2010年3月3日(水)
――挿入歌の『やさしい時間』も田中さんが歌っていますが、歌についてはいかがでしたか?
田中さん:レコーディング中に、歌っている様子を映像で撮影したんです。初めての経験だったので、すごく緊張しました。でも楽しかったですね。サミィの気持ちになれました(笑)。
――その映像は実際に使われたんですか?
田中さん:去年テアトル新宿さんで上映した際に流れたそうです。
――今後それを見る機会は……。
田中さん:DVDの映像特典などに収録されるかもしれませんが……どうでしょうか(笑)。
――楽しみにしておきます。劇中で、好きなキャラクターは誰ですか。
田中さん:テックスも好きなのですが、カトランがすごくかわいそうで、生き返ってほしいと思いました。主人の子どもが、「○○だよ」と彼の名前を呼んで、彼もその名前を再生するのですが、その再生した名前が壊れてしまっているという……。それがもう、かわいそうで仕方ありませんでした。不法投棄するのって最低ですよね! 生き物じゃないですけど、生き物ですよ。心がありますから。いろいろなことを問い掛ける作品だと思います。
――収録中の現場の雰囲気はいかがでしたか?
田中さん:最初の方は、イスに座ってヘッドホンを着けて、効果音も聞きながら収録をしたんです。なので、臨場感あふれるアフレコでした。足音なども入っていたので、「こういう歩き方をするのか」とわかったり、リアルで楽しかったです。音が入っているとイメージがわきますね。
――そういった収録は他にもあるんですか?
田中さん:音を聴きながら収録するのはなかなかないです。洋画のアフレコをする時は、外国の方がしゃべっているのを聞きながらそこに声をあてていくのですが、アニメではありませんね。
――続編が仮にあるとして、続編への要望などを聞かせてもらえますか?
田中さん:サミィ自身、謎が多いので、そういった部分が解き明かされていくといいですね。どうしてリクオ君のところにきたのか、とか。ナギも謎めいたキャラクターですよね。今回の劇場版では、ナギはすごくしゃべっているんですけど。
あとエンディングで、なんとなくわかるようになっているんですよ。「何かあったんだな」と想像させるようなエンディングなんです。エンディングも1つのストーリーになっているので、「次につながっていくのかな」と考えてしまいますね。
あとはリナですね。彼女はSPなのですが、誰に仕えているのか気になります。でもそう考えると、全員気になりますね。ゆくゆくはアンドロイドが子守するようになるのでしょうか。今までは人間の世話をする程度だったアンドロイドが、人間のしつけをして育てるというのは、それだけで1つエピソードができそうですよね。チエちゃんがいつも“イヴの時間”にいることも気になりますし。それぞれ、持っている謎が解明されていないので、知りたいという気持ちが強いです。なので、劇場版で終わってほしくないですね。シリーズが続いてほしいなと思っています。ファンの方も、続きを見たいなと思っている方が多いのではないでしょうか。
――吉浦康裕監督の他の作品もご覧になりましたか?
田中さん:『ペイル・コクーン』はとてもいい作品ですね。あと『水のコトバ』のカフェの雰囲気も“イヴの時間”に似ていると思います。吉浦監督の作品は、どれもカメラワークがすごいです。今池袋テアトルダイヤで上映されているので、機会があったらぜひ映画館で見てみてください。
――では最後に、ファンに向けてのメッセージをお願いします。
田中さん:私も舞台あいさつにお伺いするのですが、楽しい公開日になるといいなと思います。劇場版で初めて『イヴの時間』を見る方もいらっしゃると思うのですが、映画を見終わってからも配信などで1話からチェックしてほしいです。今、公式サイトでは1話が、PS3のPS Homeで1話から順次配信されています。あとは、続編があるといいなというのが、出演者全員の希望です。ファンの方も熱望していると思いますので、みんなで監督を一生懸命説得してほしいです(笑)。応援していただければ、きっと次回もあるのではないかなと期待しています。なので応援してください! よろしくお願いします。
(C)2009/2010 Yasuhiro YOSHIURA / DIRECTIONS, Inc.
■『イヴの時間 劇場版』
【公開日・上映館】
・2010年3月6日~……池袋テアトルダイヤ(初日舞台挨拶あり)
・2010年3月6日~13日(モーニング&レイトショーのみ)……テアトル新宿(初日舞台挨拶あり)
・2010年春……テアトル梅田