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2010年7月27日(火)

夏のオンラインゲーム祭2010 漢のためのメカTPS『鉄鬼』編

文:電撃オンライン

 ゲームヤロウが2010年1月27日から正式サービスを開始した『鉄鬼』は、荒廃した近未来の地球を舞台に三カ国による三つ巴の戦いが繰り広げられるPC用オンラインACTだ。残されたわずかな天然資源を巡り、弱小国を押しのけて争い続ける超大国AUと、複数の小国が軍事的・経済的協力体制を構築した連合国家WAL、軍事力拡大を目指す新興国家GURUNITIAの3カ国。プレイヤーはGURUNITIA(グルニティア)の機動部隊、ジェイムス・ブライ中隊長率いる“72 Metal Ghost”に所属し、前線へと赴くこととなる。

 本記事では、プレイヤーが搭乗する機体や多彩なゲームモードを、現役『鉄鬼』プレイヤーで伍長2号俸の筆者がお伝えしよう。

【ココに注目! 『鉄鬼』アピールポイント】
●クールなデザインの全8機体はメカ好き必見! 上位のレジェンド機体も続々登場
●FPSよりもちょい簡単、だけど適度な連携プレイも必要な絶妙なゲームバランス
●味方を修理する整備機体ヴェロックスのかわいらしさこそ『鉄鬼』の真髄

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■全8機種の特徴をつかみ自分にあった機体を選ぼう

 『鉄鬼』の魅力は、上記のアピールポイントにもまとめているが、まず何よりも機体デザインの秀逸さだ。ロボットもののオンラインACT作品は他にも幾つか存在するが、その多くはデフォルメされたかわいい、あるいはコミカルな見た目を採用している。本タイトルに登場する全8種の機体は、3Dグラフィックスで表現されるリアルかつクールなデザインが特徴。鈍く光る金属ボディ、飛び散る薬莢と前線にたちこめる硝煙……。特撮映画に出てくるようなガッチガチの装甲メカに搭乗して、敵機を撃ちまくりたいんだよ! という世の大多数の男性(そしてごく少数の女性)の夢を『鉄鬼』はかなえてくれるのだ。ここでは現在入手可能な8機体の中から、序盤の訓練~上等兵で獲得できる4機体の特徴を紹介しよう。

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●ヴァンガード(VANGUARD)

 ヴァンガードはスピードと機動力に特化した軽量型機体で、全機体の中で最もバランスに優れている。メイン武器はマシンガン系で威力はそこそこだが、連射性能は高い。ブーストを利用した素早い動きで攻撃を避けつつ、弾を前線でばらまき、敵の突撃をけん制するのがヴァンガードの主な役割だ。防御力は前衛タイプとしてはイマイチなので、ソロで突っ込むと簡単に迎撃されてしまう。できればヴァンガード同士、あるいはデュアルとのペアプレイが好ましい。

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▲ヴァンガードの基本ボディカラーは赤だが、対戦中の敵機はすべて白っぽい色で表示される。オプション設定で敵機も元のカラーに戻せるが、単に区別しづらくなるのでオススメできない。

●デュアル(DUAL)

 強襲型と呼ばれるデュアルは、機体前面の装甲を閉じると防御力が飛躍的に上がるのが特徴だ。メイン武器が火炎放射器やノコギリといった破壊力はあるが射程距離の短い近接タイプ。そのため、装甲を閉じた状態で前線を突破、あるいはマップ後方から回り込み、敵の背後へ一気に接近して破壊する戦い方が向いている。ブースターを持たず、逃げ足の遅い狙撃型&支援型機体にとって、特攻してくるデュアルはかなりの脅威だ。ただし、装甲をオープンにした瞬間がデュアル最大の弱点になるため、ヴァンガード以上にヒット&アウェイが要求されるかも。

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▲装甲の開閉モーションはクリックしてからワンテンポ遅れるので、弱点をさらさぬよう、敵機との距離を測る慣れも必要。防御力の高さを過信していると、接近する途中で狙撃型のブリッツに撃ちぬかれる。

●ブリッツ(BLITZ)

 カニのような外見をした狙撃型機体。メイン武器を装備した状態で右クリックすると、視界がスコープに切り替わる。射程距離は全機体で最長を誇り、一撃の攻撃力もかなり高い。そのぶん連射できないこと、撃った後の反動が大きいことがデメリットだが、他のFPSタイトルに比べると実は反動は少な目。AIMに自信のあるプレイヤーなら1試合で二桁のKill数をたたき出す人もいる。ブーストを搭載できないので敵に接近されると死を覚悟するが、たいていはその前に撃ち落せる。後方からチョコチョコ撃っては隠れるを繰り返していると「芋スナ(スナイパー)」などと揶揄されるが、そもそも狙撃型は後衛タイプ。ヘタに前線に出すぎて相手のKill数に貢献するぐらいなら、1発ごとに丁寧な狙撃を心がけたい。

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▲射程距離も長いが、機体の横幅もトップクラスのブリッツ。狭い道幅に2人以上ブリッツが押し寄せると、味方の逃走経路もふさいでしまうので気をつけたい。

●ヴェロックス(VELOX)

 『鉄鬼』で唯一、傷ついた味方機体を回復できる整備型のヴェロックス。ゲーム内では“ヴェロたん”の愛称で親しまれ、おそらく最もプレイヤーに愛されている機体だ。整備用のアームを装備した状態で味方に照準を合わせると、HPの減り具合がゲージで表示され、接近して左クリックすれば回復できる。防御力の無さはブリッツ以上なので、“とにかく死なない”ことが最重要ミッション。状況判断の的確なヴェロックスが1機いるだけで、最前線を押し上げたい味方にとっては心強いバックアップとなる。また、設置型武器のターレットは効果的に配置すればKillも稼げて、わりと初心者向き機体といえる。

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 新規プレイヤーはプレイ開始時に基本4機体(ヴァンガード、デュアル、ブリッツ、ヴェロックス)の中から1機体を選ぶ。それ以外の機体は階級(レベル)が上がらないと基本的には搭乗できない。オープンベータテスト開始時にはレベルアップごとに、解放される機体の順番が固定されていた。そのため、苦手な機体ではなかなか経験値が稼げず、諦めてプレイをお休みしていた人もいるだろう。その後のアップデートで仕様が変わり、現在はレベルアップ時に未解放の機体から1つを任意で選べるようになった。

 ただし、選んだ機体で毎回チュートリアルのクリアが必須というのがポイント。筆者は近接タイプのデュアルの操作だけがどうしても苦手で、いまだクリアできていない。これから“72 Metal Ghost”に入隊する新兵は、こんな情けない兵士にならぬよう腕を磨いてほしい。

 この他、既存8機体の上位機種にあたる“レジェンド機体”が存在する。基本機体と比較して、デュアルの装甲開閉速度を大幅に短縮。ヴェロックスの回復に必要なゲージ増加といった、性能強化が行われている。ボディカラーはすべて赤で統一されているが、別に3倍速いわけではないし、年齢がばれるジョークなので封印しておきたい。

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▲ファンサイトなどでデュアル攻略のコツも紹介されているのだが、5回ほど挑戦して諦めた。こればかりはプレイヤースキルの無さが恨めしい。

■初心者でも大丈夫! ゆるめのバランス

 アクション、シューティングゲームと聞くと苦手意識の強い、ライトゲーマーの読者もきっといるだろう。『カウンターストライク』『サドンアタック』などに代表されるリアルさを重視したFPSと違い、『鉄鬼』はあくまでパイロットが搭乗した巨大メカという設定を生かし、一撃必殺のヘッドショットが存在しない。機体を選べばブースターによる高速移動で攻撃を避けられるし、砲弾を遠距離から撃ち込むなど攻撃手段も豊富。マウスカーソルの1ドット単位で正確さを争うFPSに比べれば、だいぶ優しいゲームバランスだといえよう。

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 また、少人数で対戦を行うFPSの場合、誰が足を引っ張っているかが明確になる。上級者とビギナーの溝は深く、「ヘタだから」を理由にルームから追い出されることも珍しくない。悔しさをバネに腕を磨くタフなプレイヤーでもない限り、かなり敷居が高くなっている。本タイトルはゲームモードにもよるが、最大16 vs 16の32人対戦が可能で、個人の責任がそこまで重たくない。慣れないうちはうまい人のプレイを盗み見つつ、マップの特徴や注意すべき点をじっくり学べるのがよいところだ。そのためか、身内だけのクローズドな対戦はむしろ少なく、誰でもオープンに参加できる部屋が多いのも嬉しいところ。

 では、もっとシビアにプレイヤースキルを競い合いたい、上級者には物足りないのか? といえばそんなことはない。確実に勝ちを狙いたければ、やはりプレイヤー同士の連携がじわじわと影響してくる。初対面のプレイヤーが集まった部屋でも、前線の状況報告や、ちょっとした注意を呼びかけるだけで、戦線が総崩れという悲劇は防げるものだ。FPSほどシビアじゃないし、知らない人とも気軽に遊べる。うまい人はうまいなりにKillを稼ぎ、ヘタな人はヘタなりに貢献できるのが『鉄鬼』の魅力である。

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■多彩なゲームモードでプレイヤーを飽きさせない

 参加可能な人数や勝利条件はゲームモードごとに異なり、デスマッチ、サドンデス、レイジ、キャンペーン、ボス、占領、爆破、7月28日実装予定の奪取を加えた8種類が用意されている。常時人気が高いのはデスマッチ、サドンデス、キャンペーンの3種類。今回はその中から初心者/上級者問わずに参加しやすいデスマッチとキャンペーンの2つを紹介しよう。

●マップの特性をいち早く掴むことが勝利に繋がるデスマッチモード

 デスマッチモードはブルーとレッドのチームにわかれ、ルームマスターが事前に設定したKill数上限に早く達した側が勝利となる。TPSに限らず対人戦の一方的にやられる感覚が苦手という人は、何度でもリスポーン地点から復活できるデスマッチで、まずは戦闘不能になる心理的ショックに慣れるとよい。

 現在デスマッチモードにはLOST CITY、ECLIPS、CROSS ROAD、DESERT STROMの4マップが存在する。いずれのマップも地下通路の存在や、建物で視界がききにくい、逆にほぼ直線道路で身を隠しにくいといった特徴が際立っている。すでに多くのプレイヤーにより、定石の戦術が編み出されているため、これから『鉄鬼』に参加するビギナーは公式サイトの“マップ戦略掲示板”を参考にするとよいだろう。この掲示板ではプレイヤーが実際に考えだした、理想的な1チームの機体バランスから実際の配置まで詳しく図解されている。まじめに考えられた戦略図には、一般プレイヤーからの高評価コメントもついていて判断しやすい。「どう動いたらいいのか分からない。聞く相手もいない」という人は、ぜひ参考にしてほしい。

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▲個人的にはデスマッチモードの中で一番バランスがよいと感じる“ECLIPS”。敵チームに火力型のランパート(砲)がいるか否かで、ヴェロックスの立ち回りもかなり変わり、整備しがいのあるマップだ。

●AU、WALそしてGURUNITIAの戦いが描かれるキャンペーンモード

 冒頭で、わずかな資源を求めて大国同士が戦いに明け暮れているという、本タイトルのバックストーリーを紹介したが、デスマッチやサドンデスモードでは、このシナリオは知らなくてもまったく問題ない。各国の思惑やプレイヤーが所属する“72 Metal Ghost”の動きを、物語として唯一感じられるのがキャンペーンモードである。キャンペーンモードは第1弾として実装された“スウィゼン防衛作戦”から、最新の“キニエ”まですべて繋がった一連のストーリーとなっている。ある時はAUの襲撃にあい、ある時はAUの軍事工場の情報収集を目的に敵地へ乗り込むといった、さまざまなシチュエーションが用意されている。

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▲キャンペーンモードは最大8人まで参加できる。冒頭で今回の作戦内容がボイスとムービー付きで解説される。これが、かなりカッコイイ。

 初級、中級、上級の難易度にわかれラウンド数が異なる他、1ラウンドごとに3回までのリスポーン制限、敵を倒すと溜まるSP(スキルポイント)を使って攻撃と防御力アップ、すべての武器の弾薬補充ができるなど、他のモードにはないルールが楽しめる。上級ともなると、1回のプレイが約40分~1時間と長いのがネックだが、そのぶん経験値やゲーム内ポイントは大量にもらえるので、早く階級をあげて第2、第3の機体を手に入れたい初心者にも人気がある。

 中級以上は敵の出現位置、適した機体、立ち回りなどを把握していないとあっというまに全滅し、クリアは難しい。まずは初級で基本的なことを理解してから、次のステップに挑戦することをオススメしておく。特にヴェロックスで経験値稼ぎを……と考えている場合、先に申告しておかないと「ヴェロックス多すぎ!!」と怒られてしまうので、注意しよう。

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▲ゲームバランスも味方輸送機を守るというミッション内容も、一番お気に入りの“バンデッド作戦”。プレイヤーはこのマップで初めて敵国AUの高機動性重量型機体“ドゥーム”と対面するのだ。
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▲攻略方法が確立されるまで、空から襲い掛かるドゥームには多くのプレイヤーが無念の涙を呑んだもの。というか、AUのほうが我が祖国GURUNITIAより、明らかに軍事力で勝ってると思うんですが……?
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▲上級バージョンで残念ながらミッションには失敗。成績もB+とイマイチだが、獲得経験値とポイントは多いので、新しいメイン/サブ武器購入の資金源にしやすい。

 ここまでゲームの簡単な説明と、スクリーンショットを見て「難しいことはともかく、何だかカッコイイ!」と思った。あるいは「FPSで磨いたこの腕を見せてやんよ」と自信満々の読者は、この夏ぜひとも『鉄鬼』にログイン! “72 Metal Ghost”の同胞としてともに戦おうではないか。筆者の愛機“でんこちゃんMkII”(ヴェロックス)でひっそり後方支援しますぞ。

 また、現役の『鉄鬼』プレイヤーは、現在開催中の大規模オンライン公式大会“鉄鬼 機動大戦”の準決勝、決勝戦のみ都内でオフライン大会となる可能性があるので、そちらを楽しみにしていてほしい。

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データ

▼『鉄鬼』
■運営:ゲームヤロウ
■開発:ゲームハイ
■対応機種:PC(対応OS:Windows XP/Vista/7)
■ジャンル:ACT(オンライン専用)
■サービス開始日:2010年1月27日
■プレイ料金:無料(アイテム課金)

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