウェルチが参戦! とにかくいつでもハイテンションで、クロードやレナを振り回す彼女とのPAは、どれも爆笑必至といえるでしょう。

『スターオーシャン2 Second Evolution』レビュー

 そんな僕が一番うれしかったのは、オペラやノエル、チサトたちのPAが、大幅に追加されている部分。10年以上前に発売されたPS版では、ストーリーの中盤以降で仲間になる彼女たちのPAはどうしても少なく、とても残念に感じていました。

 PSP版では、そんな過去がウソのようにPAの数が増えていたので、モチベーションが大きく上がりましたね。もちろんアシュトンやプリシスといった人気キャラのPAも追加されていますので、ボリューム感は満点! タイミングを逸すると、2度と見られないPAもたくさん存在するので、コンプリートを目指すプレイヤーはセーブデータをこまめに取っておく習慣を心がけるとよいかと思います。

『スターオーシャン2 Second Evolution』レビュー
『スターオーシャン2 Second Evolution』レビュー

■本作を遊んでおくと、『SO4I』がさらに楽しく遊べます!!

 単品として見ても、非常にクオリティが高い本作ですが、プレイしておくと『SO4I』がより楽しくなるのも大きな魅力の1つ。『SO4I』には、クロードと同じ“ケニー”姓を名乗るスティーブ・D・ケニーが登場したり、クロードたちを乗せて空を飛ぶ生物“サイナード”と同じ種族と思われる敵が登場したりと、『SO2』をプレイしておけば、思わずニヤリとしてしまう要素が多数盛り込まれているんです。『SO4I』を遊ぶ前に、ぜひ遊んでおくことをオススメしたいところ。

 ちなみに、『SO』シリーズの物語を時間軸的に並べてみると、実は『SO4I』の物語が一番歴史的に古かったりするので、まずは『SO4I』を真っ先にプレイ! そこから時間軸に沿って、『SO1』→『SO2』→『SO3(Till The End of Time)』とプレイしていくのもアリかもしれません。この冬は『SO』シリーズをすべてプレイして、その壮大なスペースオペラにどっぷりと浸ってもらえればと思います!(TDB)

『スターオーシャン2 Second Evolution』レビュー

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