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2010年3月16日(火)

【洋鯨亭 第3回】PC・アーケードで数々の名作洋ゲーが登場した1980年代

文:電撃オンライン

 こんにちは。マイペース洋ゲーコーナー“洋鯨亭”亭主Ronです。

 “洋”で“鯨”なので、「創作鯨料理紹介コーナー?」と思われた方、無理もありませんが、そうではございません。“洋”で“鯨”なので……。そうです! 大洋ホエールズのファンコーナーです。

 ウソです。何年前のファンなんだっつーの。本当は、

 洋画には抵抗がないけど、洋ゲーには抵抗がある。
 海外ドラマには抵抗がないけど、洋ゲーには抵抗がある。
 海外原作の小説には抵抗がないけど、洋ゲーには抵抗がある。
 牛肉には抵抗がないけど、鯨肉には抵抗がある。

 そんな方の抵抗を和らげていきたいコーナー、それが“洋鯨亭”です。ここでは、ときどき脱線しながら、洋ゲーに限定して話題をお送りしております。大脱線の暁には、おいしい鯨料理店のレポートをやってみたい気もしていますが、その時はいよいよ最終回! という気もしますので、やめましょう。さすがにまだ早い。

 さて、前置きはこのへんにして、早速前回の続きに参りましょう。前回は、ゲームの黎明期といえる1970年代を中心に1980年の前半まで、アーケード、PC用の洋ゲーを中心にお話しました。今回はその続きになります。

■初期のコンシューマゲームにおける洋ゲー

 1980年代のはじめは、洋ゲーにたくさんの名作が生まれた時期でもあります。たとえば、日本のRPGに大きな影響を与えた、2大“洋RPG”『ウルティマ』と『ウィザードリィ』。こちらはそれぞれ1980年、1981年の発売です。PC版『ウィザードリィ』の日本での販売は1985年で、販売元はアスキーでした。『ウィザードリィ』はその2年後の1987年にファミコン用としても発売されました。

 ファミコン版はゲームスタジオが移植を担当。音楽に羽田健太郎さん、モンスターのグラフィックデザインに末弥純さんを迎え、原作の雰囲気を壊さないアレンジ作品になっています。PCからの移植ですが、ダンジョンの描画やウインドウをはじめとした画面表示も速く、何よりもコントローラで遊べる手軽さがよくて、当時私も結構プレイしていました。

 このソフトはセーブデータが何より大切なので、“ターボファイル”というデータの外部バックアップ装置が必須でしたね。ターボファイルとは、ファミコン用の周辺機器で、対応ソフトのセーブデータをこの機械に保存しておくことができたんですよ。当時はバッテリーバックアップの容量がそれほど大きくなかったので、こういった外部記憶装置が生まれたんですね。この機器のデータ保持には乾電池を使っていまして、乾電池交換の時はデータが壊れてしまわないかと、気を使いましたっけ。

 もう1つ説明を加えておきますと、移植を行ったゲームスタジオは『ゼビウス』や『ドルアーガの塔』でも有名なゲームクリエイター・遠藤雅伸さんの会社です。もともと『ウィザードリィ』は、テキストが膨大に表示されるわけでもボイス付きのセリフがあるわけでもないのですが、ゲームプレイの快適さも含め、日本語ローカライズ(&アレンジ)のよい見本になった作品だと思っています。

 昔のRPGは、単調と思えるような経験値稼ぎが1つの遊びとして成立していました。『ウィザードリィ』もいわゆる”ハック&スラッシュ”ゲームの元祖と言えるゲームですが、単なるレベル上げ(キャラクター育成)だけではなく、アイテム集めという目的を設定することができたのが、当時の他のRPGと違っていた点と言えるでしょう。

※ハック&スラッシュ:ハック(hack=叩き切る)、スラッシュ(slash=さっと切る)と同じような意味の単語が続くことからもわかるように、ひたすら敵を倒すことを重視したゲームのことです。ひたすら敵を倒してアイテムを集めるゲームもこれに含みます。

→洋ゲーって言ったらアタリ社は外せないでしょう(2ページ目へ)

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