2010年1月12日（火）

『アーマード・コア SL ポータブル』全国大会――東海地区勢が1位・2位に輝く

■準決勝■

　そして試合は準決勝戦へ。第1試合は、東海地区ブロック2位通過のSeiyou選手と近畿地区ブロック1位通過のアルストリアス選手の戦いだ。“CREST BASE”が対戦ステージの1本目は、重量脚にハンドガン、オービットキャノン、ミサイル、シールド、デコイを積んだSeiyou選手の機体が、まずはミサイルをパージしてオービットで削り、オービットが尽きるとミサイルに切り替え、終始ハンドガンで削るのも忘れないという堅実な射撃と試合運びを見せて1勝を取った。

　続く2本目では、アクシデントによる試合中断が重なるも、結果的には今大会屈指の激戦を見せる。障害物のない“ARENA”で激しい撃ち合いを重ねた両者は、AP差が僅差のまま互いにAP1,000を切り、さらには両者とも熱暴走で「このままAP0になってしまうか？」という緊張をはらんだ展開に。熱暴走はともにギリギリのところでストップし、Seiyou選手のAP144、アルストリアス選手のAP267。どちらが勝ってもおかしくない試合だったが、結果はアルストリアス選手がトドメを刺して1対1のタイに持ち込んだ。


▲2本目終了後の解説では、負けはしたものの「Seiyou選手のEN管理がすごい」とコメントするJ。激しく動きながらもパルスライフルを撃ち続け、ENが危なくなるとエクステンションで回復するというプレイに感嘆していたようだ。

　3本目は、障害物の多い“MILITARY DISTRICT”での戦い。この試合では、Seiyou選手はAPのリードを奪うと、そのまま自分のペースを保ち続けて勝利を得た。鍋島プロデューサーも「試合運びがうまい」とSeiyou選手を賞賛し、攻められたくない時のいなし方に高い技術を感じ取ったようだった。

　準決勝第2試合は、東海地区ブロック1位通過のリトルベア選手と、関東地区Aブロック2位通過のさいかわ選手が戦った。激しい撃ち合いを見せた試合だったが、結果的には、自分のペースを守り、攻撃を的確に当てるリトルベア選手が2本連続勝利した。

　1本目を見たJは、「リトルベア選手が、さいかわ選手のENが見えているんじゃないかと思うくらい、ENの減った時にきちんと攻撃している」とコメントしており、鍋島プロデューサーもリトルベア選手の試合運びのうまさに注目していた。

■決勝■

　サウンドチームのライブ演奏を間に挟み、いよいよ決勝戦が行われた。同じ東海地区を通過した2人は、Seiyou選手によると互いに何回も対戦をしているという。しかし、手の内を知り合う2人が戦う1本目、試合は思わぬ展開を見せる。なんと、リトルベア選手が開始間もなくでエリアオーバー。痛恨のミスに、リトルベア選手も「しまった」という様子を見せていた。

　2本目は障害物のない“ARENA”での戦いなので、スピーディで激しい撃ち合いが展開する。腕武器にパルスライフルとハンドガンというEN武器と実弾武器を織り交ぜたSeiyou選手の機体に対し、リトルベア選手の機体の腕には、スナイパーライフルとライフルのともに実弾装備。EN管理の難しさに差の出そうな構成となっていた。リトルベア選手の機体はオービットキャノンも積んでいたが、これはほとんど使われず、腕武器による削り合いがメインに。勝者はリトルベア選手で、優勝争いは3本目へともつれ込む。

　“MILITARY DISTRICT”を舞台にした3本目。初期APは、Seiyou選手のややリードで始まった。重量脚にハンドガン、シールド、デコイ、オービットなどを積んだSeiyou選手の機体は守りに強く構築されているようで、障害物を巧みに利用して動く。対するリトルベア選手は、OBを使ったゆさぶりなどを仕掛けるも、1分30秒が経過したあたりから、ハンドガンが効いているのか熱暴走をし始めていた。その後も熱暴走の起こるたびAP差を徐々に広げられ、Seiyou選手のペースで試合は決した。2対1で、Seiyou選手がみごと優勝の座に。


▲試合直後にマイクを向けられると、「うれしくて（何も）考えられません」と喜びをあらわにしていたSeiyou選手。その後のコメントでは、東海地区勢がワンツーフィニッシュを決めたことも喜んでいた。


▲また、優勝者と準優勝者の2人には、それぞれ副賞の1つとして開発者のデザインした大会オリジナルエンブレムも贈られている。


▲鍋島プロデューサーは、「最後まで気の抜けない勝負が多くて見ごたえがあった」と大会を振り返っていた。的確な攻めやEN管理で試合を自分ペースに寄せる、試合運びのうまい選手が多かったことも印象的だったようだ。

　表彰を終え、「『アーマード・コア』とイベントを盛り上げてくれてありがとう」と選手やファンに感謝を述べた鍋島プロデューサーは、『アーマード・コアラストレイヴンポータブル』でも大会を開きたい旨をファンに伝えた。そして最後に、『アーマード・コア5』が制作中であることを明らかにして、イベントは幕を閉じた。

■ARMORED CORE Championship Tournament 2009 season2 FINAL STAGE概要
【開催日時】2010年1月11日14：00～17：00（※終了）
【会場】池袋アムラックスホール
【内容】決勝トーナメント、サウンドチームによる『アーマード・コア』名曲ライブ、『アーマード・コアラストレイヴンポータブル』の体験プレイ、コトブキヤによる展示コーナー、『アーマード・コア』関連の発表が行われる。

▼『アーマード・コア5』: ■メーカー：フロム・ソフトウェア; ■対応機種：未定; ■ジャンル：ACT; ■発売日：未定; ■価格：未定

▼『アーマード・コアラストレイヴンポータブル』: ■メーカー：フロム・ソフトウェア; ■対応機種：PSP; ■ジャンル：ACT; ■発売日：2010年3月4日; ■価格：3,990円（税込）; 　; ■『アーマード・コアラストレイヴンポータブル』の購入はこちら

▼『アーマード・コアサイレントラインポータブル』: ■メーカー：フロム・ソフトウェア; ■対応機種：PSP; ■ジャンル：ACT; ■発売日：2009年11月19日; ■価格：3,990円（税込）; 　; ■『アーマード・コアサイレントラインポータブル』の購入はこちら