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2010年10月4日(月)

『HELLGATE』評価・改善テストの結果報告会を秋葉原で実施

文:電撃オンライン

『HELLGATE』
イベントの司会・進行を務めたHUEマーケティングチームの村松直也氏(左)と、“評価・改善テスト”の結果報告を行う運営プロデューサーの中尾圭吾氏(右)。

 ハンビットユビキタスエンターテインメント(以下、HUE)は10月3日、PC用A・RPG『HELLGATE(ヘルゲート)』の“評価・改善テスト結果ご報告会”を東京・インターネットカフェアイ・カフェAKIBA PLACE店にて開催した。

 報告会はまず、『HELLGATE』日本運営プロデューサーの中尾圭吾氏より“評価・改善テスト”実施の目的が語られた。それによればクローズドベータテストの時点で、ある程度は完成させていなければならないと考え、2回にわたるテストを実施。第1回テストは6月11日~6月20日まで300名のテスターが参加し、最低限の日本語ローカライズをあてたクライアントで実施し、8割は成功したとのこと。続く第2回は8月27日~8月30日までの期間でテスターを850名に増員。主に新規コンテンツやゲームバランス調整の方向性を決めるのが目的の内容で、中尾氏は「課題も多く見つかったが、“評価・改善テスト”を早い段階で行って本当によかった」と述べた。

 次にテスターから寄せられた意見・要望から、全体的に多かった意見をピックアップして紹介。特に多かったのは、キャラクターのビジュアル面での要望だ。これについては顔タイプや髪型の一部はすでに日本向けに修正済み。将来的にはバリエーションも増えるようだ。フォントが読みづらい、英語名を和名に変えるのはわかりにくい上に『HELLGATE』の雰囲気が壊れるのでやめてほしい、といったUI(ユーザーインタフェース)に関する意見については、フォントは変更済み。英語表記はどうしても読めないプレイヤーも出てしまうため、できる限り地名やモンスターの名前はカナ表記に統一となる。

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 ゲームバランスについては、パーティプレイのメリットがなくむしろ効率が悪い、銃や魔法などの遠距離系が先に敵を倒してしまい、近接やタンク役が不遇になりそう。“ヘルリフト(悪魔の本拠地でレアダンジョンに繋がる場所)”の存在意義がほとんどない、といった意見が寄せられていた。これらについては、100%要望通りに修正するのは難しいが、できるかぎり改善につなげていきたいとのことである。

■今後の方針発表

 続けて中尾氏より、上記の意見・要望をもとにした修正済みの仕様と、今後の開発方針が発表された。かつての『HELLGATE:London』体験者が気にするコンテンツ不足については、「過去の話です」と断言。評価・改善テストではあえて多くのコンテンツを解放しなかったが、拠点防衛戦をはじめメインシナリオとは別のコンテンツも入れる予定があり、コンテンツ不足は解消済みである。これらについては正式バージョンで楽しんでほしいと述べた。

 その他、ヘルリフトはモンスターのポップ率を増やす上方修正がなされ、その代わりレアアイテムのドロップにも期待できるようになる。フィールドの敵を一定数倒すと出現する“地獄の伝令”は瞬間移動、自動回復の頻度を減少。前衛職は移動速度向上、スプリントスキルの上方修正によるパーティプレイでの活躍が可能になる。パーティプレイが非効率と指摘された点については、中尾氏は「過去の『HELLGATE』はパッケージゲーム的バランスが強かった。オンラインゲームの醍醐味であるコミュニティを促進すると同時に、パーティの人数が増えればミッションが楽になるのではなく、逆に難易度は上がり連携も求められるが、その分報酬もよくなるシステムにしたい」とコメント。また、ゲームの根本を成立させているトレジャーハンティング要素は今後も変わらない。モンスターから出るアイテムに価値があり、なにが拾えるかという期待感、オンリーワンの武器や防具を手に入れる楽しみを最優先させるため、「この部分は絶対に変えません」と中尾氏は強調した。

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▲日本向けに美形の顔タイプも追加されている。

 今後の開発方針だが、アイテムバインドの授受制限の緩和、ゲームになれていない人でも気軽に遊べるようにチュートリアルやゲーム序盤のバランス改善を予定。具体的にはクラスごとにスキル3種を最初から習得済み、かつ最初からスロットにセットするなど、より目で見てわかりやすい方向になるようだ。

 さらに要望の多かったアバター、コスチュームの開発と実装についても触れられた。コスチュームは能力オプションをつけないものをコスチュームと定義し、完全に見た目だけのアイテムとなるようだ。『HELLGATE』の豪快で重厚な装備のイメージ、近未来という世界設定を維持しつつ、違った方向性、ニーズを満たせるコスチュームを考えている。

■待望のクローズドベータテストは11月実施を予定

『HELLGATE』

 イベント後半ではクローズドベータテストに関する情報が発表されたので、お伝えしよう。テスター募集開始は11月15日で、募集規模は数千人。評価・改善テストのテスターは自動的に参加可能となる。第2回評価・改善テストで実装されたコンテンツ、拠点防衛戦ともう一つ新たなダンジョンが追加される予定だ。

 ビジネスモデルについても未定とのことだが、「月額課金というスタイルが現在の市場に合わなくなってきている」という中尾氏の発言から、基本プレイ無料のアイテム課金というスタイルが予想される。

 また、クローズドベータテストの期間およびレベルキャップは、実際の応募人数の状況を見て判断となるため、レベルキャップは50前後を想定しているが現時点ではあくまで未定とのこと。日本オリジナルのBGM実装やゲームパッドへの対応も行われる。肝心のテスト実施日程だが、こちらは11月中というだけで詳細は後日改めて発表される。

 一般来場者から、ベータテストが今後順調に進んだとして正式サービスの時期はいつ頃になるのかという質問が出たが、これについても現在は未定。サービススケジュールは修正の規模によるため、現時点で正式サービスの時期については答えられないということであった。

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 本タイトルに注目している読者であれば、既存の崩壊したロンドンという世界に加えて新たに東京が舞台となる、『HELLGATE:Tokyo』の存在をご存知だろう。韓国ではすでに情報が公開されている『Hellgate:Tokyo』は、クローズドベータテストでは実装されない。『Hellgate:London』から引き継ぐ既存コンテンツに加え、サブコンテンツも豊富に用意しているためまずはそちらの開放が優先となり、『Hellgate:Tokyo』の実装時期についてはコメントできないとの回答であった。

 この他、来場者から希望者を募り、第2回“評価・改善テスト”で実装された新規コンテンツ、拠点防衛戦を中尾プロデューサーも一緒に5名でチャレンジする、というイベントも行われた。これからクローズドベータテストに参加するプレイヤーのために、簡単に説明しておくと、通常のミッション中にモンスターから“拠点防衛戦のチケット”をまれに入手できる。これを消費して最大5名の他プレイヤーと一緒に、インスタンスミッションに参加。攻めてくる悪魔から東西南北4箇所のタワーを守るという、PTプレイ必須の内容である。参加者には非売品の『HELLGATE』フィギュアなどがプレゼントされた。

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Published by Hanbit Ubiquitous Entertainment Inc.

データ

▼『HELLGATE』
■メーカー:ハンビットユビキタスエンターテインメント
■対応機種:PC(対応OS:Windows XP/Vista/7)
■ジャンル:A・RPG(オンライン専用)
■サービス開始日:2010年予定
■プレイ料金:未定

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