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2010年7月28日(水)

『初音ミク -Project DIVA-』DLC2収録の『トエト』を手掛けたトラボルタPを直撃

文:電撃オンライン

●10万再生を超えてしまうと、他人事のように思えてしまいます

――『トエト』の楽曲は、どのように制作されたのでしょうか?

 ルカが発売されたので、何か作ろうと思い立ったのがきっかけですね。1発目なのでアップテンポの曲にしたいなと考えていたのですが、なかなか思い浮かばず、そうこうしているうちに発売から結構時間が経ってしまいました。それで「もういいや」と思って(笑)。まえまえから考えていたスローテンポのメロディがあったのですが、それを形にしようと作り始め、そうして『トエト』が生まれました。

――『トエト』にはどういったメッセージが込められているのでしょうか?

 僕がわりと口ベタというか、思ったことを口に出せない時があるんです。そういう恥ずかしがる気持ちって、マイナスなイメージがあると思うのですが、そこにトエトのようなかわいいキャラクターがいると、ほんわかしていいなと思ったんです。恥ずかしがり屋でもいいんだよ、大丈夫だよ、といった感じで(笑)。

――なるほど……。そんな『トエト』は、ニコニコ動画で70万再生を突破していますが、いかがですか?

 すごいですよね。10万再生を超えてしまうと、他人事のように思えてしまいます。「すごいね、『トエト』」といった気持ちになりますね。

――トラボルタさんの曲では、『ココロ』も100万再生を突破していますよね。曲を投稿する時は、再生数なども意識するのでしょうか?

 する時もしない時もありますが、基本は、再生されないものと思って投稿した方がダメージは低いです(笑)。

――『トエト』についてはどうでした?

 『トエト』については、一般受けなどを無視して、自分でやりたい放題で作ったので、1万再生ぐらい行けば御の字ぐらいの気持ちで投稿しました。なので、ここまで人気が出たのにはびっくりですね。

――『トエト』は、ニコニコ動画などで二次創作が盛んな楽曲の1つだと思うのですが、二次創作についてはどう思いますか?

 ニコニコ動画ならではですよね。ニコニコ動画以外にも、サイトに曲を投稿したりしていたこともあるのですが、そこ止まりと言いますか……。サイトで曲を聴いてもらって、その感想をたまにもらって終わっていたんです。それが「曲にPVをつけました」とか、「歌ってみました」とか、「演奏してみました」とか、広がっていくというのは、すごいですし、楽しいですよね。いつも派生作品を検索して、専用のマイリストに入れています。

――『トエト』というと、グッドスマイルカンパニーさんのCMに使われたり、ソフビ化されたりと、さまざまな展開があった楽曲というイメージもあります。思い出深いエピソードなどがあったら教えてもらえますか?

 富士スピードウェイに、グッドスマイルレーシングさんが参加された時のことですね。ピットインのところで、小さな女の子たちが“トエト”のコスプレをして踊ってくれたんです。CMやソフビ化、今回のゲーム化もそうですが、『トエト』のエピソードはどれも思い出深いです。

――“トエト”はクリプトンさん公認のキャラクターなんですよね?

 そうなんです。先ほどのレースがキッカケになり、グッドスマイルカンパニーさんからトエトのチャームを出したいと打診があったのですが、グッズを出す場合などは公認のキャラクターにした方がやりやすいとのことで、クリプトンさん公認になりました。

『初音ミク -Project DIVA-』
▲グッドスマイルカンパニーから発売されたトエトのソフビ。『トエト』は同社のCMソングにも起用された。

――『トエト』絡みで、“『トモエ』杯”なるものがあったそうですが……(笑)。当時の状況などはいかがでしたか?

 ありましたね(笑)。とある雑誌に、『トエト』が『トモエ』という誤字で掲載されたのがキッカケでした。紹介文に「2日で殿堂入りした『トモエ』」と書かれていたので、「じゃあ今から『トモエ』って曲を作って2日で殿堂入りすればトラボルタPになれるんじゃないか?」と誰かが言い出して始まったようです(笑)。

――そんな経緯があったんですね(笑)。

→『初音ミク -Project DIVA-2nd』の収録曲や、裏話も!(3ページ目へ)

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