2010年4月30日(金)
アークシステムワークスから7月1日に発売されるPS3/Xbox 360用FTG『ブレイブルー コンティニュアムシフト(以下、ブレイブルー CS)』。本作のプロデュースを手掛ける森利道さんに、インタビューを行った。
『ブレイブルー CS』は、同社の2D格闘ゲーム『ブレイブルー』シリーズ最新作。新キャラクターが追加されている他、初心者向けのチュートリアルモード、中・上級者向けの超難易度コンボを練習できるチャレンジモードなども搭載されている。電撃オンラインでは、本作の応援企画【ぶるたま】を展開中だ。
【ぶるたま】のキャラクター紹介記事にもコメントを寄せていただいている森プロデューサーに、インタビューを敢行。その模様を全3回にわたってお届けする。1回目となる今回は、『ブレイブルー CS』の背景やキャラクターについて語っていただいたので、ぜひチェックしてもらいたい。
▲『ブレイブルー』シリーズプロデューサー・森利道さん。 |
──美麗なグラフィックや独特の世界観設定など、格闘ゲームというジャンルの中でもさまざまな要素で異彩を放つ『ブレイブルー』ですが、本作の企画に至った経緯を教えてください。
ウチが制作している格闘ゲームで『ギルティギア』という作品がありまして、実に12年以上もの間シリーズとして続いていたんですが、それだけ寿命が長くなってくると作品そのものが洗練化してしまって……。敷居も自然と高くなって、新しいユーザーが入ってきづらくなってしまったんです。そういった理由で、「一度仕切り直そう」と考えた時に出てきたのが、この『ブレイブルー』です。
──新規ユーザーのことを考えたと?
ええ。今までもさまざまな格闘ゲームの新作が出るたびに、“新規ユーザーに向けた作品を作る!”というキャッチフレーズは掲げられてきたと思うのですが、僕個人としては「そのやり方は違うんじゃないかなぁ」って思うことが多くて……。僕なりに、新規ユーザーへのアピールに全力を尽くしたプロモーションをしてみたいという気持ちで取り組ませてもらいました。
ゲームシステムの上でも、D(ドライブ)ボタンというボタンを付けたことで、初めて格闘ゲームに触れる人にも各キャラクターの特徴をすぐにつかんでもらえるようにしました。主人公のラグナ=ザ=ブラッドエッジだったら、Dボタンの技を当てているだけで体力をドンドン吸収していきますし、ライバルキャラのジン=キサラギだったら相手を凍らせられる。ノエルに至っては、Dボタンを押せば連続攻撃が出ると(笑)。
──初心者でも戦える仕様なんですね。
特にノエルはレバガチャでも“動かせている感”を味わえるキャラクターに仕上げました。実際に対戦で勝てるかどうかは別にして、キャラクターを動かすことで初心者にも「格闘ゲームって楽しいんだな」と思ってほしかったんです。ちょうど『ブレイブルー』を作っている時に“難しいゲームジャンルは?”というアンケートを見つけたんですが、なんとそこでは全体の23%もの人が格闘ゲームを挙げていました。それを見た時に、「格闘ゲームは難しいものじゃなくて楽しいものなんだ」ということを再認識してほしいという思いが、わき上がってきたんです。
──格闘ゲームの敷居を下げたかったということでしょうか。
はい。だからこそ、Dボタンのアイデアが生まれましたし、コンシューマ版では必殺技の簡易入力も付けました。さらに新作『ブレイブルー CS』ではボタン連打をしているだけで遊べるビギナーモードも搭載したわけで。ここまでやって「初心者のことを考えていない」と言われたら、さすがに心外でしょう(笑)。
→次のページでは、ラグナの誕生秘話が語られる!(2ページ目へ)
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