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2010年12月3日(金)

『HELLGATE』正式サービス開始は12月10日に決定、新要素も追加実装

文:電撃オンライン

『HELLGATE』
▲ハンビットユビキタスエンターテイメント『HELLGATE』運営プロデューサーの中尾圭吾氏 。

 ハンビットユビキタスエンターテインメント(以下、HUE)は12月3日、秋葉原のアイ・カフェ AKIBA PLACE店にて、PC用A・RPG『HELLGATE(ヘルゲート)』のメディア合同カンファレンスを開催した。今回の目玉は正式サービス開始の告知もさることながら、正式サービス時に実装される新要素と、課金形態の発表である。本記事ではそれらを中心にカンファレンスの様子をお伝えしよう。

■順調な滑り出しを見せた『HELLGATE』オープンベータテスト

 HUE『HELLGATE』日本運営プロデューサー 中尾圭吾氏によれば、11月26日に始まったオープンベータテストは最初の週末を越えて、今なお同時接続者数は増加しており、11月30日には1万人の大台を突破したとのこと。プレイヤーの平均プレイ時間は非常に長い傾向にあり、また本作の魅力にすっかりハマったプレイヤーが新しいプレイヤーを呼びこむという循環も発生し“予想以上の成功”となったようだ。

『HELLGATE』 『HELLGATE』
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 正式サービス開始は12月10日に決定し、オープンベータテストのキャラクターデータは引き継がれる。中尾氏は「本当にここ(正式サービス)まで長かった」と述べたが、『HELLGATE』が全世界期待の超ビッグタイトルとして大型ゲームショウで何度も何度もPRされていた時代を知っている読者であれば、心の底から同意できる一言であろう。多くの紆余曲折があったとはいえ、『HELLGATE』は復活したのだ。

■最古の地獄“ABYSS”と“ランクシステム”

 正式サービスに伴い実装される、2つの新要素“ABYSS”と“ランクシステム”が明らかになった。

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 ABYSSはシナリオAct1~5とその後に控えるストーリーコンテンツをクリアした先に発生する、悪魔からロンドンを取り戻すのが目標の、本編の正統な後継シナリオ。カンファレンスではABYSSが舞台の体験セッションも行われた。

 ABYSSとは、人類が生まれる前の太古、光の勢力に対抗するために魔王たちが力を集めた空間だ。今はそれを逆用され、光の勢力によって魔王たちはABYSSへと閉じ込められる形となってしまったが、プレイヤーはそのABYSSへと乗り込んでいくことになる。

 内部でのクエストは、順当にストーリーを進めることで受けられるようになる。対応レベルは30後半~50とのことだが、敵は強敵が多く、またボスとして様々な魔王と戦うことになるので、相当の苦戦が見込まれる。ただし得られるアイテムはその難易度に見合ったもので、現在での最上級装備である「ユニーク」級のひとつ上、「ミシック」級がドロップする。

 またABYSSのメインクエストはパーティプレイ向きだが、サブクエストはシングルで遊ぶことも十分に可能とのこと。様々な楽しみ方ができるコンテンツとなっているようだ。

 2つ目のランクシステムは、キャラクターの“もうひとつのレベル”的なパラメータのこと。『HELLGATE』では、レベルは50がキャップとなる。しかし敵を倒すことでランクの経験値が貯まっていき、ランクが上昇するとステータスポイントやパッシブスキルを習得できる。これによって、より幅の広いキャラクタービルドが可能となるのだ。

『HELLGATE』 『HELLGATE』 『HELLGATE』
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■ビジネスモデルは基本無料+コース&コンテンツ課金

 『HELLGATE』のビジネスモデルだが、基本プレイ無料+コース&コンテンツ課金という、珍しい手法が採用されることになった。まずコース課金だが、これはゲーム内での便利な機能を使う権利を販売するシステムで、3種類のコースが用意されている。

1.バリューコース(500HC)
共有倉庫が利用可能、インベントリ・倉庫が拡張など。

2.スタンダードコース(2000HC)
バリューコースに加え、自動分解機といったサービスの追加など。

3.プレミアムコース ?HC(現時点では非公開)
特別コスチューム(おおむね毎月新コスチュームへと更新される)が得られるなど。

 各コースはそれぞれ有効期限が30日(実日数であり、ログイン日数ではない)となるが、スタンダードコースにはヘビープレイヤーであっても「必要なものが全部入っている」との話だ。コースの特典はキャラクター単位ではなく、アカウント全体に与えられる。例えばキャラクタ3体を持っている場合、スタンダードコースを1つ買えば、3体どのキャラクタでプレイしてもスタンダードコースの恩恵が受けられる。また各コースにはアイテムと交換可能なポイントが付属しており、復活の呪文書や移動速度向上アイテム、ステータスやスキルの再配分といった消耗品は、そのポイントで購入できる。

 一方のコンテンツ課金は、本編ストーリーには絡まない有料ダンジョン“ストーンヘンジ”が使用できる。有料ダンジョンに入るには、参加プレイヤー全員が入場料を払わねばならない(料金はコース課金の売れ行きを見て決定される予定)。コンテンツとしてはゲームセンター感覚の派手な展開で、大量にポップする敵と戦うダンジョンになるようだ。ただし、有料ダンジョンだからレアな装備が出るとわけではなく、例えばアイテムは最高でもユニーク級までしか出ない。

 このビジネスモデルを採用した理由は、「性能を持ったアイテムの直接販売をしない」「ひとつのコンテンツに負荷をかけすぎない」という運営ポリシーによるものだと言う。「トレジャーハントと課金の関係を断ち切りたい。でも収益がなければゲームの運営を続けることはできないのだから、完全に切り離すこともできない。そこで、満遍なく、ほどほどに機能する課金システムを考えた」というのが、この基本無料+コース&コンテンツ課金というシステムだそうだ。

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 ちなみに、このコースもコンテンツも、提供される形態はアイテムとなる。プレイヤーはバリューコースアイテムを購入後、効果を発動させることでそこから30日間恩恵を受けるというシステムだ。ダンジョンであれば、入場チケット的なアイテムということになる。

 そしてこれらのアイテムは、なんとゲーム内部で取引可能であるという。もちろん、ポイントで購入する消耗品も同様だ。これは非常に大胆な手法だが、過去に例のない方式ではない。あとは運営側がプレイヤー間取引やゲーム内経済のバランス調整を上手に調整できば、かなりおもしろいシステムになるだろう。

■アップデート計画と今後の『HELLGATE』について

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 最後に今後のアップデート計画も公表された。中でも注目されたのは来年3月に予定されている新規PvPシステムだろう。これは集団でPVPが楽しめるもので、対戦ルールも複数パターンがあるらしい。当然、このPvPのために最適化されたキャラクター育成もできていくだろう。そしてこれらのアップデートの先には、いよいよ東京が舞台となる『HELLGATE:TOKYO』が待っているとのこと。(筆者のような)廃墟マニアにとってたまらないコンテンツとなりそうなだけに、期待したいところだ。

 今後も『HELLGATE』は、「オンラインRPGの原点に戻って、みんなで強敵を倒す」というところで展開させていく方針にあるようだ。また、「ユーザーとの共存共栄で、多くの人に『HELLGATE』を楽しんでもらいたい。そのなかで誤解などもあるかもしれないし、すべてのユーザーに手放しで賞賛されることもないだろう。だからこそ、今後もユーザーとのコミュニケートを大事にしていきたい」という言葉は、ただの社交辞令ではないように感じた。なにしろ運営プロデューサーである中尾氏自身、「朝5時くらいまで『HELLGATE』を遊んでしまって、ついうっかり昼出勤」するくらいの廃じ――もといヘビーゲーマーなのだから!

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Published by Hanbit Ubiquitous Entertainment Inc.

データ

▼『HELLGATE』
■メーカー:ハンビットユビキタスエンターテインメント
■対応機種:PC(対応OS:Windows XP/Vista/7)
■ジャンル:A・RPG(オンライン専用)
■サービス開始日:2010年12月10日
■プレイ料金:無料(コース&コンテンツ課金)

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