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2010年5月13日(木)

【CBT最速レポ第30回】『DragonNest』後編・CBTプレイレポート

文:電撃オンライン

  中世ファンタジーを思わせる世界観に軽快なアクションと、ネトゲ初心者でもとっつきやすい印象を受けるMORPG『DragonNest(ドラゴンネスト)』。果たしてその実態は? ということで、私、ドラゴン富竹が、4月29日から5月6日まで行われた『ドラゴンネスト』クローズドベータテスト(以下、CBT)の様子を紹介しよう。下記のキーワードと併せて、参考にしてほしい。

『ドラゴンネスト』 『ドラゴンネスト』
ドラゴン富竹の気になるキーワード5段階評価 ※★…1点、☆…0.5点
操作のしやすさ ★★★☆
コンボの爽快度 ★★★★☆
キャラクターメイク ★★☆
ソロプレイ難易度 ★★★☆
パーティの気軽さ ★★★☆


■職業で見た目と性能が完全固定のキャラメイク

『ドラゴンネスト』

 『ドラゴンネスト』の世界観は中世ヨーロッパを思わせる風景に、飛空艇や魔法などのファンタジー要素が融合したもの。RPG好きなら、すんなり世界観に溶け込めるだろう。

 まずオンラインゲームで重要なキャラクターメイキングについてだが、最初に選択できるクラスはウォーリアー、アーチャー、クレリック、ソーサレスの4種類。それぞれ能力値、装備、さらに性別までも固定されている。ゴツイ武器を操る女戦士や弓を操るイケメン男エルフとか、そのような楽しみがないのは、いささか残念に思ったりする筆者である。まあ、一発で相手の職業が分かるという利点もあるのだが、同じような見た目のキャラクターが、そこらじゅうにいるというのは……。そのあたりは、これからの開発に大いに期待! と強調しておきたい。話が逸れてしまったが、各職業の大まかな特徴は下にあるとおりだ。多分に筆者の主観が混ざっているが、そのあたりは気にしないでほしい。

●ウォーリアー

 ソード、ハンマー、アクスを操る接近戦特化職。2倍の速さで移動できるダッシュスキルを持つため、真っ先に敵集団に飛び込み、真っ先にボコられることも多い職業だ。パーティではモンスターの削り役だが、攻防、HPが高く、ほぼすべてのスキルがコンボに繋がるので、ソロでも序盤はかなり楽。

●アーチャー

 ロングボウ、クロスボウ、ショートボウを操る遠距離職、と思いきや、接近戦でもウォーリアーのお株を奪うほどのスキル性能を持つ。素早い身のこなしだが、調子にのっているとHPがごっそり減っているので注意が必要だ。アーチャーがいるパーティでは、後ろからゆっくり眺めていたいと思うのは、私だけではないだろう。

●クレリック

 メイス、フレイル、ワンドを操る魔法戦士(みたいな)職。貴重な回復魔法が使えるのだが、CBTではレベル制限などからあまり活躍できなかった不遇な職業だ。接近戦もこなせるが、攻撃力が低いため長期戦になりやすい。そのぶんコンボ数は稼げるのだが……。パーティで支援、回復魔法が必須になれば、一転脚光を浴びる職になるかもしれない。

●ソーサレス

 スタッフを操る遠距離魔法職。アーチャーとは異なり、こちらは完全に遠距離特化だ。コンボは若干苦手だが、一撃が大きいため、パーティでは削りにトドメにと大活躍。そのぶん防御は紙なので、ソロだとややキツイかもしれない。MPが空になると何もできなくなるので、スキルの乱発にもご用心。

 以上が、私がCBTで受けた印象だ。ちなみに私の職業はウォーリアー。HPが高い、攻防高いと初心者向けなので、最初にプレイ感覚をつかみたい人は、ウォーリアーがオススメだ。

『ドラゴンネスト』 『ドラゴンネスト』 『ドラゴンネスト』
▲職業が同じでも、装備武器によって基本コンボの性能や攻撃範囲などが異なる。自分の好みで決めよう。ちなみに、ドラゴン富竹が使用したのはハンマー。攻撃速度は遅いが、重量級の一撃がステキ!

■アクションと言えば操作性なのだが……

 アクション系のゲームで一番気になる操作性についてだが、まず『ドラゴンネスト』ではキーボードとゲームパッドの両方に対応している。どちらを選ぶかはプレイヤー次第だが、『ドラゴンネスト』ではハンゲームパッドとハンゲームパッドユーティリティの使用を推奨しており、その他の製品は動作保証外となっているので注意してほしい。筆者のパッドも保証外のものだったためか、うまく設定できずに終始キーボードでの操作となった。

 キーボードでの操作ではWASD移動、マウスでターゲットを操作、マウスボタンとキーボードの1~0ボタンでスキル発動となっている。また、スペースボタンでジャンプができ、移動ボタン2連打で回避行動をとることが可能。キーボードだとターゲット操作が素早く行えるので、ターゲットが目まぐるしく移動するウォーリアーでも十分な操作性だった。ただ、そのぶん目や手がリアルに疲れるので、ゲーム中の休憩をマメに行うことが重要だ。

『ドラゴンネスト』 『ドラゴンネスト』 『ドラゴンネスト』
▲序盤のフィールドで、簡単な操作方法の解説がはいる。

■『ドラゴンネスト』はMMOではなくMOだ!

 続いて『ドラゴンネスト』の世界を紹介しよう! まずプロローグと初めに訪れる村は選んだクラスによって異なる。ウォーリアーとアーチャーはプレーリーという村でスタートするが、ソーサレスとクレリックは別の村なのだ。合流するまで少々時間がかかるので、友達と一緒に始めるときは注意しておこう。

 さて簡単なゲームの流れだが、基本はモンスターを倒して経験値を溜め、一定値以上でレベルアップする、普通のRPGと変わらないシステムとなっている。ただ、モンスターがいるフィールドはインスタントダンジョンとなっており、同じダンジョンに入ることができるのは、同時に4人までとなっている。そのため『ドラゴンネスト』はMMOというよりは、MOに近いと言えるだろう。

 インスタントダンジョンは、Easy~Abyssと5段階の難易度があり、難易度によって出現モンスターの強さやドロップアイテムなどが異なってくる。ソロでもすべての難易度に挑戦できるが、当然失敗する確率も高くなる。一応、推奨レベルが難易度ごとにあるので、ソロ推進派はそれを目安にするといいかもしれない。さて、ダンジョンの中だが、単なる一本道ではなく、道を開くためのカギを見つけるなど、ある程度の仕掛けが施されている。プレイした感覚だと、まだ序盤だからかもしれないが、仕掛けを解くだけで何十分もかかるようなことはなく、ソロでも問題なく先に進めるものだった。ダンジョンの最後のエリアには、そのステージのボスモンスターが登場し、ザコも含めて敵を全滅させたらステージクリアとなる。クリア後は、コンボ数、クリアタイムなどの成績によってクリアランクが表示され、ステージクリアのご褒美を貰うことができる。クリアランクが高いと、ご褒美がレアになる可能性が高くなるので、ダンジョン攻略時はクリアランクを気にすることになりそうだ。ちなみにパーティだと、クリアランクが各自で変わってくる。1人がランクSでも、もう1人はランクCということもありえるのだ。パーティでは職業によって差がでないようにしてほしいのだが……。

『ドラゴンネスト』 『ドラゴンネスト』 『ドラゴンネスト』
▲インスタントダンジョンでは推奨レベルとパーティ人数が表示されるが、あくまで目安。ただ難易度Abyssはハンパないので、ほぼパーティ必須だ。

 それでは『ドラゴンネスト』の醍醐味ともいえる、戦闘について紹介しよう。戦闘では基本攻撃とスキルを併せ、コンボを重ねていくのが基本プレイとなる。私が使用したウォーリアーの場合、マウスボタン押しっぱなしで4連続の基本攻撃コンボがでる。4発目をだすとコンボが途切れることが多いので、3発目でスキルにつなげ、再び基本コンボをいれるのが常套手段だ。敵の数にもよるが、スキルをつなげるだけで50~60コンボまで簡単にだすことができるので、爽快感はかなり高い。またスキルのキャンセルや起き上がり攻撃、ダウン攻撃、ダウンの回避など、アクションについてはかなり練られているように思えた。今回は体験できなかったが、パーティ間によるコンボもあるので、どこまでアクションを極められるか試してみるのも面白い。ボスの攻撃をギリギリで回避し、そのスキにコンボをたたみ込むことができると、戦闘が俄然楽しくなるだろう。

『ドラゴンネスト』 『ドラゴンネスト』 『ドラゴンネスト』
▲ボス戦ではMPを惜しまず戦うこと。なお、MPは時間で自動回復するが、HPは回復しない。HP回復アイテムを、念のため持っておきたい。

 ダンジョンと戦闘については以上だが、1つだけ注意しなければならない点がある。それが疲労度だ。疲労度はゲーム画面の右下にあるバーで示されており、これが0になってしまうと、回復するまでダンジョンに入れなくなってしまうのだ。疲労度には、その日のものとその週のものの2つあり、その日の疲労度を使いきると、その週の疲労度が消費されるようになる。両方の疲労度が0になると、もうその日はダンジョンに入ることができなくなる。CBTだと、その日の疲労度は午前4時、週の疲労度は毎週土曜日に回復していた。ダンジョンに何回も潜るときは、必ず疲労度をチェックしておこう。なお、ダンジョン攻略中に疲労度が0になっても、一応ステージクリアまでは行くことができる。途中で追い出されることはなかったので、そのあたりは安心していいだろう。

『ドラゴンネスト』 『ドラゴンネスト』
▲パーティだと疲労度の減少がソロより少ない。ゆっくり遊びたいなら、パーティでダンジョンに行くようにするといい。

 次にクエストについて紹介しよう。クエストにはゲームの本筋となるメインクエストと、サブクエストの2種類がある。クエストの内容は誰々と会話しろ、何々を持ってこいなどのお使い以外に、ダンジョンの難易度HARDをクリアするなどなど。他のMMO/MOと同じくクエストクリアで経験値とお金、アイテムが入手できるので、クエストを進行させつつ、ダンジョンをクリアしていくのが一般的なプレイスタイルだ。クエストはレベルごとに開放されるので、1つレベルが上がったら、いったん拠点に戻ってクエストが増えていないか確認するとよい。

『ドラゴンネスト』 『ドラゴンネスト』 『ドラゴンネスト』
▲クエストに関係するNPCは、マップ上の「!」アイコンで示されている。レベルが上がったら、街のマップを確認!

 今回のCBTでは、レベルキャップが一次転職可能な15までとなっていた。そこまでプレイした感覚だと、一次転職までソロでいくとしてだいたい3~4日あれば転職できるだろう。疲労度のため、ずっとやり続けることができないのは、コアなユーザーにとっては若干不満がでてくるかもしれないが、疲労度は各キャラクターごとなので、複数のキャラクターを並行して育成し、一方の疲労度が0になったら、他のキャラクターを育てるなどして遊んでいくといいかもしれない。転職後は、戦闘スタイルがさらに細分化されるようだが、できればソロでの道のりもあると嬉しいところだ。

『ドラゴンネスト』 『ドラゴンネスト』
▲お姉さん方の正体は一体何なのか!? 途中で終わってしまったメインストーリーも気になる!

■装備の強化は失敗することを考えて……ご利用は計画的に

 『ドラゴンネスト』では、レベルアップ時のステータス上昇は職業ごとに一定だが、装備品の性能によって、キャラクターごとにある程度の個性をつけることができる。装備品は、鍛冶屋で購入、鍛冶屋で生産、モンスタードロップ、クリア時のご褒美などで入手でき、同じシリーズで頭、胴体、腕などを揃えると、セット効果があるものも存在する。鍛冶屋で購入するのが一番手っ取り早いが、購入したものはまったく強化できない。生産システムを使えば強化可能な装備ができるが、CBTではその材料がほとんど入手できなかった。生産は失敗も一定確率であり、生産に成功しても、一定値以上の強化に失敗するとその装備品が消失することもある。このように、高性能の装備品の入手には、様々なリスクが伴ってくるのだ。ただ、『ドラゴンネスト』にはゲーム内に交易掲示板があり、装備品や素材などの取引が簡単にできるようになっている。他プレイヤーのお古やいらない素材を購入するなどでリスクを緩和していくと、生産もそれほど苦ではなくなるかもしれない。

『ドラゴンネスト』 『ドラゴンネスト』 『ドラゴンネスト』
▲お金が必要だが、不用な装備品を分解して生産用の素材にすることもできる。それで新たな装備を生産しよう。

■対人戦などのサブコンテンツはどうなるのか

 CBTでは未実装だったが、『ドラゴンネスト』にはアバターや対人戦のコンテンツもあるようだ(※ CBT終了の翌日に緊急実施されたEXCBTで闘技場が追加実装された模様)。対人戦はゲーム内の闘技場で行われるようだったが、そこに入場すらできなかったので、仕様に関してはオープンを待つことになった。バランス調整が難しいとは思うが、アクションがしっかりしているだけに期待したいところだ。またアバターも、一応システムで確認できた程度なので、どのようなものになるのかはまだ不明。アバターによってキャラクターの性能が変わるという噂もあるが、やはり重要なのは見た目だろう。中世ファンタジーでメイドがいないのは、真に遺憾に思うわけで、どげんかせにゃイカンわけですよ。そのあたりは多いに期待しまくるわけだが、女装装備とかでてきたら、また私の心が乱れてしまいそうだ……。おっと、思わず意味不明なことを口走ってしまった。

 さて、その他の要素して、私がちょっとハマりかけたコンテンツが称号システムだ。これは、ある条件を達成すると称号がもらえ、それをキャラクターにセットすると、能力値が上昇するというシステムだ。この種類がトンでもなく多いのだ。例えば、ダンジョンのHARDをクリアするとか60コンボ達成などの戦闘系もあれば、挨拶をするなどの簡単なものもあり、さらにレアアイテム入手時にしかもらえないシークレットの称号など、集めだしたらキリがないのだが、一つ一つ称号が埋まっていく快感は、収集好きにはたまらないのではないのだろうか。私はたまらなかった!! おっとまた興奮してしまった。

『ドラゴンネスト』 『ドラゴンネスト』
▲CBTでレベルキャップまで育てた証「CBT Master」の称号。なかなか強力な性能だとか!?

 さて、少々駆け足で紹介してきた『ドラゴンネスト』だったが、興味を持ってもらえただろうか。アクション性の高さと軽快なコンボによる爽快感は、最高レベル! と断言できるくらいなので、興味がある方は5月27日より実施予定のオープンベータテストをプレイしみてみることをオススメする。それでは『ドラゴンネスト』の世界で、皆様に会えることを楽しみにしている。

【ドラゴン富竹/ライター】
 オンラインゲームを生活の糧とすることを日夜考えている、ゲームライター。アクション系が好みだが、寄る年波には勝てず、最近は寝ながらできるゲームを模索中。しかし寝ながらプレイは、リアルで寝てしまう諸刃の剣。素人にはオススメできないので、日夜玄人を目指して模索中。座右の銘は、泣く子とイクラには勝てぬ。

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データ

▼『Dragon Nest』
■運営:NHN Japan
■開発:EYEDENTITY GAMES
■対応機種:PC
■ジャンル:ACT(オンライン専用)
■サービス開始日:未定
■プレイ料金:無料(アイテム課金)

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