2010年4月21日(水)
発売前からかなりの注目を集めていた『ニーア』。それもそのはず、本作はコアなファンを生み出した名(迷?)作『DOD』を手掛けたスタッフが、再結集して作り上げた完全新作なのです!
『DOD』といえば、狂気に満ちたキャラクターたちが織りなす、結構グロテスクで、とんでもない絶望感が魅力の作品。さまざまな条件をクリアしていくといろいろなエンディングが見られるマルチEDシステムだったのですが、散々苦労して最後のエンディングまで見ても、ハッピーエンドらしいものがほぼ見当たらないという……。当時プレイした人の中には、かなりのトラウマゲーとして胸に刻まれた方も多いのではないでしょうか。ま、私なんかはそのどうしようもない絶望感、裏切られ感がクセになってしまった性質なのですが。
今回の作品はそのドロドロとしたイメージを払拭するかのごとく、切なくて美しい愛を描いた作品となっています(……たぶん)。“黒文病”という不治の病に冒されてしまった妹ヨナを救うべく、ニーアが仲間たちとともに戦いを繰り広げる物語。愛とは何か? 正義とはなんなのか? そういうことを深く考えさせられるような、奥の深いシナリオとなっています。
▲唯一の肉親であるヨナが、黒文病という謎の病気に侵されたことが、ニーアの旅のきっかけとなります。 |
本作は非常にオーソドックスな作りの、アクションRPG。ニーアを操作してフィールドを駆け回りながら、剣や魔法を使って群がる敵をなぎ倒していくと経験値が入り、レベルが上がっていきます。
特徴的なのは、魔法を使って敵を倒す際に、照準を合わせて敵を狙う場面が多くあること。ボスにとどめをさしたり、弱点部位を狙ったりする際には、ちょっとしたTPSのようなおもしろさが味わえるのです。
▲武器には、スキが小さく手数で勝負する片手剣、一撃が大きいぶんスキも大きい両手剣、正面方向下の攻撃に特化した槍の3種類が存在。状況に応じて使い分けましょう! |
▲ボスを追い詰めると、タイムアタックゲージが出現することも。剣が届かない場合は、魔法で照準を定め狙い打つ。制限時間内にゲージを減らせなければ、ボスのHPが回復してしまうので要注意! |
また『DOD』でもおなじみだった、敵の魔法弾がこれでもかと飛んできて画面を埋め尽くす“弾幕”攻撃もアリ。剣で斬ったり、魔法で相殺したり、回避で交わしたりしながら弾幕をかいくぐるのも楽しいです。
▲いっぱい来たら、ちょっとうろたえますが。あわてず、剣で斬ったりガードしたりしましょう。 |
「こんなの難しそうで不安だよー」というアクション初心者の方も、ご心配無用! ゲームスタート時に難易度を3種類から選べます。とにかくアクションは面倒&ニガテだよって人は【EASY】で。逆にヌルいのはゴメンだぜって猛者は【HARD】でどうぞ。私はそんなにアクションが得意なほうではありませんが、【NORMAL】でちょうどいい歯応えを感じながら遊ぶことができました。途中、何度かHPが尽きてゲームオーバーになったこともありましたが、直前のセーブポイントから再開する他にも、ほぼその場で復活できるコンティニュー機能もあるので、安心して「殺してくださいね」って感じでしたよ。
本作では敵となるマモノを倒しても、直接はお金を得ることができません。なので、村の人からクエストを受注して、おつかいやマモノ退治などの仕事をしてはお金をもらうことになります。兄妹2人が生きていくには、兄が仕事をしないとダメなのです……ヨナの薬代も必要だしね。……あれ、なんだろう。書いててちょっと胸が痛いよ。
▲クエストはかなりの数が用意されています! 中には武器やアイテムがもらえるクエストも。 | ▲かなりの強敵が出現するクエストも存在! |
また、自宅の庭では栽培も可能。わりと時間はかかるけれど、オンラインゲーム的なイメージで取り組むと収穫をのんびりと待てる……かも。そして、釣りも同様に大物を釣ろうと思うと、腕を上げなければなりません。これまた地道なプレイが必要となりますが、トロフィーや実績を得ようとするならば、取り組む価値は大アリです!
▲釣り技術にもレベルがあって、巨大な魚ほど腕を上げないと釣れないようになっております。 | ▲植えた種や球根が芽を出し、花をつけるのには、もちろん時間がかかります、枯らさないよう、こまめに目をかけることが肝要です。水をあげたりとかね! |
クエストや栽培、釣りでお金をためつつ、さらに大事なのが武器の強化に使う素材集めです。強くなろうと思ったら、武器の強化は避けては通れません。素材はおおまかに分けると、採取できるもの、店で買えるもの、マモノがドロップするものの3種類。店で買えるものはお金があれば解決するわけですが、他の2種については……にんともかんとも運次第!? な側面も。武器は3段階で強化することができ、強化するたびに性能はもちろん見た目が変わるものも。自分だけのお気に入りの武器を、ぜひ見つけてみてください。
▲武器の中には、強化すると外見が変化するものもあります。ちなみにサガコは『DOD』のころから使っている“鉄塊”がお気に入り。あと、“不死鳥”シリーズがかっこいいッス! | ▲じつは、武器にまつわるさまざまな伝説や言い伝えを描く“ウェポンストーリー”が、アスキー・メディアワークスから発売中の『電撃PlayStation』と『電撃ゲームス』で連載中です!(とさりげなく宣伝) |
(C)2010 SQUARE ENIX Co.,Ltd. All Rights Reserved. Developed by cavia Inc.