2010年5月29日(土)
フロム・ソフトウェアは、PSP用ソフト『アーマード・コア ラストレイヴン ポータブル(以下、ACLRP)』の全国大会決勝イベントを、東京都のヤマダ電機 LABI1 池袋モバイルドリーム館で本日5月29日に開催した。
“ARMORED CORE Championship Tournament 2009 season3 FINAL STAGE”と冠された、この決勝イベントは、season3と名にある通り、ポータブルシリーズと呼ばれるPSP版『アーマード・コア』3作品の3回目の全国大会となる。決勝では各地区大会予選を通過した8名が出場し、トーナメント形式で勝負が行われた。詳しいルールは、全国大会公式サイトで確認してほしい。
また今回のイベントでは、優勝者を事前に予想するWeb連動企画や、Ustreamによるライブ中継といった大会初の試みも行われていた。こちらの催しに参加した人も、多かったのではないだろうか。
▲会場では、『ACポータブル』シリーズの原画展示ギャラリーも設置。パネルに展示されていた原画以外にも、モニター上でさまざまな画像が展示されていた。 |
決勝に出場した8名は、幻の冷凍みかん選手、弓兵 Lv99選手、他郎選手、エキゾニック前田選手、アルストリアス選手、Ombre(本物)選手、ルーク選手、さいかわ選手。このうち関東地区予選Aを勝ち抜いた、幻の冷凍みかん選手と、大阪地区予選を勝ち抜いたアルストリアス選手が、決勝へと駒を進めた。
▲左の画像が、優勝者を当てるWeb連動企画に集まった投票結果。幻の冷凍みかん選手とアルストリアス選手の得票はダントツで、2人が決勝に進んだのは、レイヴンたちの事前の予想通り。 |
攻撃の当たりにくい『ACLRP』を使ったトーナメントでは、これまでの2作に増して時間内に決着せず、AP差による判定で勝敗がわかれていたのが特徴的な展開となった。ミサイルによる遠距離からの攻撃や、徹底して遮蔽物を利用した守りの戦いなど、時間切れを見越したアセンブリや戦術も目立っていた。
例えば、準決勝でルーク選手と戦ったアルストリアス選手は、その1本目の試合で、3分以上も被弾ゼロという徹底した守りぶりを見せている。対戦する両者が守りに入って長い膠着状態が続く試合も、トーナメントの中では少なくなかった。
また、ボタン不足による上下視点移動のやりづらさから、season1などではかなり敬遠されていた空中戦も、今大会では、積極的に仕掛けている人が多かったのも見どころの1つではないだろうか。
PS2版の試合を想起させる試合も少なくなく、空中戦を織り交ぜた立体的な立ち回りは、もはや出場選手たちの基本となっていたようだ。ただし、空中から攻撃を仕掛けて、相手の引き撃ちの痛い逆襲にあってしまう、という場面もチラホラ見られた。
そして決勝戦では、僅差で1本目を制した幻の冷凍みかん選手が、障害物の一切ないARENAを戦場にした2本目で、立ち回りのうまさを相手と観戦者に見せつけ、堂々と優勝を手にした! 幻の冷凍みかん選手は、相手を射程距離ぎりぎりに捉えた立ち回りが徹底しており、特に、アルストリアス選手が主武装を格納のパルスライフルに変えてからは、ほとんど自身をロックオンさせないほどだった。
▲立ち回りのうまさゆえに、エネルギー管理もうまい幻の冷凍みかん選手。準決勝3本目の試合などでは、AP差こそ非常に僅差だったが、エネルギーが半分より減るような場面はほとんどなかった。 | ▲優勝した幻の冷凍みかん選手の技術を賞賛し、決勝にふさわしい試合を見せた2人を称えた解説の4人。プロデューサーの鍋島さん、開発スタッフの高橋さんに加え、『電撃PlayStation』からも編集のTDBと、前々回の大会で1勝したJが席を並べた。 |
▲試合後、大会初優勝の喜びを語った幻の冷凍みかん選手。これまでは強くなることだけ追求していたが「これからは、周りに『AC』の楽しさを伝えるような自分の“アーマード・コア スタイル”を作っていけたらいい」と感想を述べ、鍋島プロデューサーも笑顔でこれにうなずいていた。 | ▲準優勝したアルストリアスさんも、『ACポータブル』シリーズの3大会すべてに出場しており、ベスト8、ベスト4、準優勝と成績を上げてきた。会場では成績を上げたきたことへのよろこびと、『AC』をプレイすることの楽しさをコメントしていた。 |
優勝者、準優勝者それぞれに、コトブキヤのキットやオリジナルエンブレムなどの副賞が贈られ、大会も幕を閉じようとした。――その時、これまでの決勝大会でことごとく“試合に負けて笑いに勝ってきた”アリーヤ川手選手が、“アリーヤMAX川手”に名前を改めて登場。幻の冷凍みかん選手に、無謀な勝負を挑む。優勝者に勝てば、アリーヤ選手が優勝! という理屈らしいが……。
▲前大会までは、“そもそもPSPの画面が見られない”という致命的な欠点も持っていたアリーヤ選手も、今回は画面を見るポジショニングをマスターし、大会予選では1勝を得ている。……とはいえ、優勝者の前には敗北あるのみ。 |
敗北を悲しむアリーヤ選手は、会場を訪れた観戦者たちにプレゼントを大放出。さらに、『アーマード・コア フォーアンサー』の対戦イベントを開催することを宣言した。詳細は後日発表されるとのことだ。
▲ちなみに対戦イベントの賞品には、アリーヤ選手のフィギュアも!? フィギュアを手に、大勢の写真撮影に応じてくれる人気者。 |
なお、全国のレイヴン、リンクスたちの気になる『アーマード・コア 5』については、「鋭意制作中」とのことで新情報はナシ。肩を落とす観戦者たちに、鍋島プロデューサーは「頑張って作っています。もうちょっと時間をください。今すごいおもしろい企画を入れようと思っているので!」と語る。おもしろい企画とは何なのか、続報が到着次第、電撃オンラインでもお届けする予定だ。
ちなみに、“オフィシャルサポーター 2009”もこの時をもって終了し、今後は“アーマード・コア オフィシャルパートナーシップ”という新サポートプログラムが開始されるという。対戦告知掲示板の利用や、最新先行情報の入手、コミュニティ活性化を目的とした新たな取り組みなどをプログラムに挙げているが、詳細は後日公開されるとのこと。フロム・ソフトウェア メンバーズに登録しておくと移行が楽になるそうなので、新プログラムに参加予定の人で未登録の人は、今のうちに登録しておこう。
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■ARMORED CORE Championship Tournament 2009 season3 FINAL STAGE 概要
【開催日時】2010年5月29日13:00~16:00(※終了)
【会場】ヤマダ電機 LABI1 池袋モバイルドリーム館 6F
【内容】決勝トーナメントの実施や『ACポータブル』シリーズの原画展示ギャラリー