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2010年8月26日(木)

【電撃攻略本・座談会】ゲーム攻略本の過去・現在・未来Vol.2-1

文:電撃オンライン

『電撃ゲームス』

 8月20日発売『電撃ゲームス Vol.12』(アスキー・メディアワークス刊)に掲載されている座談会を、電撃オンラインで2回に分けてお届け。攻略本についての“ぶっちゃけトーク”も飛び出す!?

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 今回の攻略本座談会は、前回(1-1/1-2/1-3)からの続きとなります。攻略本に関するぶっちゃけ話気味のテイストでお届けする本コーナー。かなり昔の懐かし話から、最速本・中間本・完全本という踏み込みづらい禁断(?)の区分けまで、いろいろ語ってしまいました。

【座談会 参加者紹介】

電撃攻略本編集部/デスク
多田羅洋平
攻略本編集部のキーマン。『MH3(トライ)』をはじめ、大作の攻略本を担当。最近はPCゲーム『ハーツ オブ アイアンIII』の攻略本を頑張った。

電撃攻略本編集部
木原大輔
攻略本編集部・現場編集者の代表。本人いわく「自分は隻眼のゲーム変態」。現在は『ファイアーエムブレム』の20周年記念本を制作中。

元・電撃攻略本編集部/副編集長
野村一真
本記事のライターで、現・電撃ゲームス副編集長。過去に多数の攻略本に携わり、他社でも『マジカルバケーション』などの攻略本を執筆した。

元・電撃攻略本編集部/編集長
倉西誠一
元・電撃PlayStation&電撃攻略本編集部の編集長。現在は「狩られ道さん」と呼ばれ、ブロガーとして大量の原稿を日々書きまくる。


野村 前回に引き続き、攻略本について、いろいろあれこれ語っていきたいと思います。

木原 今回は攻略本の実制作の話題に(笑)。

倉西 じゃあ、攻略本の実制作の話にいこうか……と思ったけど、その前提として、攻略本って何が必要とされているんだろう?

野村 一般的には、武器のデータとかモンスターのデータ、あとアイテム合成のデータといった各種データ類が求められていると思います。

木原 データの中でも、ゲーム中で見ることができない、いわゆるクローズの情報が最も重宝されますよね。それが重要ならなおさら。

多田羅 メーカーさんから資料をもらわないとわからないデータですね。

木原 非合法な方法でROMからデータを解析するなんてことは、私たちは絶対にやりませんが、クローズの情報をもらった場合でも、それを可能な限り、ゲーム中で調べるようにしています。たとえば、アイテムの出現確率とかでも、具体的な確率は資料に頼らざるを得ないとして、せめてそのアイテムが出現するかどうかは調べ直し、各アイテムが出るまでプレイし続けます。この作業が実は大変なんですよ。

野村 攻略本においてデータが重視されるのは、不変的だとは思うけど、違う側面もあるよね。たとえば最近だと『ニーア』の完全攻略+設定資料集とか。

倉西 『ニーア』はゲーム性を含め、データが一番重要って感じじゃないよな。

多田羅 確かにそうですね。おおざっくりの言い方をすれば、雰囲気重視のゲームです。

倉西 前回の座談会のネタに少し戻るけど『ニーア』ってさ、どちらかというと、ゲームのジャンルで本の装着率や必要度が計れるものじゃなくて、タイトル自体の魅力に依存しているわかりやすい例だよね。あと『ニーア』の本は、攻略本というより設定資料集のほうが重視されていると思う。

多田羅 攻略本の中には、攻略のために使うのではなくて、ファンアイテムの側面が強いものもありますね。世界観やキャラクターが魅力的なゲームだと特に。前回話題に出た『スターオーシャン2』や『ヴァルキリープロファイル』も、ある意味そうだと思います。単純に攻略データやテクニックだけでは、攻略本の必要度って計れないと思うんですよ。

倉西 それが、ジャンルじゃなくてタイトルだっていう傾向なんだよ。

野村 攻略本をはじめ、ゲームに関する本全般で昔から言われてるんですけど、本の必要度がより二極化している印象を最近受けます。実際のところ、片方はほとんどない。攻略本がないとクリアできないというタイプのゲームが。

多田羅 私もそう思います。

野村 そういうゲームが、ここ近年ないに等しい。で、もう一方というのが『ニーア』を含む、世界観やキャラクターが際立っているゲーム。

倉西 攻略本がなきゃ解けないゲームって、言われてみるとまさにその通りで最近ないな。どのゲームも、かなり親切だもんね。

野村 最近のゲームは、ひどく親切ですよ。それがダメだってことではありませんが。

多田羅 みんなが最後まで進めることができる、というスタンスで作られてますよね。

倉西 攻略本は絶対にいらないけど、iPhoneのゲームはかなり不親切(笑)。

木原 まさに(笑)。

倉西 でも、コンシューマのゲームだとないなぁ。

野村 そうなんですよ。だからもう、個人的な極論を言ってしまえば、クリアするための情報には価値がないと思います。ゲーム攻略本もゲーム雑誌も。

倉西 価値がないって(笑)。

野村 いや、そうなんですよ。価値がないって言い方は極端すぎるかもしれませんが、価値は薄い。

多田羅 プレイスタイルにもよりますよね。アイテムの取り逃しがないかとか、コンプリートしたいとか、そういったことを目指すのであれば、攻略情報は必要ですけど。クリアするだけなら、たぶん必要度はとても下がっていると思います。

野村 最近すごく思うんだけどさ、ゲームをクリアするうえで、頭を使うケースがすごく減ったわけじゃない。最近の子どもって、応用力が低下しているとか、新聞やニュースでちょくちょく言われているけど、そういうのって、ゲームの難しさも影響しているんじゃないかと。我々が子どものころのゲームって、頭をフルに使って、想像力を存分に働かせて、それでもクリアできないときは攻略本を買ったり書店で立ち読みしたり、みたいな流れがあったと思う。

倉西 それはそうかもしれないけど、ちょっと話が脱線したな(笑)。そういえば昔さ、双葉社さんの黄色い攻略本があったよね。

多田羅 ありました! たくさん買いましたよ。

倉西 うん。で、あれを見ないと、どうしてもクリアできなかったゲームの記憶があるんだよね。

多田羅 私もあります。

木原 本のカテゴライズとして、攻略本って当たり前ですが、やっぱり実用書だったんですよ。それが今、ズレてきているんだと思います。

倉西 そうだね。

野村 そう言われて思い出したんですけど、メガドラの『ソーサリアン』、あれ、めちゃくちゃ難しかったですよね。音の組み合わせ? でしたっけ、あの謎解きがあるステージは、攻略情報がなかったら大抵(たいてい)はクリアできないような……。私は自力でクリアしましたけど。今でもちょっと自慢(笑)。

多田羅 あれは、かなり凶悪な謎解きでしたね。

倉西 俺はファミコンの『スウィートホーム』で、最後の扉がどうしてもわからなくて、本屋でシュリンクされている攻略本を隙間(すきま)からのぞく感じで見たんだけど、まったく中が見えなくて結局買った。そして記事を見たら、今まで何度も見ていた画面のど真ん中に、最後の扉があったことがわかってさ(笑)。

野村 それはそれは(笑)。

倉西 死ねって思ったよ、俺自身に(笑)。あれは本当に悔しかったなぁ。

(8月27日掲載 Vol.2-2へ続く)

『電撃ゲームス』攻略本アンケート

 電撃ゲームスでは、ゲームの攻略本に関するアンケートを募集しています。アンケートにお答えいただいた方には、抽選で“『電撃ゲームス』編集部のお宝グッズ詰め合わせ”をプレゼントいたします。なお、アンケート結果は、『電撃ゲームス』の“ゲーム攻略本の過去・現在・未来”という連載コーナーで、議題として取り上げさせていただきます。


『電撃ゲームス』

この記事が掲載されている『電撃ゲームス Vol.12』は、全国の書店で定価690円(税込)で好評発売中です。


データ

▼『電撃ゲームス Vol.12』
■発行:アスキー・メディアワークス
■発売日:2010年8月20日
■価格:690円(税込)
 
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Amazon.co.jp

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