2010年3月25日(木)
――前回のインタビューで「やりつくしてしまったので、次は大変」とコメントしてましたが、今回を振り返っていかがでしたか?
植田:「前回以上のことを、どこまでできるのか?」というのが、セガさんからお話しがあった時からの大きな課題でした。ただ、実際に企画を考える段階で感じたのは「より『龍が如く』の世界に入っていけた」ということです。『龍が如く』は熱いドラマが展開されるんですが、そこにあるユーモラスな一面にググッと突っ込めたのかなと。今回のサブストーリーは“エースコックの植田”というキャラがものすごく立ったものになっています。
――記憶している限りでは、前回もキャラは相当立っていたと思うのですが。
植田:前回はカップめんに熱い思いを持つ男だったんですが、今回は『龍が如く』らしさを表現でき、この世界のキャラクターとしてハマッたのかなと思います。それくらいのサブストーリーに仕上がっています。
▲前作『龍が如く3』に登場した時の植田さん。九州一番星のラーメンにほれ込み、そのラーメンをカップめんにする、というサブストーリーが展開した。 |
――松山さんと中野さんから見て、ゲームに出てくる植田さんはどうですか?
松山:実は『龍が如く4』に、僕をモデルにした松山というキャラがいるんですが、彼がメインに立って、このサブストーリーは進んでいくんです。そこに植田との絡みがあるんですが、『龍が如く』というシリーズが大事にしているオリジナリティを追求したり、自分を信じて自分の道を進むといった部分は、ゲーム中の植田からすごく感じられました。1キャラである松山を植田が後押しするんですよ。そういう意味での、新しい一面を見られたかと思います。
中野:私は、ゲームの中のキャラと実像がうまくリンクしているところがあると思いました。この企画に限らずですが、植田と一緒に仕事をしていると熱いものを感じるんですよ。それを受けて、こちらも頑張ってそれに応えたいという風になる。……まあ、やりすぎるところもあるんですが(笑)。今回に関しても、ゲームを生かした商品の提案をしていると思いますし、また、そんな彼の熱意を反映させたサブストーリーになっています。
松山:『龍が如く4』に出てくる植田は、少し大人になっているんですよ。前作ではまだ入社したてで、いい部分でもあるんですが自分の道を突き進みすぎてしまう若さがあった。しかし、今回はそうじゃない……周りが見えているんですね。
中野:ああ、そうかもねえ(笑)。
松山:実際の植田も後輩が増えて、頼れるいいアニキ分になっているんですが、ゲームの中でもそうなんです。物事の結末がある程度見えていて、そこに松山をちゃんと導いていく。そんなうまいポジション取りをするんですね。
植田:『龍が如く3』から『龍が如く4』で、ゲームの中の植田も成長していたんです(笑)。
(一同笑)
植田:ゲーム作りの部分はセガさんがやられているじゃないですか? でも、今回のサブストーリーは「かけ離れている」という感じはないんですよ。リアルな自分が出ているというのは、今作でさらに実感できました。
――松山さんはどういう風に絡んでくるのでしょうか?
植田:松山は、九州一番星の大将の弟子で、九州一番星の暖簾(のれん)わけを大将にお願いしているんです。九州一番星のファンである植田としては、それに首を突っ込まずにはいられないという流れです(笑)。詳細はぜひ確認していただきたいのですが、ラストはかなり衝撃的です!
――今回もサブストーリーにおいて、アイデアを提供しているのでしょうか?
植田:九州一番星は昨年商品化しているので、同じことをやるわけにはいかない。そこは最初から話していました。その際に「九州一番星とエースコックの植田という軸は外さず、その枠で新しいことをやる」と考えた時に、「店の裏メニューや新メニューという考え方はないですか?」という提案をしていました。
――サブストーリー全体を見て、どうでしたか?
植田:松山と桐生一馬が神室町を走り回るので、結構楽しめると思います。前回は植田がラーメンのヒントを探して出没するという感じでしたが、今回はアドバイザーとして見守っています。まあ、実際の商品になっているので、最後には私がカップめんにして、おいしいところを持っていくんですが。
(一同爆笑)
▲3人によれば、ゲーム中のキャラクター・植田は以前の突っ走った感じから、おちゃらけるような余裕がでてきたそう。前作をやっている人は、そこにも注目してみては? |
意識したのはバランス!? カップめんの開発秘話を次ページで掲載!
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