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2010年1月27日(水)

『Angel Beats!』のピーエーワークスが目指す未来とは? 堀川取締役を直撃

文:電撃オンライン

『Angel Beats!(エンジェルビーツ)』

 4月から放送開始予定のTVアニメ『Angel Beats!(エンジェルビーツ)』。その制作を手掛けるピーエーワークスの代表取締役・堀川憲司氏にインタビューを行った。

 富山に居を構えるピーエーワークスは、映画『レイトン教授と永遠の歌姫』などの制作を手掛けるアニメ制作会社。2008年に制作した元請第1作『true tears』はアニメファンたちの間で高く評価され、2009年12月にはBlu-ray Boxの受注制作による販売が決定(※現在は受付終了)している。そんな良質なアニメが生み出される背景には、どのような制作体制があるのか? 毎号『Angel Beats!』の特集記事を組んでいる『電撃G’sマガジン』の取材班のインタビューから、それを読み取ってもらいたい。

堀川代表取締役を直撃
▲写真は、ピーエーワークスのある富山の風景。前日までは晴れていたのに、取材当日に突然の豪雪! そのせいで電車が大幅に遅れ、取材班は2時間もの遅刻を……。堀川社長、申し訳ありませんでした!

■ 都心から遠く離れて……富山だからこそできること ■

堀川代表取締役を直撃
▲ピーエーワークス代表取締役・堀川憲司氏

――このたび御社に足を運ばせていただいて実感しましたが、描き上がった原画の搬送や打ち合わせなど、東京とのやりとりはやはり大変なのではないでしょうか?

堀川憲司氏(以下、堀川氏):データはサーバ経由でやりとりできますし、絵素材を入れたカット袋は一括して搬送することが多いので、管理はしやすく、搬送のタイムロスはそれほどでもありません。また、遠距離の打ち合わせはWebカメラを使って、相手の顔を見ながらしたりもしています。年々Webカメラの性能も進歩していますから、富山にあることのデメリットは、今後ますます感じなくなっていくのではないでしょうか。いっそのこと、東京と富山のスタジオに定点カメラを設置して、その映像をプロジェクタに随時投影して「ここからむこうが東京で、こっちが富山ね」なんてこともしてみようかな、と考えています。富山本社はプロパーで育ったスタッフがほとんどなので、やっぱりみんな東京のアニメーション制作会社はどんな実情なのか興味あるんです。だから、プロジェクターの向こう(の東京のスタジオ)のヒリヒリとした緊張感や、逆にスタッフ同士の楽しそうな会話の様子を見ることができれば、同じ作品スタッフとしての一体感も得られるんじゃないかと思います。

――御社を立ち上げられる際、富山を本拠にしようと思った理由を教えてください。

堀川氏:始めたのは、僕の実家がこちらにあるから……という個人的な理由からなんですが(笑)、何より、さまざまなセクションがワンフロアで作業できる、にぎやかなスタジオを構えたかったから、というのが挙げられます。幸いなことに、富山でアニメの制作スタジオを設立するというウチの試みを自治体や地元の方々もおもしろがってくださって、いろいろと便宜を図っていただけています。本社は、もともと公立病院だったところを起業者向けに改装した建物に入居させてもらっていますし、その近くに借りたP-5 studioは、農協の建物ですが、市町村合併にともない支店が統合されたことで空いたフロアーを、破格の家賃で借りることができたんです。『true tears』はここ、富山を舞台にした作品なのですが、南砺市がちょっとホームページに作品の紹介を掲載してみたら、アクセス数がハネ上がったらしくて(笑)。それで、アニメーションのPR効果に注目された、というのもあるみたいです。普段お世話になっていますから、ピーエーワークスの作品が市のPRになるなら、ジャンジャン活用してください、と(笑)。

――ファンたちの反応や声援が、思わぬ経緯で形になったわけですね。東京では、これほど大規模なスタジオはなかなか構えられません。まさか社内に食堂があるなんて……(笑)。

堀川氏:1日1回、仕出し弁当を注文していまして、入社して最初の1年間は無料で支給しています。また、ここから徒歩15分のところには寮も建てました。富山本社は22:00で閉めるので、寮に帰った後たまに鍋会なんかやっているみたいです。同じ寮に住み、同じ釜の飯を食う……。同期も多いので言いたいことがフランクに言い合える。そうした環境の中で、切磋琢磨(せっさたくま)して成長してほしいです。もっともそれは最初から狙ったものではなく、寮を作ってみたら、いつの間にかそうなっていたのですが(笑)。毎年、10人ずつくらいでもいいから、まとまった人数を採用する。そんな彼らが“同期”として競争しながら、チームで協力しながら育っていく……。こんな田舎だからこそ、できることだと思います。

堀川代表取締役を直撃
▲ピーエーワークス社内の間取りはかなりゆったりしており、まだまだ多くのスタッフを抱えることができそうだ。大勢のスタッフが一堂に会して、作品を制作する日は遠くないように思える。

 →次ページでは堀川氏が制作体制について語る!(2ページ目へ)

(C)VisualArt's/Key (C)VisualArt's/Key/Angel Beats! Project

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データ

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■発行:アスキー・メディアワークス
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