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2010年4月1日(木)

音響監督ってどんなお仕事? 『Angel Beats!』音響監督・飯田里樹さんが語る!

文:ごえモン

『Angel Beats!(エンジェルビーツ)』

 4月2日より放送開始するTVアニメ『Angel Beats!』。本作の音響監督を務める飯田里樹さんのインタビューをお届けする。

 本作は“人生賛歌”をテーマに、死後の世界で運命に立ち向かう少年少女の姿を描いた物語。飯田里樹さんは、ダックスプロダクション所属の音響監督。『瀬戸の花嫁』や『天体戦士サンレッド』などに続き、『Angel Beats!』でも音響監督として岸誠二監督とコンビを組んでいる。岸監督たっての要望で、『Angel Beats!』では脚本会議の段階から制作に参加し、通常の音響監督としての立場よりも深く作品にかかわっている。

 それでは以下で、アスキー・メディアワークスの美少女キャラクター誌『電撃G’sマガジン』の2010年4月号(2010年2月26日発売)に掲載された、飯田里樹さんのインタビューをお届けする。(インタビュー中は敬称略)

■お互いに「先に作れ」!? 岸監督とはツーカーの仲!

――まずは基本的なことではありますが、音響監督という役職がどのようなことをされているのか教えてください。

飯田:具体的には、監督らと話し合った上でのキャスティング、収録スタジオの選定、監督の意向をくんでのアフレコ演出、劇伴(作中のBGM)の発注・選曲、音響効果(効果音)……と、あれこれと指示する仕事です。実写の映像作品の場合、監督がすべての演出を自分でこなすので、音響監督という役職はありません。ただアニメ作品となると、実写にはない動画のチェックなどがあるため、なかなか監督の手がそこまで回らない。そんな監督の音響演出面をフォローするのが、音響監督、ということになります。

――『Angel Beats!』では、麻枝さんの要望で、劇伴にミニマル・ミュージック(少ない音で単純なメロディの反復を多用する曲調)を採用すると伺いました。

飯田:あまりアニメの劇伴で用いるジャンルではないのでいろいろと試行錯誤もありますが、そのかいあってか、これまでのアニメにない独特の雰囲気が出せそうです。劇伴の作曲は、麻枝さん本人と、麻枝さんからの依頼でANANTGARDEEYESさんが担当されています。麻枝さんの指示と私の指示の間で板ばさみになって、さぞ苦労されていることと思います。

――具体的にはどういった部分でしょうか?

飯田:曲単体としてのクオリティを追求する麻枝さんと、作品のBGMとしての有用度を追求する私、という感じです。やはり映像作品にとって曲と絵は切り離せないものですので、音楽だけで考えず、両者がうまく融合するように気をつかっています。

――これまでにも何度もいっしょにお仕事をされている岸監督ですが、どのような方ですか?

飯田:現場をまとめる能力に秀でた、リーダーシップがある方です。人間が好きだというのがいっしょにいてヒシヒシと伝わってくるといいますか。それと、とにかく粘る人。たとえば撮影(仕上がった動画と背景を合わせ、その後、光の効果などの特殊効果をつける工程)の時も、指示を出して「あとやっといてね」ですますのではなく、そのまま現場にずっといる。監督がそこまで頑張るなら、俺らもやるか、という気分にさせられるんです。あそこまで映像にこだわりがある方はなかなかいないと思いますよ。理想が高い分、手間もかかってしまうのですが(笑)。

――岸監督はさまざまなことを、綿密に考えられるタイプなのですね。

飯田:ただ私はその逆で、おもしろい効果音がついたから、ここの曲はこうしようとか、現場で考えることが多いアドリブ派なんです。だから、脚本の段階で岸監督に「ここの劇伴はどうしようか」といわれたら、「絵を見ないとなんともいえない」と答えるしかない(笑)。「音に合わせて絵を作りたいんだよ!」「いやいや絵を先に作ってよ!」と、いつもいい合いながら制作しています(笑)。

■メインキャラクター4人のキャスト選考の決め手とは

――キャストについてはどのようなことに重点を置いて選考されましたか?

飯田:岸監督は、声質がキャラクター性と合っているか、戦闘シーンの緊迫した会話ができるか、日常の何気ないやりとりができるか……などに重きを置いて選考していましたので、そのあたりは監督にお任せしました。私は役者本人とキャラの性格が離れていないか、監督と相性がよさそうかなど、現場でのストレスを減らすことを考えました。意外と重要なポイントなのですが、おろそかにされがちなんです。また舞台経験者が多いのも、大きな武器になると思います。

――それでは、メインの4キャラクター、それぞれの選考のポイントも教えてください。

飯田:音無は、ヒーローのようにはせず、等身大の高校生にしようというコンセプトがありました。そんな中、オーディション時の神谷浩史さんの芝居が一番繊細で、突然死後の世界なんていうところに来てしまった戸惑いがとてもよく表せていましたので、お願いすることにしました。ゆりは、リーダーシップ性があるか、戦いがかっこよくできるかがポイント。戦いや叫びの演技がバランスよくできていたのが櫻井浩美さんでした。天使は、岸監督から暗い感じにはしないでほしいとの要望がありました。口数が少なくてぼそぼそとしゃべるんですが、イメージとしてはどこか天然ボケっぽい感じ。花澤さんなら、いい味が出ると思います。無機質にしゃべる遊佐とも差別化できるだろうと。

――それでは、ユイはどうでしょう。

飯田:これはもう“バカっぽい感じの演技ができる”のひと言につきます(笑)。ユイはかわいいというより、テンションが高いおバカキャラですから。その点、喜多村英梨さんのユイは、理不尽なキレっぷりに有無をいわせない迫力がありました。『Angel Beats!』は原作がないオリジナル作品であるだけに、キャラの声に対するスタッフのイメージもバラバラで。選考はなかなか大変でした。

――最後に、読者へメッセージをお願いします。

飯田:笑いあり、泣きあり、戦闘あり……ギュっと詰め込まれたそれぞれの要素を、音響面でも盛り上げていきたいです。岸監督でよかったと思わせる出来にしますので、皆さん期待していてください!

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(C)VisualArt's/Key/Angel Beats! Project

■TVアニメ『Angel Beats!』
【放送局&放送日】
 CBC……4月2日より毎週金曜 26:00~放送開始予定(※初回は26:25~)
 TBS……4月2日より毎週金曜 26:25~放送開始予定(※初回は26:30~)
 MBS……4月3日より毎週土曜 25:58~放送開始予定
 TUT……4月4日より毎週日曜 25:45~放送開始予定
 RKB……4月7日より毎週水曜 26:55~放送開始予定
 BS11……4月17日より毎週土曜 23:30~放送開始予定
 ※放送日時は変更になる場合がある。

【スタッフ】(※敬称略)
 原作・脚本:麻枝准
 監督:岸誠二
 キャラクター原案:Na-Ga
 キャラクターデザイン・総作画監督:平田雄三
 音楽:ANANT-GARDE EYES・麻枝准
 音響監督:飯田里樹
 撮影監督:佐藤勝史
 3D監督:山崎嘉雅
 色彩設計:井上佳津枝
 特殊効果:村上正博
 編集:高橋歩
 ラインプロデューサー:辻充仁
 アニメーション制作:ピーエーワークス
 OPテーマ:Lia『My Soul,Your Beats!』
 EDテーマ:多田葵『Brave Song』

【キャラクター&キャスト】(※敬称略)
 ゆり:櫻井浩美
 音無:神谷浩史
 天使:花澤香菜
 ユイ:喜多村英梨
 日向:木村良平
 高松:水島大宙
 野田:高木俊
 椎名:斎藤楓子
 遊佐:牧野由依
 藤巻:増田裕生
 TK:Michael Rivas
 松下:徳本英一郎
 大山:小林由美子
 チャー:東地宏樹
 岩沢:沢城みゆき
 ひさ子:松浦チエ
 入江:阿澄佳奈
 関根:加藤英美里
 他

データ

▼BD『Angel Beats!』第1巻(完全生産限定版)
■メーカー:アニプレックス
■品番:ANZX-6401
■発売日:2010年6月23日
■価格:7,350円(税込)
 
■BD『Angel Beats!』第1巻(完全生産限定版)の購入はこちら
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▼DVD『Angel Beats!』第1巻
■メーカー:アニプレックス
■品番:通常版 ANZB-6401/完全生産限定版 ANZB-6401
■発売日:2010年6月23日
■価格:通常版 5,250円(税込)/完全生産限定版 6,300円(税込)
 
■DVD『Angel Beats!』第1巻(通常版)の購入はこちら
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■DVD『Angel Beats!』第1巻(完全生産限定版)の購入はこちら
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