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2010年3月12日(金)

『グラナド・エスパダ プラス』2010年の展開を日本運営プロデューサーが語る

文:電撃オンライン

──もう少し具体的に、今後のアップデート内容について教えてはいただけませんか?

『グラナド・エスパダ プラス』

中尾氏:アップデートの詳細について今ここでお話するのは、大変難しいです。ただ、韓国の開発元と我々、日本のHUE合同のテーマでかなり大きい企画が現在動いています。

 『GE+』はサービス開始当初、新大陸の開拓がメインコンセプトに掲げてきましたが、実は真のテーマは開拓ではありません。新大陸におけるフェルッチオ・エスパダの足跡をたどる、もっと生々しく言えば彼の残した遺産を巡るゲームなんです。今後はゲームの根幹となるフェルッチオ・エスパダの遺産にスポットを当て、同時に新大陸にやってきたキャスト達のかなり濃い人間ドラマという、ストーリー部分をもっともっと強調していきます。

──おお、なんだかミステリーめいた要素が急に強くなりますね。そうすると、一般の家門=プレイヤーは新大陸の開拓、冒険をしているつもりでも、実は旧大陸の貴族や政府にいいように操られて彼らの代わりに、フェルッチオ・エスパダの足跡を“たどらされている”なんてストーリーが想像できます。

中尾氏:実際のシナリオはプレイしていただいてのお楽しみですが、確かに序盤のクエストでちらっと語られた旧大陸絡みの話も、最近は目立ちませんでしたよね。3月のトルシェー屋敷以降のアップデートでは、旧大陸にる貴族達の動きや新大陸に関わる利権争いなども、きちんと盛り込んでいきます。

──ストーリーと言えば、オーシュの町にいるロルクとビセンテリオは、クエストを進めていくことで彼らの関係が分かりますよね。さらに言えば街での立位置にすら意味深なものを感じさせる、わりと奥深いシナリオが用意されていますが、既存の編入キャストも含めていまだ語られぬNPCのバックグラウンドなんかも、これから明らかになったりするんでしょうか。

中尾氏:街にいるNPCキャスト達は、ただそこに立っているわけではありません。彼らには彼らなりの理由があって新大陸に渡ってきたわけで、そこに注目したシナリオ、クエストも少しずつストーリーに織り交ぜて生きたいです。

──しかし、いまや総勢60名を超えるキャストが存在しています。ここ最近で実装されたキャストは最初からシナリオと関連付けられていますが、サービス開始当時に登場したキャスト、例えばパンファルロ、ブルーニやナジブは存在が薄いですよねぇ。

中尾氏:さすがに全員にスポットを当てるのは難しいです。各キャストが抱えている過去や、因果関係の重さによって多少扱いが変わるのは仕方ないと思います。リボルドウェのパンファルロはそもそも、新たな食材探しをテーマに新大陸に来ましたし、コインブラのリサはお店の経営が日常ですから、彼らがメインシナリオに対して何か重要な役割を担うのは、ちょっと違うでしょう。サブシナリオであれば、再度登場する可能性は十分ありますが。

『グラナド・エスパダ プラス』 『グラナド・エスパダ プラス』 『グラナド・エスパダ プラス』

──アップデートの話からは少しそれますが、『GE+』は序盤のフィールドや街に上級プレイヤーもごく自然に戻ってくる形ができあがっているのが、素晴らしいと思います。MMORPGの中にはゲームの進行とフィールドの展開が1本道で、旬を外したゲームにログインすると最初の街ではプレイヤーが1人もいない、なんてこともありますから。昔はリボルドウェがゲームスタート地点になってましたけど、今でも普通に賑わってますよね。この辺のさじ加減は開発側がしっかり考えて、作りこんでいるんですか。

『グラナド・エスパダ プラス』

中尾氏:どちらかと言えば日本の運営側の発案ですね。プレイヤーの導線を見ながら調整して、どの街にいってもそれなりに人がいるという結果が出せたのは。家庭用ゲーム機の歴史が長い日本では、プレイヤーさんもゲームをよく知り尽くしています。『GE+』でも、我々より細かいデータについて熟知している本当に詳しいプレイヤーが多くて、そういった方たちは「ここをこう変えると、もっと良くなると思います」と、論理的かつ実現可能な要望、アイディアを送ってくださるんですよ。

 ちょっと言いづらいですが、韓国のプレイヤーは「ここがダメ、あれがダメ」と感情的な意見や、ただ否定するだけの意見が多いらしく、日本プレイヤーの建設的な要望を開発側も積極的にほしがっています。それゆえ、日本の意見が少し通りやすくなったという部分はありますね。

──少し意地悪な質問になりますが、日本の意見が受け入れられやすいのは単純にプレイヤーの有料アイテム購入率や、アクティブアカウント数からして“よいお客さん”だからということはありませんか?

中尾氏:いいえ、アカウント数やゲーマーの人口比だけで見れば韓国や中国のほうが、遥かに母数は大きいです。それなのに日本プレイヤーの意見に耳を傾けてくれるのは、クリエイターである開発側の心にきちんと響く意見を、皆さんが出してくれるからですよ。

 ■プレイヤーの声が届く窓口を増やしていきたい

(c) 2003-2010 IMC Games Co., Ltd. Published by Hanbit Ubiquitous Entertainment Inc.

データ

▼『グラナド・エスパダ プラス』
■運営:ハンビットユビキタスエンターテインメント
■対応機種:PC(対応OS:Windows 2000/XP)
■ジャンル:RPG(オンライン専用)
■サービス開始日:2006年7月21日
■プレイ料金:無料(アイテム課金)

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