2010年5月26日(水)
クリーチャーの強化はいいとして、次はそれ以外の呪文をチョイスしてみましょうか。 | ||
そうだなぁ……《平和な心》はどう? 全体的にパワーが低いなら、あんまり相手のクリーチャーと戦闘したくないよね? | ||
いい選択ね。あとはどうする? | ||
ええとね、あとは《送還》か《盾の仲間の祝福》を入れるのはどう? どっちもインスタント呪文で相手のクリーチャーの攻撃を防げるよ。 | ||
相手の攻撃を防ぐという考えは悪くないけれど……。でも《送還》と《盾の仲間の祝福》両方は入れられないかしら。さて、どっちがデッキに必要なカードだと思う? | ||
うーん、正直どっちでもそんなに変わらない気がするんだよね。どっちもクリーチャーの攻撃を無効にできるじゃん。これってそんなに違うのかな? |
あら、《送還》と《盾の仲間の祝福》は結構違うわよ。答えをハッキリ言っちゃうと《送還》はデッキに入る性能を持っているけど、《盾の仲間の祝福》は残念ながら力不足のカードね。 | ||
ええっ、そんなにハッキリ違うの!? | ||
ええ。じゃあ《送還》にできて《盾の仲間の祝福》にできないことをいくつかあげてみましょうか。 | ||
まずその1:エンチャント呪文に対して強い! | ||
例えば、相手がクリーチャーに《蜘蛛の陰影》を付けようとした場合、《送還》で《蜘蛛の陰影》の対象になっているクリーチャーを手札に戻すとします。この場合、どうなるかしら? |
えっと、《蜘蛛の陰影》が対象にしていたクリーチャーがいないってことは……あれ? | ||
こういう時、《蜘蛛の陰影》は対象不適正ということで、ルールによって打ち消されてしまうの。 | ||
ええっ!? そうなの!! | ||
そうなのですよ。つまり、《送還》の本来の効果に加えて《蜘蛛の陰影》を打ち消したようなものよね。 | ||
うん、そうだね。ちなみに、もう《蜘蛛の陰影》が付いている場合に、そのクリーチャーを《送還》で手札に戻した時はどうなるの? ひょっとしてこの場合も? | ||
ご明察! すでに《蜘蛛の陰影》が付けられていたとしても、《送還》でクリーチャーだけ戻してしまえば《蜘蛛の陰影》は墓地へ直行よ♪ | ||
《送還》すげぇ……! | ||
でしょ? ちなみに、こんなふうにパーマネントを手札に戻すことを『MTG』ではよくバウンスすると言って、《送還》のような呪文はバウンス呪文と呼ばれているわ。これらバウンス呪文は『エルドラージ覚醒』で登場した“族霊鎧”を持つオーラなどにはとても強みを発揮するのよ。 | ||
なるほどなぁ。 | ||
《送還》が便利な点はまだあるわよ。続けてその2:除去呪文に強い! | ||
これは常にそうだとは言えないんだけどね。《送還》は、除去呪文に対しても《盾の仲間の祝福》より優秀な面があるわ。それは、ダメージ呪文以外の除去手段に対しても強いことよ。まずは下の3枚を見てちょうだい。! |
こういった除去呪文に対して《盾の仲間の祝福》ができることはないわ。でも……。 | ||
《送還》なら、クリーチャーを手札に戻して守ることもできるのか! | ||
そうなのっ! 読みが鋭くなってきてセンセイうれしいわ♪ 他にも“タップ能力”を持つクリーチャーを戻すことで、時間を稼いだり、相手のブロック用のクリーチャーを戻して攻撃をしやすくしたり、《送還》はいろいろな場面に対応できる1枚なの。 | ||
なるほどなぁ、どんな状況でも役立つカードってことかぁ。きっとゲームでも大人気なんだよね! ……ってアレ? アユミちゃん暗いよ? | ||
……とまぁ《送還》をホメてきたけど、大会なんかになると《送還》はほとんど使われないのよね。クリーチャーを手札に戻すのって、どうしたって時間稼ぎでしかないから、根本的な解決にならない場面が多いのよ~。 | ||
なんだそりゃ! | ||
まぁ、でも汎用性が大事ってことは忘れないで。大会とかで《送還》が使われないのは、もっと汎用性のあるカードがあるからなの。デッキは60枚で組むんだから、ムダになってしまう可能性があるカードはなるべく入れないようにするわけよ。 | ||
《盾の仲間の祝福》より《送還》の方が無駄になりにくいってことだね。 | ||
その通り。デッキに入れる呪文を選ぶ時は効果が限定的だけど強力なものと汎用性があっていろいろなことに使えるものをバランスよく入れる必要があるわ。じゃあ、そんなところで次は土地の追加ね。このデッキ、土地は何枚必要だと思う? | ||
そうだなぁ……。 |
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[Text by ねこひげ合同会社/ゆば]