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2010年8月7日(土)

【電撃攻略本・座談会】ゲーム攻略本の過去・現在・未来Vol.1-3

文:電撃オンライン

『電撃ゲームス』

 7月29日発売の『電撃ゲームス Vol.11』(アスキー・メディアワークス刊)に掲載されている座談会を、電撃オンラインで3回に分けてお届け。ゲーム攻略本について、電撃の攻略本制作に携わったメンバーがアツく語る!

【座談会 参加者紹介】

電撃攻略本編集部/デスク
多田羅洋平
攻略本編集部の心臓とも呼べる、神経質なイケメン。『MH3(トライ)』をはじめ、大作の攻略本を数多く担当し、現在は『電撃ゲームス』も手伝っている。

電撃攻略本編集部
木原大輔
攻略本編集部の現場編集者として、近年エース格に成長しつつある男。最近では『ニーア』の完全攻略+設定資料集や『ゼノブレイド』の攻略本を担当。

元・電撃攻略本編集部/副編集長
野村一真
現『電撃ゲームス』副編集長で本記事の執筆も担当。過去に攻略本編集部で『MHP 2nd』『MHP 2nd G』『サカつく3』『SO3』などの攻略本を手掛ける。

元・電撃攻略本編集部/編集長
倉西誠一
過去に『電撃PlayStation』や電撃攻略本編集部の編集長を務め、現在は『電撃ゲームス』を手伝ってくれている偉い人。狩られ道さんとも呼ばれるブロガー。


Vol.1-2の続き)

多田羅 残念ながらそうです。そういえば、昔は超爆発的な装着率の攻略本がありましたよね。

野村 PSの『スターオーシャン2』とかは、合計装着率が約145%に達していた記憶がある。

倉西 PSの『ヴァルキリープロファイル』も、相当な装着率だったと思う。トライエースさんが開発しているゲームは本当にすごかったな。

多田羅 複数社から攻略本が出ていて、どれもバッチリすぎるほど売れている状況でしたね。

倉西 ちょっと待った。まず合計装着率の意味を伝えないと。ソフト1本に対して複数の本が出ていたと。で、それを合計したらってことだよね。

野村 まさにその通りです。1980年代から2000年代前半までは、1人で何冊も同じゲームの攻略本を買うケースが多くて、ソフトの本数以上に攻略本が売れたこともありました。

倉西 個人的な印象だけど、1人で何冊も買うケースが最後まであったのが『スパロボ』シリーズかな。

多田羅 一時は7~8社から攻略本が出ていましたね。

野村 で、そういうケースは近年なくなった。ただ、中堅以下のソフトに対して、1冊だけ攻略本が存在しているケースでは、装着率は実はそこまで下がっていない気がするんだけど……。

木原 それこそ、一番最初に話題に出た攻略Wikiと、ものすごく密着していると思います。要するに、メジャータイトルはプレイヤーの人数が多いので、それだけ攻略情報が出回りやすいと。しかも、人が多いほど、どんどん正確なものになっていきます。だけど、中堅以下ではそういったことがなくて。

多田羅 2ちゃんねるのスレッドすら伸びなくなる。

木原 そうなったときに「攻略本ないの?」という流れに、どうしてもまだなるんですよ。そういうところに、たぶんまだ需要があって、装着率は変わらないのでは? という話は、攻略本が必要とされている中堅以下のソフトに当てはまると思います。

倉西 う~ん、そうなのかな。俺は単純に、本数が中堅以下のソフトが、おもしろくない内容になってきたというのが、大きな要因だと思うんだよね。

野村 あ~。それってあると思います。

倉西 あと、ユーザーが熱心さを失っているとも思う。昔はさ、具体名は出せないけど、とあるシリーズもので『2』とか『3』で、失敗したことってあったじゃない。特に3本目はその傾向が強い。

木原 3本目は厳しいことが多いですよね。

倉西 で、昔は「これは3本目だったからコケたんだよね」って、優しく見てくれるユーザーもいた。そういう人がソフトを買ってくれたり、遊んでくれたりして、次は頑張れよ! みたいな雰囲気もあった。でも、そういうユーザーはもういないよね。

木原 そうかもしれません……。

倉西 みんな消費者になったんだと思うよ。昔は自分がゲーム業界を支えているんだって雰囲気がユーザーにもあったような気がするけど、幼いエンターテイメントって、大体そういう風潮があると思う。エロ以外はね。そうして20年以上が経って、今は本当に厳しい消費者しかいなくなった。だから、中堅以下はどんどん厳しくなってきたんだと思う。その結果、より一層、大手に人が集まる傾向が強まる。

野村 あと、ゲームの本質的なおもしろさよりも、技術面に力を入れる傾向が強まったのも一因かと。

倉西 それは今も続いてる危険な流れだよね。

野村 ええ、個人的にマズイなと思います。

倉西 今思いついたんだけど、このコーナーでメーカーさんに提言するとしたら、攻略本が売れるタイトルを作ってください! と言うべきじゃない?

野村 それはまさに正論です。

倉西 我々の攻略本の利益のために言ってるんじゃなくて(笑)、そういうゲームを作ってくださいと。

野村 たぶん、攻略本が売れるゲームって、ユーザーから愛されるゲームなんだと思います。技術的には、ちょっと昔のものでもよいかと。

倉西 それで思い出すのが『パワプロ11』と『12』の攻略本なんだよね。本当に素晴らしいゲームだったから、とことん攻略本を作り込んだ。で、制作に時間がかかって、ユーザーが求める旬の時期を逃したから小部数だったけど、買ってくれたユーザーや開発スタッフからは、とても評価された。あと、発売が遅れたわりには、なかなか売れたと思う。

多田羅 あの攻略本の制作自体は、死ぬかと思うぐらい大変でしたよ。制作スタッフが、途中で数人逃げ出したこともありましたし。

倉西 そういえば、そうだった(笑)。

野村 ようやく攻略本の実制作のほうに話が向かってきましたが、今回はこのあたりでお開きです。

木原 やっと話すことがまとまったのに(笑)。

野村 攻略本の裏話的座談会、次号も続きます~。

『電撃ゲームス』攻略本アンケート

 電撃ゲームスでは、ゲームの攻略本に関するアンケートを募集しています。アンケートにお答えいただいた方には、抽選で“『電撃ゲームス』編集部のお宝グッズ詰め合わせ”をプレゼントいたします。なお、アンケート結果は、『電撃ゲームス』の“ゲーム攻略本の過去・現在・未来”という連載コーナーで、議題として取り上げさせていただきます。


電撃ゲームス

この記事が掲載されている『電撃ゲームス Vol.11』は、全国の書店で定価650円(税込)で好評発売中です。


データ

▼『電撃ゲームス Vol.11』
■発行:アスキー・メディアワークス
■発売日:2010年7月29日
■価格:650円(税込)
 
■『電撃ゲームス Vol.11』の購入はこちら
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